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恋人達の狂騒曲―スクラップド・プリンセスサプリメント〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)
恋人達の狂騒曲―スクラップド・プリンセスサプリメント〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)
著者: 榊 一郎
出版社: 富士見書房
評価:
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コメント: シリーズ番外編その2。その1は短編集だったが、その2は本編が始まる少し前頃の主人公パシフィカ達のエピソード丸々1篇となっている。同級生に恋文の速達を依頼されたシャノン達が、「地獄の暗黒メイド軍団」に足止めを食らって悪戦苦闘するといった筋。本筋が始まる以前だけに、重荷を負っていないパシフィカは見事なまでに屈託なく、また用心棒ではないシャノン&ラクウェルはまだ腕の未熟な部分もあったりするが、根本的な性格は3人ともかわらずで仲の良い兄姉妹ぶりが大変微笑ましい。また、あとがきに「本編のシリアスな展開に反したお気楽極楽な話を心掛けた」(意訳)とある通り、「廃棄王女」シリーズよりはむしろ「まじしゃんず・あかでみぃ」シリーズに近い読後感で、「ラノベ読んでるなあ」という感じがした。
関連本棚: 鍛鉄 素光 Calm_Moon 竜胆
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新月の前夜祭 スカーレット・クロス (角川ビーンズ文庫)
新月の前夜祭 スカーレット・クロス (角川ビーンズ文庫)
著者: 瑞山 いつき
出版社: 角川書店
評価:
カテゴリ:
コメント: 「スカーレット・クロス」第3巻。著者は新人さんだし、この話は面白いとはいえスケールが小さめなので、3巻ぐらいで完結するとちょうど良い感じだと思っていたのだけど、今刊で完結していないという事はまだまだ続くのだろう。うーむ、ラノベは手軽に読めて手軽に終われてこそだと思うので、ちょっと残念。 半人前吸血鬼ツキシロと彼女をの主人である不良神父ギブの前に、お待ちかね?のギブの師匠が登場。ギブは胸フェチ、ギブの幼馴染レオンは脚フェチと来て、師匠ビルは尻フェチだった。どうせ爺な時点で多くの読者達が特別に思い入れる対象からは外れるのだから、ここはさすがな師匠っぷりを見せつけて「女なら誰でもどこの部位でも見境なく好きで手を出す」ぐらい突っ走って欲しかったが、少女小説にそれを期待するのが無理というものだろう。他には、彼等とは対照的な純情暴走少年が登場するが、エロイ大人達がカッコ良く書かれてしまっている為に、若く純情である事が特別な価値を持たない状況であり、一方的に不利な立場なのが眺めていて哀れだった。そして純情少年の他、ツキシロもギブの宿敵ヨセフ神父も「暴走」し、ギブはいつも通り斜にクールに構えているかと思いきやそうでもなく、怒涛の如く突っ走る展開は雨降って地固まらないまま次巻に続いた。この状態からどれだけ綺麗な結末に持っていってくれるか、今からとても楽しみ。
関連本棚: 素光 翡翠
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球形の季節 (新潮文庫)
球形の季節 (新潮文庫)
著者: 恩田 陸
出版社: 新潮社
評価:
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コメント: 恩田陸は今まで「六番目の小夜子」「puzzle」しか読んだ事がなかったのだけど、友人の1人が好きで何冊か所持しているらしいので、この機会に手当たり次第に借りて読んでみる事にした。この作品は「六番目の小夜子」の後に発表した第2作だそうで、これまたファンタジー大賞(第何回?)の最終候補にまで残ったそうである。<br> <br> 東北の小さな町に4つある高校で、いっせいに広がった奇妙な噂。各高校の生徒が参加する「地歴研」が噂の発信源を突き止めようと各高生徒達にアンケートを実施し追跡調査を行うその最中、噂は現実となり、そして固唾を飲んで成り行きを見守る生徒達の前にまた新たな噂が広まる。「六番目の小夜子」が1つの学校の中で独立した「噂」の物語なら、この「球形の季節」は複数の学校にまたがり1つの町の中で独立した「噂」の物語である。写実的な描写と曖昧な描写が混在していて戸惑ったり、登場人物達がはっきりとは個性的でない為に途中で混同しかけたり等、親切なエンターテインメント作品とは言い難いが、「六番目の小夜子」同様思春期の少年少女達の心情や回想を鮮やかに描き出している点と、幾つものお呪いが醸し出す空想めいた紛れもない現実的雰囲気、それらを広く受け入れる町「谷津」の得体の知れない懐深さが、不思議な魅力であると感じた。<br> <br> 舞台となる町「谷津」は閉鎖的な田舎町でありながら、しかしそこに住む人々には田舎特有の悪意的な排他性が感じられない。登場人物達が子供ばかりだからか、田舎ではあるが昔から貧乏な町ではなかった為の余裕なのか、それとも「もう1つの谷津」の存在が彼等を他の田舎町の人々と違った超然さを与えているのか。「フィクションだから」と言い切ってしまえばそれで終わるけれど。
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天使たちの華劇―暁の天使たち 外伝〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)
