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十二支考〈上〉 (岩波文庫)

南方 熊楠
岩波書店
ISBN: 4003313917  紀伊國屋, Amazon, WebCat
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べ_deleted000 :  明治が産んだ日本の大学者,南方熊楠の名著。大正3年から12年にかけて雑誌「太陽」に連載した「虎に関する史話と伝説,民俗」から「猪に関する民俗と伝説」までの十編に,後にまとめられた「鼠に関する民俗と信念」を加えて昭和26年にようやく刊行された(牛の稿はついに書かれなかった)もの。博覧にして強記,傍若にして無人なる熊楠先生のおそらく,現在でも手軽に入手可能な唯一の業績(リンクは岩波文庫版だが,私が持っているのは東洋文庫版全三巻です)。
   以下,知らないヒトのために熊楠について記す。
 慶応3年(1867年),和歌山に生まれる。幼児より天才的記憶力を示し,中学卒業後上京,しかし大学には行かず明治19年渡米,ミシガン州立農学校に学ぶも,やがて粘菌類の独学研究のためここを中退して中南米,西インド諸島を放浪する。明治25年ロンドンに渡って大英博物館嘱託研究員となり「ネーチュア」などに数々の論文を発表。明治33年帰国,和歌山県田辺町に居を構える。生物学,博物学,民俗学,天文学,考古学など,精力的に研究論考を行う一方,森林の乱伐に異を唱えて投獄されるなど,奇行でもその名をとどろかす。一生涯在野の学者として昭和16年没(参考:神坂次郎「縛られた巨人」)。
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最終更新 : 2006-06-09 21:23:00 +0900
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