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(80/93)冊
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独創はひらめかない―「素人発想、玄人実行」の法則
独創はひらめかない―「素人発想、玄人実行」の法則
著者: 金出 武雄
出版社: 日本経済新聞出版社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: カナデ先生のぼやきではあるが、研究者必読の書。研究者精神が学べる。
関連本棚: ぷー sshinji suchi 増井
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C. クリステンセン 経営論――ハーバード・ビジネス・レビュー・アンソロジー
C. クリステンセン 経営論――ハーバード・ビジネス・レビュー・アンソロジー
著者: クレイトン M. クリステンセン
出版社: ダイヤモンド社
評価: 5
カテゴリ: 経営
コメント: ハーバードビジネスレビューに掲載されたクリステンセンの原著論文集。 あらためて、読み直してみると、「イノベーションのジレンマ」の分析に始まり、その原因を組織の構造で示してみせる。現代社会の大きな政治的課題の一つである医療におけるイノベーションのあり方、社会的イノベーションのおこし方、イノベータの人材育成まで、徹底している。
関連本棚: sshinji
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デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)
デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)
著者: アントニオ・R・ダマシオ
出版社: 筑摩書房
評価: 5
カテゴリ: 脳科学
コメント: 人間の理性や論理的な思考といったものが、情動とは切り離せないものであることを、神経生理学、臨床心理学などの豊富な例を用いて示される。特に、前頭葉を何らかの理由で一部損傷した患者たちの示す異常な行動を科学的に調べることにより、示される理論はショッキングである。ソマティクマーカー、乱暴にいえば直感といったものが、意識化で様々な選択肢にあらかじめいい悪いの重みを与えることで我々は判断が下せる。我々の普段知らない大きな無意識のごくわずかな一部が意識として我々が考えるものであるという。「はいチーズ」といわれて素直に笑えないのは、普段笑うときには、まず情動が様々なシグナルを脳に与えているからこその笑いとは大きく異なっているからだという。デカルトの誤りとは我々の理性が我々の体とは独立に存在する脳の中のプログラムのような存在だと分離したことであると結論している。読みにくいがBMIやコンピュータのいく先を考えるにも面白い本だ。
関連本棚: sshinji
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リーダーシップをデザインする: 未来に向けて舵をとる方法
リーダーシップをデザインする: 未来に向けて舵をとる方法
著者: ジョン マエダ, ベッキー バーモント
出版社: 東洋経済新報社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 正直な本である。MITの教授から急にロードアイランド美術学校の学長に指名され、苦労した日々から学んだ教訓の数々。 「説明用に作るシンプルな図の欠点は、それが意味をなす頃には、複雑になりすぎて使えないこと」(P25) 「二人の間の最短のコミュニケーション経路は、本音トーク」 「どんなチームであれ、チーム作りの第一歩は次の挑戦をクリアすることだ。人が(もっともなじみのある)自分の殻から大きな一歩を踏み出して、(自分を落胆させる恐れのある)より大きな何かに加わる気を持たせること」P59 「謙虚さは尊い」P91 など、極めて古風なメッセージが新しい文脈の中で語られる。
関連本棚: 増井 sshinji owada
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世界はひとつの教室 「学び×テクノロジー」が起こすイノベーション
世界はひとつの教室 「学び×テクノロジー」が起こすイノベーション
著者: サルマン・カーン
出版社: ダイヤモンド社
評価: 5
カテゴリ: 教育
コメント: TEDのビデオだけではわからない、Kahn Academyの誕生から現在に至るまでの経緯、彼の教育に対する考え方、情熱、愛情が伝わってくる本である。プロイセン型教育というのが、施政者のための服従しやすい市民を作るのが目的であり、現在の教育の目的と合致しないというのが、最も心に響く。"Disrupting Class"とあわせて、すべての教育者必読の書
関連本棚: sshinji
