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悪の読書術 (講談社現代新書)

福田 和也
講談社
ISBN: 4061496840  bookweb, Amazon, WebCat, 新書マップ, SafariBooks
カテゴリ ブックガイド
評  価
コメント
yuco : ある本を読んでいると表明すれば、自分がある見方をされる。なのに、そのことに無関心な人があまりにも多いので、作家の名前を挙げて、「こういう本を読んでいるというとこう見られやすい」ということを教えてあげましょう、という本。本棚.orgを見ていると、こういうテーマが気になってくる(笑)

女性誌に連載していたそうで、もっぱら若い女性を念頭に置いた書き方。ちなみに連載していたstyleという女性誌は、20代後半保守中道OLという感じなので、そういう読者を想定していると考えていいのだろう。

しかし、官僚とか実業家には過去の原書を読んでほしいといっているのに、想定読者の女性に対しては、白州正子とか須賀敦子みたいな、ライフスタイルエッセイ系を薦めてしまうのはなんなのか。べつに彼女らが悪いというわけではない。いやむしろ、多分すごい人たちだろうと思う。しかし、この人たちの本を読んで満足している女性たちって、そんなにいいか? 仕事や思想一般は男のもので、女は「美意識のある生き方」を担当してほしい(つーてもさ、よほどの金持ちでないと実行不可能なレベルの)と思っているのがよく分かる。こういうのは「女は顔がよければいい」というのよりは若干マシなだけの話ですな。

この本の言っている「ある本を読むことの、他人からの評価を意識する」ということを考えれば、若い女性としては、世間一般より少しだけレベルの高い(けど、高すぎて世間を怖がらせたりはしない)本を読んで、インテリおじさんにかわいがられるのが得だということだろうか…。たとえば、若い女性が「塩野七生を読んでいる」というと「帝王学」という感じがして、おじさんは引いてしまう、とも言っているし。

おじさま受けどうこうは抜きにした私の個人的趣味としては、そういう「ああ、こういう人なんだな」という枠内の本しか読んでいないというのが一番面白くないし、「こういう人だと思われたいワタシ」というのがバレてるのが一番かっこ悪いと思うのだが。
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最終更新 : Wed Aug 18 03:55:54 +0900 2004