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「正しい戦争」は本当にあるのか
藤原 帰一
ロッキング・オン
ISBN: 4860520319
紀伊國屋
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Leiko :
ラヴ&ピースだけじゃだめなんてことは、もうみんな薄々気がついていて「じゃあ何言っても無駄なのかい、じゃあどうしたらいいのさ、じゃあもうどうでもいいや」ってな思考回路に陥って、どこそこの戦闘で何人死んだなんていう報道もどうでもよくなっちゃってる人、けっこう多いんじゃないかな。この本は、そんな思考停止状態の人に、もう一度世界を冷静に考え直す糸口をくれる本だ。
藤原帰一は、冷静でシニカルなリアリストだけれども、道理に合わないことには理論的に怒ることのできる、とてもオトナな人である。そして、あの渋谷陽一に「ラヴ&ピースだけじゃだめ」と言わせた凄い人である。語り口は平易・言っている内容もシンプルであるがこそ、この人はめちゃめちゃ頭のいい人なんだと思わせられる。一時期、イラク問題でテレビに出ずっぱりだったが、どんな論客を相手にしても、偏らない視点を貫き通す姿勢がとてつもなく格好良かった。
この本は、対談形式で綴られるため、非常に軽快で読みやすい。現代史に疎くても、国際政治学を知らなくても、安心して藤原氏についてゆけば良い。また、優れた対談の常として、インタビュアーも素晴らしい。読者の疑問を全て代弁して、藤原氏からどんどん言葉を引き出していく渋谷陽一。国際政治を本格的に学んだ経験があり、藤原氏と対当に会話し、深く掘り下げた本質に迫っていく鈴木あかね。この二人がインタビュアーであるということが、この本の重要な特徴の一つだと思う。
ところで、この本の帯にも写真が入っているとおり、藤原氏はとってもハンサムなお方である。先日、藤原氏の新刊『平和のリアリズム』の広告が新聞に掲載されていたが、狭いスペースなのにやはり写真入りだった。これって、テレビで有名だからじゃなくて、フォトジェニックだからじゃなかろうかと勘ぐってしまうのだが、さて真実は如何に。
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最終
更新
: 2005-04-22 23:01:16 +0900
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