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(73/230)冊
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エドガー@サイプラス
エドガー@サイプラス
著者: アストロ テラー
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★
カテゴリ: SF
コメント: 人工知能とE-mailで会話する……という文体なので、「あっ」と言う間に読めてしまう。まるで短編。 <br> われわれ人類は、フリーソフトウェアという思想によって、ソースコードには人権を認めつつあるが、実行中のプログラムが知性を発揮し始めたとき、そこに人権を認められるだろうか……とまとめていいだろうか。エドガーの人格を認めざるを得なくなるに従って、アリスがどんどん壊れていくというのが、人間以外に人権を認めたくないという葛藤を表現しているようで、妙にリアル。一方、NSAの対応はステレオタイプすぎて面白くないが、本書の背景となる文書が辛うじてそれを相殺しているか。 <br> エドガーをロボットにするとSFでよくある設定だが、身体を持たず、テキストしか理解できない人工知能という設定にしたことで、ぐっと「ありそうな話」になっている。日常的にインターネット上で生活している身としては、けっこう感情移入できた。
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マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)
マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)
著者: コリィ・ドクトロウ
出版社: 早川書房
評価:
カテゴリ: SF
コメント:
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スタープレックス (ハヤカワ文庫SF)
スタープレックス (ハヤカワ文庫SF)
著者: ロバート・J. ソウヤー
出版社: 早川書房
評価: ★★★★
カテゴリ: SF
コメント:
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ねじの回転 (上) FEBRUARY MOMENT (集英社文庫)
ねじの回転 (上) FEBRUARY MOMENT (集英社文庫)
著者: 恩田 陸
出版社: 集英社
評価: ★★★
カテゴリ: SF
コメント: 解説では本格SFであるかのように書いてあるが、時間旅行ネタにもかかわらず技術的なヨタはいっさい書かず、肝心のタイムパラドックスもなく、よく考えると設定自体が矛盾だらけという、時間SFと呼ぶにはあまりにひねった設定。正直これは、ファンタジーかな、と思う。たぶん「SF」を期待して読むと肩透かしを食らうのではないかな。 <p> とはいえ、安直な歴史改変モノとは違い、その構成力はやはりたいしたもので、物語を楽しむ点においては十分な出来だと思う。登場人物たちの悲哀に感情移入するもよし、時間の階層構造からメタな思索にふけるもよし(これはちょっとイーガンっぽい楽しみ方かも?)。まぁ、何度も時間を行ったり来たりするので、SF慣れしてない人は途中で付いてこれなくなるかも知れないけど。
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Wikiでつくるかんたんホームページ
Wikiでつくるかんたんホームページ
著者:
出版社: 九天社
評価:
カテゴリ:
コメント:
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検索エンジン戦争
検索エンジン戦争
著者: ジェフ・ルート, 佐々木 俊尚
出版社: アスペクト
評価:
カテゴリ: Computer
コメント: かなり期待ハズレ。 <p> どこかで読んだことのある話ばかりを集めて、深く掘り下げることもなく、そのうえ同じ話を三度ずつ繰り返すという技(?)を使って原稿を水増ししている。雑談にしか見えない、何の役にも立たないコラムまであるし。妙になれなれしい口調も神経を逆なでする。 <p> 別に間違ったことは書いていないし、検索エンジンやSEOの歴史の上っ面をなぞるにはいいかも知れないが、何か新しい知見を得られるという類のものではない。1/10に圧縮して雑誌に載っているなら腹も立たなかったかも。
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考える脳 考えるコンピューター
考える脳 考えるコンピューター
著者: ジェフ・ホーキンス, サンドラ・ブレイクスリー
出版社: ランダムハウス講談社
評価: ★★★★★
カテゴリ: Science
