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MAZE (双葉文庫)
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恩田 陸
双葉社
ISBN: 4575509086
紀伊國屋,
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カテゴリ |
恩田陸
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評 価 |
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コメント |
素光 :
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アジアの僻地、棘だらけの植物に囲まれた丘の上に建つ白い建造物は迷路のような構造で、古くから「中に入った者が突如消えてしまう」現象が伝えられている。強力なバックのついているらしい幼馴染みに依頼された男が、この建造物の「人間消失」のルール探しに挑まされる。
主人公の「ルール探しまでは楽しかった」という言葉に同意。建造物のミステリアスな設定・伝承に心踊らせ、主人公や幼馴染みや他の同行者達との会話に本の外から耳を傾け、展開が途中からホラー色を帯びていくまで大変わくわくとしていた。それだけに、やたら現実的な結末に収束するのは、せっかくの楽しい夢から無理矢理に醒めさせられるような不快感が伴ったし、「でも乾いた現実一色ではありませんよ」といったサービスめいた「恩田陸風味」の場面は、逆に中途半端な感じで興醒めだった。この作品がつまらないとか出来が悪いとかいう意味ではなく、それだけ設定に魅せられてしまったが為の感想である。
「白い建造物内の人間消失」という設定とそれに対する主人公の推測は、先に読んだ「月の裏側」を彷彿とさせる点がある、と思った(詳しくは書かない)。また、主人公の満の飄々ぶりと、彼を連れてきた幼馴染みである「女言葉を操る美青年」恵弥のしたたかぶりが、なるほど息のあった親友として長く付き合っていけそうな噛み合い方だった。
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最終更新 : 2010-05-28 13:46:09 +0900
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