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中庭の出来事
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著者: |
恩田 陸 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
読者を騙す目的でのメタフィクションとしては中途半端、というのが正直な感想。芝居に傾倒している作者の心意気はわかるのだが。あまりレトリックな仕掛けに囚われず、ストーリーテラーとしての本領発揮を期待したい。 |
関連本棚: |
LENNKA
二代目平蔵
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家族は孤独でできている
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著者: |
石川 結貴 |
出版社: |
毎日新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
仲良し家族の幻影と限界、拝金主義に傾く家族を描いたノンフィクション。衝撃だったのは子どもの食卓についてレポートした一章。極端な例かもしれないが、子どもの食について、大人がもっと敏感になるべきではないだろうか。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫)
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著者: |
高野 秀行 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
高野御大のアマゾン旅行が追体験できる旅行ルポ。意外にアマゾンって開けているのね、ということもわかって楽しい。思ったより文章が真面目なのは、もともと地球の歩き方シリーズとして刊行された一冊だからか。<br>
それにしても、蚊だのブヨだのの虫の脅威がものすごそう。私のような虫嫌いは一生行くことのない土地だろうな。 |
関連本棚: |
海の男
二代目平蔵
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許さざる者
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著者: |
笹本 稜平 |
出版社: |
幻冬舎 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
六年前の兄・雄人の自殺で、兄が絶縁状態だった実家で多額の生命保険金が動いていた。常々兄の死に疑念を抱いていた章人は、兄の無念を晴らすべく、弁護士の楠田、兄嫁の朱実とともに真相を追究していく。<br>
謎が次々と提示され、最後まで一気に読ませる。最後は大団円というわけではないけれど(この著者にしては珍しい)、読者としては納得の結末。 |
関連本棚: |
森乃屋龍之介
二代目平蔵
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慟哭の豆満江―中・朝国境に北朝鮮飢民を訪ねて
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著者: |
金 賛汀 |
出版社: |
新幹社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
これを読んで、曽野綾子さんのルポに「難民ビジネス」という言葉があったことを思い出した。社会主義を標榜する国ほど賄賂がまかり通る、この皮肉さ。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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今日を忘れた明日の僕へ (ミステリー・リーグ)
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著者: |
黒田 研二 |
出版社: |
原書房 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
交通事故で記憶を蓄積できなくなってしまった主人公。頼りになるのは、事故以来克明に記録された過去の自分の日記のみ。そんな混乱の中、事故以来、知人の死、友人の謎の失踪と、身辺で立て続けに異常事態が発生していることを知る。一体何が起こっているのか…。<br>
プロローグで事件の全体像がぼんやりと掴めるものの、登場人物たちがどのように関わりあっているのかが不透明で、最後まで大いに悩まされた。 |
関連本棚: |
kyu
二代目平蔵
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普通の家族がいちばん怖い―徹底調査!破滅する日本の食卓
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著者: |
岩村 暢子 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
クリスマスの食事に力を入れる家庭が一般的かどうかはやや疑問だが、お節の荒廃ぶりはなかなか寒々しい。まあ、家族があまり食べたがらないものに、積極的に費用・時間をかける主婦は減少傾向にあるだろう、という気はするが(まともに手作りしてもお節は2万円程度の費用がかかる)。ここまでくると、「お節がない家庭」の一方の担い手である夫の意見も気になる。<br>
<a href="/%E4%BA%8C%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4326652780">変わる家族 変わる食卓―真実に破壊されるマーケティング常識</a>と併せて読むと、筆者の言わんとすることがクリアに浮かび上がってくる。<br>
巻末の「とりあえず模範解答を言う主婦」というのは新しい傾向かもしれない。尤も、現実と乖離した模範解答をとりあえず口にする、というのは、男性でも増えているのかも。 |
関連本棚: |
柴田邦臣
増井
二代目平蔵
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漢文の素養 誰が日本文化をつくったのか? (光文社新書)
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著者: |
加藤 徹 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
漢文と日本人との関わりが楽しくわかる1冊。東アジア文化圏における、日本漢文の独自性についての指摘が面白い。江戸時代まで、漢文の訓点が学者一門の秘伝とされていたなんて知らなかった!他の漢字文化圏の国々の歴史を見れば、十分ありえる話なのだが…。 |
関連本棚: |
otto
二代目平蔵
Leiko
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冠 OLYMPIC GAMES
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著者: |
沢木 耕太郎 |
出版社: |
朝日新聞社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
アトランタオリンピックを追いながら、近代オリンピックの黄昏を明確に写し取ったノンフィクション。<br>
膝を打つほど面白いというわけでもないのだが、何となく好ましい。筆者の主張はしっかりしているものの、さほど押し付けがましくないのが印象的。筆者の人徳のなせる業でしょうか。 |
関連本棚: |
VIRTUAL BOOK FAIR
二代目平蔵
ma
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百年の亡国
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著者: |
海道 龍一朗 |
出版社: |
実業之日本社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
太平洋戦争終結直後、日本の新憲法、ひいては新しい国の形をめぐり、日米ソの間で熾烈な争いが始まっていた。どこからが虚でどこからが実なのかはわからないが、極めてスリリングな小説だった。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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変わる家族 変わる食卓―真実に破壊されるマーケティング常識
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著者: |
岩村 暢子 |
出版社: |
勁草書房 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
それなりに頷けるところもある家庭の食に関するレポート。毎日のお惣菜がなおざりな割に、パンやお菓子作りを厭わない主婦のメンタリティーや、学校の家庭科教育が及ぼす食生活への意識変革など、なるほどと思わせられる指摘も多い。<br>
しかし、随所に首をかしげたくなるような分析もある。特に、四人家族の食費が1ヶ月4万円では安い(幼児二人、外食費抜きで4万円あれば十分だと思う)、食卓にのぼる野菜がワンパターンで安い食材ばかり(旬の食材を使えば当たり前)、クリスマスにホールケーキを買わないことは家族崩壊(ホールケーキは値段が高いから買わない家庭も多かろう)、という指摘は、やや的外れであるように思う。<br>
要は、筆者の「これがスタンダードな家庭の食だ」というイメージがあまりにも曖昧模糊としているので、批判が場当たり的な印象が否めないのである。もずくなど、加工品として多く流通している食品を使うことは「手抜き」なのか。冷凍野菜でも、生産地にまで気を配って選択している場合は許容しないのか。全体の食事に対するレトルトの割合が何割以上なら異常と見なすのか。まずは、何をもって家庭の食卓の本来の姿とするかを、筆者は読者の叱責覚悟で、しかし客観的資料を用いながら提示せねばなるまい。<br>
なお、この本では全く触れられていないが、主婦の出身地及び最終学歴(はっきり言ってしまうと出身高校・大学のレベル)と食の相関は気になる。 |
関連本棚: |
stonechild
二代目平蔵
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現代イラン―神の国の変貌 (岩波新書 新赤版 (742))
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著者: |
桜井 啓子 |
出版社: |
岩波書店 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
イラン現代史がコンパクトにまとめられた良書。イランについては厳格な宗教国家というイメージがつい先行しがちだが、この本を読むと、フレキシブルで、進取の気性が強い国民性であるように思われる。<br>
また、イスラム革命=女性の権利制限という図式で捉えていたのだが、それが(完全に間違っているとまでは言わないが)一面的な見方だということもわかる。女性の権利制限に対して、女性主体の反対運動が展開された点は見逃せない。 |
関連本棚: |
coup
二代目平蔵
ogijun
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