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DUTY(デューティ)―わが父、そして原爆を落とした男の物語

ボブ グリーン
光文社
ISBN: 4334961118  紀伊國屋, Amazon, WebCat
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べ_deleted000 :  「マイケル・ジョーダン物語」で日本でも名前を知られているシカゴ・トリビューン紙のコラムニスト,ボブ・グリーンによるドキュメンタリー。落とされた側の国のヒトとして,また今アメリカがやってる戦争は暴挙だと思っているヒトとして,軽々にこの本を「良かった,感動した」とは言いにくいんだが,良かったし感動してしまった。
 彼の父親は第二次世界大戦に従軍し,主にヨーロッパで戦った。ドイツが降伏し,次の作戦,日本上陸のため船でインド洋を渡っている時,広島,長崎に原爆が落とされ,日本が降伏,おかげで若きボブ・グリーン・シニアはもう人殺そしてそのことを,原爆を落とし戦争を終わらせたB29「エノラ・ゲイ」の乗員達に感謝していた,というのである。グリーンは,父が遺した回想のテープと,20年間追い続けてようやくインタビューに応じてくれた「エノラ・ゲイ」の機長,ポール・ティベッツの言葉を重ねあわせつつ,「父達の世代」の心情をさぐっていく。
 本の終わり近く,グリーンはティベッツに「最後に泣いたのはいつですか」と訊く。エノラ・ゲイのパイロットは答える。「いままで一度も感情的になったり,突然泣き出したりしなかったからといって,心のなかでなにも感じていないわけではないのだ」。  
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最終更新 : 2005-07-03 12:47:04 +0900
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