コメント: ヴァーナー・ヴィンジが&lt;特異点>と呼ぶ現象がある(SFマガジン2005年12月号で翻訳が読める)。人類が、人類を越える知性を発明したら、その知性がさらなる高度な知性を生み出すことを妨げることはできず、結果、知性の向上は幾何級数的な速度で進行し、人類はあっという間に下等生物に成り下がる……という予測である。ありがちなSF的ディストピアではなく、十分に考えうる未来だと思うが、ヴィンジはこれを、2030年までに起きると予想している。 <p> これを読んだとき、「2030年〜? ちょっと無理じゃね?」と思ったんだが、本書を読んで考えが変わった。ジェフ・ホーキンスは、おそらく今から20年くらいの間に&lt;特異点>を生み出すだろう。それほど、本書が述べている「知性」の本質は直感的に正しいように見える。そして、いくつかの技術的なハードルさえクリアすれば、実際に人工の知性を生み出せるに違いないと信じられる。 <p> そうして生み出された人工知性は、おそらく人類とは異質で、かつ、高度になる可能性を持っている。ヤバい。画期的なPDAだった「pilot(現Palm)」もヤバかったが、こっちはもっとヤバい。当局(ってどこ?)は、ジェフを逮捕監禁したほうがいいよ! ヤツを野放しにしたら、人類はおしまいだぁ! <p> ……というくらい面白かった。いや正直、人類の時代はあと20年かも知れんよ。
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/sho/4150115079
著者:
出版社:
評価:
カテゴリ: SF
コメント: 裏表紙のあらすじを読んで、その着眼点に「これは新しいタイプのファーストコンタクトものになるんじゃないか!?」と期待してしまったわけだが、結論から言最後まで、敵になりきったりなんぞしてくれないのだ。あるのは中途半端に敵の真似事をしてみる素人集団だけ。それすらも物語のごく一部でしかなく、あとは埋め草のごとく、過去の戦闘シーンや、軍内政治との軋轢を描くばかり。話にならん。続編があるそうだけど、翻訳しなくていいよ、こんなの。
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ファウンデーションの勝利(上) 新銀河帝国興亡史3 (ハヤカワ文庫 SF)
ファウンデーションの勝利(上) 新銀河帝国興亡史3 (ハヤカワ文庫 SF)
著者: デイヴィッド・ブリン
出版社: 早川書房
評価:
カテゴリ: SF
コメント: アシモフの宇宙史を全部ぶち込んで、みごとにまとめあげた根性はすごい。それは認めよう。<br> でも、小説としてはどうかなぁ。ベンフォード・パートは論外としても、ブリンもいろいろ手を広げすぎて収拾がつかなくなってるような。
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太陽レンズの彼方へ―マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫)
太陽レンズの彼方へ―マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫)
著者: チャールズ シェフィールド
出版社: 東京創元社
評価: ★★★★
カテゴリ: SF
コメント: シェフィールドの作品はあんまり好きじゃないんだけど、本シリーズの前作である『マッカンドルー航宙記』だけは例外で、かなり好きだった。その続編とあれば、すべてに優先して読まねばなるまいよ。……と意気込んでみたものの、やはり前作ほどのインパクトはなかったのであった。まぁ、ここのところ、ぶっ飛んだハードSFが続いてたからなぁ。とはいえ、「ハードSFとエンターテイメントって両立するんだ!」という純粋な驚きは、当時と変わっていない。楽しかった。 <p> 解説によれば、シェフィールドはもう他界しているそうだ。ぜんぜん知らなかった。それを知ってから、改めて付録を読むと、ちょっとじーんときた。
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ハル (文春文庫)
ハル (文春文庫)
著者: 瀬名 秀明
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★
カテゴリ: SF
コメント: 読んでいてちょっと悲しくなってしまったのだが、もはやロボットをネタにしてもSFにはならないのだ。ロボットそのものにはもう驚きの要素はなくて、現在の状況から演繹できる技術でしかない。本書は2002年に出た単行本の文庫化であるにも関わらず、ロボットを取り巻く状況を描いた普通小説になってしまっている。それが良いとか悪いとかではないのだが、ちょっと寂しい感じがした。 <p> 瀬名秀明と言えば、デビュー作の『パラサイト・イヴ』を読んで、せっかくハードSF風に進んでいた話が最後はオカルトになってしまってかなりガッカリしたのだが、本書でもその傾向は変わっていない。すごく調査取材をして、細部までしっかり描きこまれているにも関わらず、肝心の主題がスピリチュアルな方向に進んでしまい、拍子抜け。しっかりした土台だけ作ったところで予算が尽きた建物を見ているようだ。ただし、ロボットを介在にしたラブロマンス(?)「亜希への扉」と、ロボットを作る人間の情熱に焦点を当てた「アトムの子」はそういう「逃げ」がなく、収穫だった。
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ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)
ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)