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イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ
イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ
著者: クレイトン・M・クリステンセン, ジェームズ・アルワース, カレン・ディロン
出版社: 翔泳社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 基本的に企業の悩むことと個人が人生で悩むことは同じ。 企業のイノベーションがうまくいかないことを分析する理論が人生がうまくいかないことの分析にも役に立つはず。 希代の経営学者がイノベーション研究の結果を冷静に人生に適応するという挑戦的な内容であるが、自身も死生の境をさまよっているだけに迫力がある。また、なにより敬虔なクリスチャンであること、信仰が、バックボーンになっていることは確かである。 しかし、バックボーンはあくまでも経済学の理論であるところが、この本のすごいところ。 イノベーションのジレンマなどで取り上げられた企業研究が個々でも取り上げられ、人生への指針となっている。
関連本棚: sshinji
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一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル (講談社文庫)
一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル (講談社文庫)
著者: 東 浩紀
出版社: 講談社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: g0vやgoverment 2.0を調べていたら、本書に当たった。 ルソーの一般意志を振り返ることから、新しい政治の模索が始まる。 ビッグデータによりこれまでわからなかった個々の人間の感情の総体というものが、可視化でき、その調整役、代理人として政治や国家が存在する世界。 しかし、描くユートピアは資源が無限にある世界にも見える。資源の調整をシビアーにやるとき、どうなるのだろう。 例えば、市場原理に基づく資本主義や現代の企業は、ある程度の透明性が担保され、市場にさらされているために、極めてこういった存在に近い気がする。 という疑問を抱えながら、「限界費用ゼロ社会」を読んだらその答えはコモンズにあるのだった。
関連本棚: sshinji
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タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!
タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!
著者: ニコラス・シャクソン
出版社: 朝日新聞出版
評価: 5
カテゴリ:
コメント: キプロスの銀行救済がどういう意味を持つのか、この本を読めばわかる。 タックスヘイブンは単なる税だけではなく銀行の透明性もゆがめ、それが今おこっている金融の暴走の一因になっている。そのつけを払わされているのは、増税などさまざまな手段で国家からお金を吸い上げられる一般庶民である。タックスヘイブンの受益者である多国籍企業や富裕層はそれさえ逃れることができる。 というのが、本書の主張。イギリス、アメリカ、世界中のタックスヘイブンを様々な取材により明らかにしている。 ちなみにヘイブン(回避地)であってヘブン(天国)ではないのだ。
関連本棚: T.Miyashima sshinji
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閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義
閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義
著者: イーライ・パリサー
出版社: 早川書房
評価: 5
カテゴリ: フィルターバブル
コメント: 本書のいうフィルターバブルとは、検索やSNSという我々の目を覆い隠す風船であり、我々はそのフィルターを通して飲み、外界を知りうることができると筆者は警笛を鳴らす。 なりたい自分とありのままの自分、いいねボタンは他人からみてそう思ってほしい自分を表しており、googleの検索は今の自分の欲望そのものである。 インターネットはかつてはフラットでオープンだったはずなのに、いつの間にか「閉じこもり」人々が情報を得にくくなっていたのだ。
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文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
著者: ジャレド・ダイアモンド