天使たちの華劇―暁の天使たち 外伝〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)
著者: 茅田 砂胡
出版社: 中央公論新社
評価:
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コメント: 「暁の天使たち」完結巻を読んで、次のシリーズには手を出すまいと心に決め、外伝を読み納めにするつもりでいる私である。外伝1巻「舞闘会の華麗なる終演」が「完結巻と時系列を重複させて盛り損なったエピソードを補完している感じ」、つまるところ「外伝にまとめないでちゃんと本編に盛り込めば良かった」のに比べて、こちらの外伝2巻は全くもって本編に必要不可欠ではないエピソードの羅列であり、正しく外伝或いは番外編を読んでいる気分。ただ「セクハラ教授をとっちめる」「棒術の試合に出る先輩を鍛えつつ策略を巡らす」「学園祭でコスプレ喫茶」「衣装製作発表会」といった内容が、著者が書いているとはいえファン同人誌にありがちなものばかりであるのは前作同様。読んでいて面白いのだけど何故か居心地が悪く、その理由が何なのかを考えた結果、「それこそファン同人誌のような『キャラクター達に対する溢れんばかりの愛』があけっぴろげに提示されているからではないか」との考えに至った。ストーリーは惹き込まれるものの、各主要未成人キャラの歪みがどうも引っかかって次シリーズへ移行しない予定の私には、その各キャラがやたらめったら溺愛されている様は正視し難いものがある。
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ささら さや(2) (バーズコミックス ガールズコレクション)
著者: 加納 朋子, 碧也 ぴんく
出版社: 幻冬舎
評価:
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コメント: 本屋の店頭に平積みにされていたこの本のタイトルにふと惹きつけられて、本を1冊手に取って作品紹介や解説を読んでみたところ、どうやら「ゴースト ニューヨークの幻」を現代日本風にアレンジしたような雰囲気の連作短編ミステリであるようなので尚更興味を惹かれ、今まで1度も読んだ事のない作家であったが試しに読んでみる事にした。<br> <br> 不慮の事故により、愛する妻と生まれたばかりの息子を残して死んでしまった夫は、しかし妻のそばに幽霊として留まり、彼女と息子を見守りつつ、彼等の危機には彼女の周囲にいる人間の体を借りて駆けつける。連作短編だが、1篇ずつの感想ではなくまとめての感想を書いておく。<br> <br> 幸薄い人生だったさやに暖かい家庭を与えたのも束の間、妻と子供を遺してこの世を去らなければならなくなった夫が、他人の口を借りて妻に投げかける言葉はぶっきらぼうながら優しく、彼等を見守り続ける目は温かい。ようやく手に入れた家庭を無惨に壊され、1人遺された息子をも夫の家族に奪われそうになって、亡くなった伯母の家がある地へと必死に逃げてきたさやは、不器用で頼りたがりで泣き虫だけれど、恐らくは無自覚だろう驚く程の人の良さを振りまいている。新しい土地で彼女と知り合い何かあれば(なくても)彼女の家に集まる老女3人と若い母子は、それぞれ癖の強い性格で一見付き合い辛そうなタイプではあるが、皆がさやと息子へ惜しみない愛情を降り注ぎ支えとなる。<br> <br> 物語の中のいろいろな場面や台詞がツボにはまる切なさで、読んでいる最中どころか今書きながら思い返すだけで涙が出そうになったり。しかしただ切なく泣けるだけの話では終わっておらず、登場人物達の優しさ・温かさがどの篇からもほのぼのと発散されているのがとても良かった。ラストに向けてのさやの成長(敢えて端的な表現に留める)に感じる、切なさ・淋しさに裏打ちされた力強さも、これまたぐっとくる。こんなにしみじみと静かに感動させる話を書く作家を今まで知らなかったのは迂闊だった。忘れない内に著者の他の作品を集めようと思う。ミステリとしては弱めなので、ミステリを期待して読まない方が吉。
関連本棚: すろぷろ 素光 こまい
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日出づる国の吸血記〈3〉 (ソノラマ文庫)
日出づる国の吸血記〈3〉 (ソノラマ文庫)
著者: 渡辺 裕多郎
出版社: 朝日ソノラマ
評価:
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コメント: 「日出づる国の吸血記」完結作。美少女顔が最大のコンプレックスで日々実戦訓練に余念のない(又は単に喧嘩っ早い)空手屋高校生の主人公が、前世の宿敵にして現世の好敵手候補である柔道家と出会ったり、前世の自分であるという極悪非道な吸血鬼「東の王」との対話を試みたり等してクライマックスを迎える。 武術の理論吸収・薀蓄披露や実戦に明け暮れている主人公を含む(ごく一部を除く)男性陣が少年漫画的に熱くそして爽やかなのに対し、女性陣は執念をどろどろと渦巻かせているのが好対照。私利私欲に走ったり復讐に燃えたり、そこまでせずともちょっとヒステリックだったり男には理解できない思考回路を秘めてただひっそりと居たり等、この作品の女性達は(吸血鬼よりも)怖い生き物なのだった。大きな盛り上がりには欠けたけど、綺麗に着地したので読み終わって良い気分だった。
関連本棚: 素光
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Missing〈11〉座敷童の物語・完結編 (電撃文庫)