著者: ロバート・J. ソウヤー
出版社: 早川書房
評価: ★★★★
カテゴリ: SF
コメント: 問: 前作『ヒューマン-人類-』から今までの間に我々が得た重要な知見をひとつあげよ <br> 答: それは「モヒカン族の発見」です <p> いやもう、読み始めてすぐこれに気づいてしまったときは、思わず「あっ」とか声を上げてしまったよ。つまり、このシリーズにおけるネアンデルタールたちは、まんまモヒカン族なんである。徹底した合理精神、問題解決には技術を持ってのぞむその姿勢、どこから見てもモヒカン族だ。なるほど、読んでいてネアンデルタール人社会にどうしようもなく惹かれるわけがわかったよ。 <p> さらに作者はホモ・サピエンスのムラ人っぷりをわざと強調して描いているので、その対比はさらに明確になっている。典型的なムラ人であるジョック・クリーガーの描写はまさにそれ。結果的に、ネアンデルタール人描写にちっとも新鮮味がなくなってしまった上に、話の流れがたいへん読みやすくなってしまい、読書の面白さが減ってしまったのである。翻訳を待っている間に新しい科学的発見があって、設定自体が台無しになってしまうSFは少なくないが、まさかこっち方面から攻められるとは思いもしなかった。これはもう、otsuneさんに責任とってもらわないと! <p> もちろん、小説としての面白さは残るわけだが。前作で明かされた「人類存亡の危機」は、まさかという形で利用され、エピローグとあわせて、なかなか楽しく笑えるオチがつく。後半語られるかなりムチャなフェミニズム思想もそうだが、実はこれ、ソウヤーはギャグ小説として書いてたんじゃないかと勘ぐってしまう。モヒカン族はそのムーブメント自体が「ネタ」なわけで、そう考えると相乗効果を楽しめる余地もあるかもしれない。
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啓示空間 (ハヤカワ文庫SF)
啓示空間 (ハヤカワ文庫SF)
著者: アレステア レナルズ
出版社: 早川書房
評価: ★★★
カテゴリ: SF
コメント: ライトSFとして読めば、ふつーに面白いと思う。だが、帯にあった「今年度ベスト1のSF」というコピーには同意しかねる。だいたい、『ディアスポラ』の直後にこんなコピーを付けた本を出版するハヤカワは、厚顔というより、誠実さに欠ける。 <p> 解説によれば作者は元科学者なので考証もばっちりということらしいが、その考証に本当っぽさを感じない。SFである以上、書いてあることの大半がウソなのは了解事項なんだから、あとはいかにウソをホントらしく見せるかが作家の腕の見せ所である。元科学者だからハードSFが書けるとは限らない。 <p> 1000ページもあるからか、話の動きがトロい。200ページくらいからやっと物語が始まる。おまけに種明かしは900ページを過ぎてから。もっと圧縮して、500ページくらいにしてくれれば、よくできたスペオペになっていたかも知れないのに。 <p> ハードSFと呼ぶには骨太さが足らないし、本格SFかといえば重厚感に欠ける。だから「ライトSF」。肩の力を抜いて軽い気持ちで読めば、やや格の落ちるスペオペとして楽しめるだろう。もっとも力を抜こうにも、1000ページを越えるこの厚さでは肩の方が凝ってしまうのだが。
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ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)
ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)
著者: グレッグ・イーガン
出版社: 早川書房
評価: ★★★★
カテゴリ: SF
コメント: 読んでる最中、ずーっと「試されてる」という感じが抜けず。何を試されてるかというと、理系度というか、「おまえ、本当に物理専攻だったんか」と問われているような。すみません、数学は落ちこぼれでした(大汗)。 <br> 解説で本書で一番難解なのは出だしの部分と書かれているが、大嘘である。日ごろからコンピュータに接していれば、理屈はわからなくてもイメージするのはチョロいっしょ? この、ソフトウェアが自我を確立するまでの過程の事細かな描写で、まずグイっと引き込まれる(か、人によっては投げ出すだろう)。が、そのあとに延々と続く、5次元とか6次元とか12次元とか無限次元とかの幾何学を文字だけで語るにおいては、もう、どうにもついていけん。マニアックすぎる。傑作中篇だった「ワンの絨毯」とか、ワームホールとたんぱく質の類似性とか、トランスミューターの遺物とか、個々のアイデアはメチャメチャ面白いんだけど。 <br> そう、この本、小説としての体をなしてないんじゃないか。SFらしい壮大なストーリーはあるんだけど(終盤の猛烈なスピード感はすごい!)、イーガンはそこにはぜんぜん重きを置いていないような気がする。各章は基本的に独立していて、それぞれが長編一本分のアイデアをぶち込んだイーガンの実験室だ。読者は章が変わるたびにまったく違う舞台装置に放り込まれる。小説を読んでいるというよりは、ゲームをプレイしているという感覚が近い。 <br> というわけで、「SFやっててよかったよ〜」と心底思えるヨロコビはある。そういう意味では五つ星。でも、小説としてどうよという疑問はぬぐいきれないし、当然ながら、こんなに読み手を選ぶ本を、人様にオススメできるわけがない。わかったふりをして絶賛する気には(まだ)なれない。自分の責任においてのみ、手に取るべき本である。