出版社: 草思社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 本との出会いって、いろいろな形があって面白い。書評で出会うものもあれば、人から教えられたりすることもある。この本の場合は少しかわっている。そのころ、podcastにはまっていて、よく聞いたのが、AustraliaのABCというサイエンスチャネル。電車の中で聞いた著者の話が面白かったので、本を読んでみようと思った訳。そのときは、「文明崩壊」の話だったかな。 人類史1万3000年の本書の旅は、ニューギニアの政治家ヤリの作者に対する素朴な問いかけから始まる。 「なぜ、白人は発展し、我々はそうではなかったのか?」 今日の世界における格差がなぜ、どのように生じていったのか、ある民族は発展し、他の民族を征服したが、なぜ、その逆でなかったのか。このような人類史における問いかけを歴史や社会や経済といった人文学的に語ろうとすると、宗教や世界観に偏ってしまいがちだ。しかし、本書は、文明の発展と崩壊の謎を生物学者の視点から説いていく。生物学者の視点は生命としての人間の根源的な部分とシステムとしての人類、そこから派生する社会や技術といったものの関係をきわめて、冷静に分析してみせる。ある文明が別の文明を征服するということが、きわめて冷徹に観察されている。 人類史を科学しようとするとき、仮説を立てることができるが、実験を行えない。そこを、様々な民族の発展と征服の歴史の例を取り上げることで、比較してみせる。しかも、その筆致はきわめて饒舌であり、ミステリーのように読む人を飽きさせない。日本人なら業と呼ぶであろう、人類の征服、被征服の歴史を「銃、病原菌、鉄」という3つのキーワードで冷静に説いてみせる。 民族の対立をグローバルな視点でとらえるとき、本書の冷徹な視点が役に立つ。環境問題を考えるとき、人類がその誕生の瞬間から環境を破壊して生きながらえてきたということを実感する。後半では、文字のような技術が、どのように発展し伝わっていくかを分析しており、イノベーションやデザインが模倣され受容され、時には滅びていく文化のプロセスを知ることができる。 よく「日本人が農耕民族だから欧米人の狩猟民族には勝てない。」といわれるが、農耕と狩猟が人類にもたらした効能を考えると、これが、実は逆であることが2章で明らかになる。 気に入った人は、続編である「文明崩壊」も続けて読むことをお勧めする。文明が崩壊する様々な要因について科学的な分析を試みている。有名なモアイ像がイースター島文明の崩壊の原因であるとは、意外だった。
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限界費用ゼロ社会―<モノのインターネット>と共有型経済の台頭
限界費用ゼロ社会―<モノのインターネット>と共有型経済の台頭
著者: ジェレミー・リフキン
出版社: NHK出版
評価: 5
カテゴリ:
コメント: IOTのもたらす世界を市場型資本主義から共有型経済(コモンズ)への転換とみる。 インターネットでコミュニケーションが、IOTで残る2分野の限界費用がゼロになっていくことを様々な実証例を挙げて示す。 一方で、MOOCやオープンソース、共有型車など共有型経済の始まりの事例を示す。 コモンズの悲劇は避けられるのかという疑問には、  世界中の共感を呼ぶことで避けられるのではないか。  マインドセットの転換が必要である。 ととく、最後に、「フクシマ」を経て、原発を脱却しようとするドイツと日本は逆の道を歩んでいることの警鐘を鳴らしている。 一般意志2.0とつながり、僕の中では目指す方向となった。
関連本棚: sshinji go.tekuteku
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イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
著者: クレイトン・クリステンセン
出版社: 翔泳社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 以前、講演を聞く機会があったので、だいたいわかっていたつもりだが、改めて読んで見た。 持続的イノベーションを行いつつ、破壊的イノベーションに取り組むことが、合理的に不可能であることが、様々な例を通じて、分析を通じて語られる。 1)優良企業の資源配分のパターンは、実質的に顧客が支配している。 2)破壊的イノベーションによって作られる)小規模な市場は大企業の成長需要を解決しない。 3)破壊的技術の最終的な用途は事前にはわからない。失敗は成功の一歩である。 4)技術の供給は市場の需要と一致しないことがある。確立された市場では魅力のない破壊的技術の特徴が、新しい市場では多くの価値を生むことがある。 (本書141頁) これに対してマネジメントとしてなすべきことは 1)破壊的技術を開発し、商品化するプロジェクトをそれを必要とする顧客に組み込んだ。 2)破壊的技術を開発するプロジェクトを小さな機会や勝利にも前向きになれる小さな組織に任せた。 3)破壊的技術の市場を探る過程で早い段階にわずかな犠牲で失敗するよう計画を立てた。市場は試行錯誤の繰り返しの中で形成されることを知っていた。 4)破壊的技術を商品化する際は、技術的な跳躍を狙い、破壊的製品を主流市場の持続的技術として売り出すのではなく、破壊的製品の特徴が評価される新しい市場を見つけるか、開拓した。 (同上) 9章には、電気自動車を対象としたケーススタディまであり、旬のネタで改めて考えさせられる。 2000年初版であるが、我々にとっては今まさに必要な処方箋である。
