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流星ワゴン (講談社文庫)

重松 清
講談社
ISBN: 406274998X  紀伊國屋, Amazon, WebCat
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評  価
コメント
SKZ : じーん。。。
Tambourine :

重松さんといえば日本的ウェットなディスコミュニケーションものを書く人という印象があって、「そもそも人と人とはわかりあえない」というペシミスティックな私はいまいち興味を持てなかったんですが、食わず嫌いだったかなあ。いい話でした。

父親とも奥さんとも息子ともうまくいっていない男が、あっちの世界で人生をやり直そうとしたり、父親と再開したりする話です。オトナのファンタジーですね。子供がイジメにあって反抗的になり、妻が浮気して家を出ていき、会社からリストラされ・・・とさんざんな主人公なんですが、「こんなとき、親父だったらどうするんだろう。俺と同じぐらいの歳の親父は何を考えていたんだろう」と考えます。で、会っちゃうわけですが。

私も一人の男としてテーマは重く受け止めるんですが、でも、まだ仕事もぺーぺーで、結婚もしていなければ子供もいない私には、今、自分と同じ年の親父に会う資格はないのかもしれないです。うーん、そっちのほうが問題なんだろうか。親父が30歳のときには、私はもう幼稚園だったもんなあ。

でも、私がすでに結婚して子供もいたとしたら、この本は辛すぎて最後まで読み切れなかったかもしれない。アイテテテ

ニゴウ : マジ泣ける
オギ : ファンタジー家族もの。偶然読む本はやたら家族関係のものが多い。
はりねずみ : 会社で首になり、家庭も崩壊し、もう死んじゃってもいいなぁって思いかけた38歳の男の目の前に、交通事故で死んだはずのある父子が現れた。その父子の乗る不思議なワゴンは、時空を超えて人生の岐路となった場面、男にとって大切な場所に連れていく。 自分と同い年の父と出会い、崩壊前の家族と会い、男は人生をやり直すことができるのか。 「父」と「息子」という関係についてもちょっと考えさえられるお話でした。
農工大農獣医 : とても不思議な感じの本ですがおもしろかったです。 ぜひ読んでみて下さい。(07155032)
てぷちゃん : リストラ、妻の浮気、息子の非行…。人生のどん詰まりに達した主人公は、これから行き続けていくことの意味すら見失ってしまいます。そんな絶望に陥った主人公の前に、自分の責任で交通事故に合い、自らの命を落とした父親と、その事故で命を奪われた息子が、ワゴンに乗って現れます。そこから始まる、過去への旅。そして主人公と同じ年齢の父が登場。38歳の、同じ年齢の父に会う主人公。これまでの父と子の関係が、非現実の世界で変わり始めます…。 メルヘンぽい設定ではありますが、3組の父と子の背景は、実に現実的で、悲惨なものです。過去の世界へ戻り、自分の過ち、そして後悔を再認識させられるが、悲惨な現実は何ひとつ変わらない…。変えられない。過去を塗り替えることはできないのだということ、痛いほど叩きつけられます。 しかし、変わるものはあります。過去は変えられなくとも、自分は変われる。過去の過ちを理解し、後悔し、やり直したい、立ち直りたいという気持ちが、未来を変えていくかもしれません。 私は、この物語の主人公とは、年齢も家族構成も違います。それでも、共感できる主人公の父としての立場、そして息子としての想いが、この本を読み進める私の心に強く残りました。主人公と同じ立場のひとが読むとどう印象を受けるのでしょう?また、女性が読んだらどう感じるでしょう?読まれた方の感想を聞いてみたいところです。
T.Miyashima : kindleにて
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最終更新 : 2006-02-02 21:23:58 +0900
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