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dRubyによる分散・Webプログラミング
dRubyによる分散・Webプログラミング
著者: 関 将俊
出版社: オーム社
評価: ★★★★
カテゴリ: Computer
コメント: 本書は、4年前に出た『<a href="/sho/4756139612">dRubyによる分散オブジェクトプログラミング</a>』のバージョン2.0というか、そんな位置づけの本である。実は内容的にはずいぶん似通っていて、素材も並べ方が違うだけでほとんど同一。違いはこんなところ?:<br> <br> * RubyとdRubyの対象バージョンがそれぞれ上がった<br> * Webアプリケーションの地位が向上<br> * Rindaの解説が増量<br> <br> もちろん説明はこなれているし、irbを使って実際に手を動かしながら体験できる点で、本書の方がはるかにわかりやすい。分散オブジェクト体験にはうってつけの本だろう。なんと言っても、dRubyがRubyに標準添付されたことが大きい。Rubyさえ入っていればすぐに試せる。前書では別配布にもかかわらずインストール方法も書かれてなかったしね(あれは当時にしてはずいぶん大胆な割り切りだったと思うが)。<br> 個人的には、Rindaに多くのページが割かれているのが嬉しかった。そこまでの解説を理解していればRindaが裏でどんなことをしているのか想像できる構成だし、使う側に立つと非常に楽に分散システムを組めるのがわかる。使ってみようという気にさせてくれる。<br> ただ、ちょっと肝心なところに誤植が目立つのが残念(→正誤表)。図3.9はクラス図のはずなのにスクリーンショットが入ってたり。
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宇宙の果てのレストラン (河出文庫)
宇宙の果てのレストラン (河出文庫)
著者: ダグラス・アダムス
出版社: 河出書房新社
評価: ★★★
カテゴリ: SF
コメント: 『銀河ヒッチハイク・ガイド』の続編。あっちが★4つだとしたら、これは★3つかな。やはり続編はパワーが落ちる。面白いことは面白いが。終盤はSF的に笑えるところが多くて、個人的に高得点だったが、他のところはまぁ、別にSFじゃなくてもいいしなぁ。
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鏡像の敵 (短篇集 ハヤカワ文庫 JA (810))
鏡像の敵 (短篇集 ハヤカワ文庫 JA (810))
著者: 神林 長平
出版社: 早川書房
評価: ★★★★
カテゴリ: SF
コメント: SFマガジン2005年10月号に神林長平ロングインタビューが載っていたので、真っ先に読んだりしたわけだが。インタビューのタイトルを見て「神林をセカイ系でくくるとは失礼な話だ」と思ったものの、本文中では「神林作品はセカイ系の進化形」みたいな言い方をされていて、それならそんなに悪くないかなと思い直した。どうにも昨今のセカイ系小説を面白く感じないのは、それよりずっと先を行っている神林作品を、彼のデビュー当時から読んでいる身としては当然なわけやね(とかいう)。 <br> で、そんな神林長平の初期短編集なわけで、そもそも一部を除き全部既読のはずなので、知ってる話ばかりだったらどうしよう……と不安になったが、安心したまえ、ぜんぜん覚えてなかった。まぁ、そんなもんだろう。で、「昔の神林」は「セカイ系」じゃないのか? という心配は杞憂におわり、やっぱり一味もふた味も違っていたわけだが。 <br> 最近の作品に比べるとまだ冗長さがあって、殺伐感が少ないなぁ、という些細な不満がある程度。ガジェットや舞台設定にも、最近の作品にも登場するものが多くて、確かな連続性を感じる。紙数の多くを背景説明に費やしている「ここにいるよ」と、ちょっと作品世界に深みが足らない「鏡像の敵」以外は、どれも神林臭くて面白かった。
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バースト・ゾーン―爆裂地区
バースト・ゾーン―爆裂地区
著者: 吉村 萬壱
出版社: 早川書房
評価: ★★★★
カテゴリ: SF
コメント: たっぷり人が死んで、しかもグロい描写ばかりなのでとても万人にはオススメできないが、おれはそういうのが割とへっちゃらなので、かなり楽しめた。 <br> 最初、テロリストの愛称(?)として「テロリン」はねぇだろ、と思ったが、これも狙ってのことなのかもしれない。悪意に満ちた世界を戯画化する装置としてうまく働いている。ストーリーも設定も無茶苦茶だけど(もちろんこれも計算ずくだろう)、勢いでぐいぐい読ませる。特に大陸に舞台を移してからは、謎解きと新たな謎が入れ替わり立ち代り提示されて飽きさせない。 <br> そして、まったく救いのないエンディング。不愉快極まりないけど、読書体験としては楽しいという、なんとも言えない後味が残るのであった。ホントに芥川賞作家なの、この人?