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文明の生態史観 (中公文庫)
文明の生態史観 (中公文庫)
著者: 梅棹 忠夫
出版社: 中央公論社
評価: 5
カテゴリ: 評論
コメント: この論文の初出が1957年。ジャレドダイヤモンドの「銃・病原菌・鉄」が2000年であるからそれより40年以上前に、世界の文明を科学、特に生態学的観点で比較しようと試みた発想には驚く。しかも、近代文明とくに封建制から市民革命への以降をヨーロッパ、日本のようにうまくいったところ、インド、中国、東南アジアのようにブルジョアジーの発達がなく、うまくいかずに共産党や軍の独裁にいったところ、新世界(米国)のように、ブルジョアが新天地であまり抵抗なく移行していったところと分析してみせる。さらに、単なる西洋、東洋ではなく、アフガニスタン、トルコ、インドのような中洋ともいえる間の存在があるということを指摘しており、まさに、現代を予告するかのようだ。ミャンマーやインドの民主化がなぜ難しいかが改めてよくわかる。近代化を支えるブルジョワジーが未成熟なのだ。
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スティーブ・ジョブズ I
スティーブ・ジョブズ I
著者: ウォルター・アイザックソン
出版社: 講談社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 第1巻はsteve jobsの若い頃。やんちゃだった頃、その成功と挫折が描かれている。ほぼ、リアルタイムだったので、懐かしくもある。何より、こんなむちゃくちゃな人間が、すごいことのできる米国の奥深さに驚く。日本も今後は、変人でもとんがっている方がいい。エンジニアとのやりとりも面白い。 第2巻も含めて、mac, next, iMac, ipod, iphone, ipadと歴史の裏側を見る感覚、 プレゼンのカリスマしか知らないスティーブジョブズの人間性をみる。 また、経営者としての手腕も、アップルの魔法を分解して見せるようで面白い。 steve jobsは最高の人を見つけ、集め、最高の仕事をさせる。 日本が忘れてしまったもの作りの原点があり、また、それをグローバルな視点で行うという日本にかけているものもシリコンバレーだからこそ、持ち得たということか。 命を削って作品を世に送り出す、まさにアーティストだったのだと実感。 元気になる、自分もそうなれるのではと思わせる。
関連本棚: 増井 しはみ 西町「頑固堂」書店 T.Miyashima 岸リトル sshinji nobuo_o ogijun
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北欧モデル 何が政策イノベーションを生み出すのか
北欧モデル 何が政策イノベーションを生み出すのか
著者: 翁 百合, 西沢 和彦, 山田 久, 湯元 健治
出版社: 日本経済新聞出版社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 現代日本への処方箋  地域分権によって、税の受益関係をはっきりすること。  働きに見合うインセンティブを失わない税制度  社会保障の中身も現役世代にあつく  抜本的な政治改革をおこなう 緻密な処方箋
関連本棚: sshinji
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教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜本的に変革する
教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜本的に変革する
著者: クレイトン・クリステンセン, マイケル・ホーン, カーティス・ジョンソン
出版社: 翔泳社
評価: 5
カテゴリ: 教育
コメント: intelligenceはIQだけでなく、9つのメジャーで測る.  したがって、数学が得意な子もいれば、体育が得意な子もいる.  そのこのペースで、その子の理解度で進められるのが理想.on line educationはそれを実現する. すべての学校が、きめの細かいカリキュラムや多様な教育の要求に応えるのは無理.online educationを補助的に利用することで、それが可能になる. online educationの究極はCGM, Khan academyのような利用者が作成した教育コンテンツがクラウドで共有され、整理され、ベストなものが検索によって必要な人、学校に届けられる. 教師の役割は、これまでのようにクローズドな環境で決められたものを教える形ではなく、その子の成長にあわせて、ベストなものをクラウドも含めた広い環境の中から見つけて、与えるというコンサルティングのような形に変わる. ただし、それを正攻法でやるのではなく、上記のような補助的なものから徐々に移行していく. 我々のような学内ICTを推進している人には痛いほど共感できるし、示唆に富む。
