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ホミニッド-原人 (ハヤカワ文庫SF)

ロバート・J. ソウヤー
早川書房
ISBN: 4150115001　紀伊國屋, Amazon, WebCat

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評　　価

Leiko :

ニュートリノ観測所から始まる物語。どうせならスーパーカミオカンデを舞台にしてくれれば……という日本人のぼやきは置いておくとして(笑)。
丁寧に取材された最新の科学と、全ての事象が無駄なく絡み合うプロット。ソウヤーならではの作風です。展開と構成の巧みさは、ご都合主義だとかツッこむ間もないほど。そんなにうまくいくわけないじゃんと斜に構えずに、素直におもしれぇなぁと楽しむが吉でしょう。
前半、ソウヤーらしい伏線がいくつか張られています。おそらくソウヤー作品を読んだことのある方なら「これが伏線だな」と気付くでしょうが、もちろん物語が進むにつれて、期待に違わぬ収束を見せてくれます。

ところで、このシリーズは無事に３部作全巻が邦訳されているわけですが、恐竜ダーウィン少年と恐竜フロイト博士はまだですか。

sho :

どう考えてもイロモノとしか思えない設定とあらすじだから、あんまり期待してなかったんだけど、なんだよ、面白いじゃねーの。ソウヤーはうまいなぁ。
並行宇宙ものは、通信しかできないとか、一方通行だとか、いろいろ制限がついて、その制限が面白さのポイントになることが多いんだけど、本作品ではいっさい制限なし。その代わり、世界のこっちと向こうでの文化の違いが非常に大きい……ってつまり、並行世界ものじゃなくてファーストコンタクトものとして読めばいいってことか。なんだ、そうか。
なんにせよ、続編に期待。

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最終更新 : 2005-03-25 17:43:19 +0900

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