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ロリータ (新潮文庫)
ウラジーミル ナボコフ
新潮社
ISBN: 4102105026
紀伊國屋
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お茶:図書館情報メディア研究 :
おかたい中年男性ハンバートハンバートは、馴れ馴れしく世俗的な未亡人に辟易しながらも、その娘のロリータの美しさに心奪われ、彼女らのすみかに下宿することを決める。ハンバートはずっとずっとロリータへ狂気にも近い愛情を抱いているが、押し切られてその母と結婚する。と同時に、ロリータとの距離も縮まっていく。未亡人は事故で死亡し、ロリータとハンバートは車で旅に出る。 ロリータの母が死んで、まがりになにも結婚しているのに「これでロリータと二人きり。わーい!」と喜んでしまうハンバートはかなり酷い男。教養があり、それなりに顔もいい、いい大人がロリータに狂っていくのが読んでいてとても面白い。 でも、ただ過激で面白いだけじゃもちろんない。世界の傑作ですからね!まず文体の美しさが半端じゃない。それと、ハンバートの心情の吐露にとても胸が熱くなる。ただの変態じゃない。切なくて悲しくてどうしようもない。ロリコンの生態を知るというと語弊があるけど、なんで少女が好きな大人がいるのか理解できないという人にこそ読んでほしい。世に溢れるおかたいナボコフ評論はとりあえず置いといて、また、ストーリーの展開は割と遅いので、物語にもこだわらず、まず文章の美しさとハンバートがぽつりぽつりと漏らしていく彼の世界の真理に浸ってほしい。この一文に出会いたかった、という一文にきっと出会えるはず。まず本を開いてみよう。書き出しから圧倒されます。
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最終
更新
: 2008-11-19 22:14:43 +0900
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