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僕たちの終末
僕たちの終末
著者: 機本 伸司
出版社: 角川春樹事務所
評価: ★★
カテゴリ: SF
コメント: 恒星間宇宙船を作る話だと聞いたので、『第六大陸』みたいなエンジニアリングSFかも(!)と期待してしまったわけだが、正直、期待はずれもいいところであった。 <br> アイデアは悪くないと思う。絶滅を目前にした人類の地球脱出のためなら、工期や費用がちょっとくらい無茶な設定でも通るだろうし。ところが、実際に作るところはいっさい出てこないのである。前半は丸々、どんな宇宙船を作ろうかという思考実験だけ。ネジ一本締めない。で、ページをめくると、もう完成間近。設計だけで船ができると思ってるとしたら、作者はエンジニアリングをなめすぎだ。おかげでリアリティは完全に失われた。 <br> キャラクタの造形もお粗末。特に女性の描写が、なんというか、実に童貞臭い。あまりに類型的なので、思い浮かんだのはギャルゲーの設定資料だった。主要な3人の女性の設定はたぶん「ツンデレ」「ロリ」「お姉さま」といったところ。あちこちに女性差別っぽい描写も多く、女性の扱いに慣れていない感じだ。 <br> 主人公も、技術力もカリスマ性もなく、あるのは夢と熱意だけという設定なのに、ちっともその「熱」が伝わってこない。他にも、明日にも人類絶滅かという時代なのに、登場人物たちには緊迫感も悲壮感もないし、ロボットみたいで人間らしい息遣いが皆無。どうにも描写力が足らないのである。これでは感情移入のしようもない。
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Fms
恐るべき旅路 ―火星探査機「のぞみ」のたどった12年―
恐るべき旅路 ―火星探査機「のぞみ」のたどった12年―
著者: 松浦 晋也
出版社: 朝日ソノラマ
評価: ★★★★★
カテゴリ: Science
コメント: 副題には「のぞみのたどった12年」と書いてあるけど、その胎動は1970年から始まっており、前半部は打ち上げまでの紆余曲折が書かれている。のぞみ失敗の萌芽はすべてここに凝縮されており、要約すると「みんなビンボが悪いんや」ということになる。しかしながら、貧乏を知恵で克服する過程は実にスリリングで、読んでいると技術者魂に火がついてしまう。 <br> あと、前半の山場である「あなたの名前を火星へキャンペーン」で、最初は不満タラタラだった関係者が、ハガキに書かれたメッセージを読んで次第にモチベーションを高められていくシーンもいい。日本の宇宙開発における的川さんの存在が、いかに重要かがわかるエピソード。ほんと、あの人がいなくなったらどうするんだろう。 <br> しかし、その盛り上がりも、打ち上げ後に次々と襲いかかるトラブルへの対処に比べたらものの比ではない。まったく、地味〜な軌道計算が、こんなにカッコよく描かれていいのか! 地味が得意(?)な谷甲州でも、こんな描写は書けまい、というくらいカッコいい。これを学生に読ませたら、軌道計算屋志望者が街にあふれるよ! <br> もちろんその後の、かの有名な1bit通信から、スイッチON/OFFによるリミッター焼き切りまで、ギリギリまで粘って先へ進もうとする技術者たちの奮闘は、本当に涙なしには読めない。最終的に火星周回軌道への投入は失敗したわけだが、ここまでやったんなら、これだけの経験が積めたのなら、いいじゃんと思う。この経験はきっと「次」に活かされるわけだし。一国民としては「次」の実現を世論で後押しする、それだけだ。
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