関連本棚: sshinji
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ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
著者: ラズロ・ボック
出版社: 東洋経済新報社
評価: 5
カテゴリ:
コメント: グーグルにおける人事のあり方を全てさらけ出した好著。グーグルの人事の基本は徹底したデータ主義と透明性。 人財育成やマネージャーの能力でさえ、ABテストや実験を繰り返し、効果を測定し、改善していく。 フリーフードの始まる様々な社員サービスは、コモンズの実践であり、コモンズの悲劇も起こるが、TGIFなどのオープンな議論で乗り越えていく。最後は相互の思いやりだ。 こうして、最新の技術とイノベーションで出来上がった会社の姿は、かつての日本のようなファミリーで、人を徹底的に大事にするものに驚かされる。 世界最高の人材を徹底したコストをかけて、選別し、確保し、一旦確保するとできるだけ大事に育て上げる。 それが、グーグルの文化である。
関連本棚: sshinji
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新・ワイン学入門 (知のトレッキング叢書)
新・ワイン学入門 (知のトレッキング叢書)
著者: 福田 育弘
出版社: 集英社インターナショナル
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 学者の書いた本らしく様々な文献にあたりながら、ワインの歴史を紐解いていく。そこには、これまでと違ったワインの見方が現れてくる。 そもそも「テロワール」という言葉自体、単なる土壌や気候だけではなく、様々な事情により土地の改良や品種の選択などを行ってきた醸造家の努力も含めた風土と言えるものであることに驚かされる。ボルドーがイギリス領だった故に「ボルドー特権」と言われる税制優遇などを有し、今のようなワインを生み出していったこと、ブルゴーニュも同様に別の国だったために、特権を持ち、発展していったこと。ワインの複雑な歴史が面白い。合わせて日本酒が米という主食から作られるからこそ、ワインとは違い、ご飯か酒の排他的な飲み方がされること。また、神への捧げものだからこそ酩酊することが求められ、文化的に酩酊に寛容であること、など酒に関するうんちくに事欠かない。 最後のメッセージはその中で日本のワインを文化としていかに育てるかである。すなわち、様々な多品種少量料理を楽しむための邪魔にならないワインである。
関連本棚: sshinji
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ファスト&スロー (上): あなたの意思はどのように決まるか?
ファスト&スロー (上): あなたの意思はどのように決まるか?
著者: ダニエル・カーネマン
出版社: 早川書房
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 確率は残酷な事実である。それを認めたがらないシステム1 諸行無常とはよく言ったものだ 専門家の直感より、データ分析を 映画「マネーボール」でも言われたことだが、こうして科学的に見せられるとショッキングでさえある。 直感で生きてきた人生を反省 ビッグデータ時代の指針でもある。データという証拠が集められるようになった今、 専門家はデータの前に廃業である。 下巻は多少専門的になりつつも、システム1の誤りをいかに避けるか、最後はどのようにしたら幸福になれるかの示唆に富む。 計画を実行に移す前の「死亡前死因分析」は人生訓である。
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バースト!  人間行動を支配するパターン
バースト! 人間行動を支配するパターン
著者: アルバート=ラズロ・バラバシ
出版社: NHK出版
評価: 5
カテゴリ:
コメント: 人間や自然界の活動にさまざまに現れるベキジョウ則。聴いてはいたけど、優先順位がその原因とはあらためて驚いた。 エントロピーが大きいと人間行動は予測不能になる。 ビッグデータでどこまで予測できるか、あらためて考える必要がある。 分布がどうなっているかを知ることも必要。著者本人のルーツであるトランシルバニアの英雄ジョルジュセーケーを初めてとするリアルな人々の物語を交えて、一気に読ませる。
関連本棚: 増井 sshinji 岸リトル
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