Missing〈11〉座敷童の物語・完結編 (電撃文庫)
著者: 甲田 学人
出版社: メディアワークス
評価:
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コメント: 魔女・十叶詠子の「正体」解説に戦慄が走った。あとは、誰かが挫折から上手く立ちるのはその本人に目を向ければおめでたい事なのだけど、しかし個々が与えられた役割をこなす事で展開が悪化するんじゃないかなーと気を揉んでみたりした。
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おれは非情勤 (集英社文庫)
おれは非情勤 (集英社文庫)
著者: 東野 圭吾
出版社: 集英社
評価:
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コメント: ミステリ作家を目指す青年が、非常勤教師として赴任する先々の学校で事件に巻き込まれては、冷静にそして鮮やかに解決するその淡々とした活躍ぶりを収録した短編集。子供向けに書かれた作品だそうで、文章はわかりやすいが稚拙ではなく、トリックもわかりやすいが無理がなく、話の1つ1つに小学生的な動機や背景が盛り込まれ、シンプルながらしっかり作られている。深いテーマも凝った内容も書ける上、あっさりとした作品も手がけてしまう、東野圭吾という作家の力量を見せつけられた感じ。 他に、勉強嫌いの小学生を主人公にしたジュブナイルなミステリも2篇おさめられているが、こちらは主人公に感情移入できなかった分(子供時代「気弱な優等生(運動神経ゼロ)」だった私にとって悪餓鬼はいわば天敵)、先の短編達よりも評価が下がる。
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オーパーツ・ラブ 3rd 〜ファラオさまと、にえのハート〜 (オーパーツ・ラブシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
オーパーツ・ラブ 3rd 〜ファラオさまと、にえのハート〜 (オーパーツ・ラブシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
著者: ゆうき りん
出版社: 集英社
評価:
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コメント: 「オーパーツ・ラブ」シリーズ、前巻の感想を書く前に出てしまった最新刊なので感想は2つまとめて書いてみた。今までの構成通り、この3巻目を持って「3rd」のシリーズが完結する形になっている。3rdのメインヒロインであった九十九嬢、最後は華々しい見せ場をとばかり、マヤ王国の女王として王国復活に本格的に乗り出している。イプネフェルの兄であるツタンカーメン(九十九自身は「トウモロコシの神様」と信じ込んでいる)の指示に乗った九十九の策は、通っている学園の地盤を最大限に活かしたものなのだけど、幾ら現実にあり得ない系のぶっとびファンタジーであるとは言っても、学校という機能を考えればどうも無理がある展開なのがどうしても気になった。<br> <br> まあこの話、学校にちゃんと通っているのはヒロインの1人である亜弐とその友人清美・そして3rdのヒロインであった九十九だけで、主人公である獏は万年ひきこもりだし他の居候は人間ですらないしという事で、学校のリアリティなんかどうでも良いんだろうし、あまりにご都合主義過ぎる展開が出てくるのも今回が初めてって訳でもないんだけど。変にひっかかってしまったのは、最近恩田陸作品をまとめて読んでいたせいかもしれない。<br> <br> 九十九及びマヤの神々?は今巻をもって一段落したが、イプネフェルとツタンカーメンの対立・確執には何ら決着が見られていない以上、この作品は次にSP3を挟んで4thに進む事が容易に予想される。うっかり1巻目を買ってしまったが為に延々続く茨の道。1巻を読んだのが2001年の8月、実に3年近いお付き合い。「萌えろちっく」等と銘打たれたこのシリーズと共に過ごした時間の長さを振り返ると、何故か寒々しい気分になる。面白いんだけどね……。
関連本棚: 素光
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スカーレット・クロス 月闇の救世主 (角川ビーンズ文庫)
スカーレット・クロス 月闇の救世主 (角川ビーンズ文庫)
著者: 瑞山 いつき
出版社: 角川書店
評価:
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コメント: 「スカーレット・クロス」第2巻。発売直後に読んですっかり感想も書いたつもりでいたのだけど、最新刊を読んで「どれ、自分の書いた前巻の感想でも参照してみるか」と思って日記内検索したら、1巻の感想しか出てこないのでびっくりした。そして今慌てておぼろげな記憶を引っ張り出しつつ、感想を書いている次第。 吸血鬼の能力も女としての立ち振舞いも半人前な吸血鬼少女ツキシロが、「聖なる下僕」として仕えている不良サディストの美形神父ギブに振り回されながら、健気に頑張る話。ギブは神父なのに女たらしで胸フェチであるが、今回登場するギブの幼馴染レオンは同じく神父なのに女たらしで脚フェチである。「女好きだけれどもきちんと美学があり本人が美形」、という彼等の設定が如何にも「少女向け小説に出てくる女好き」の典型例っぽく、免疫のない少女達が顔真っ赤にしそうな際どいエピソードもありつつ、ヨゴレのエロじゃないので気分悪くなりはしない安心安全設計。しかしギブとレオンの突然の喧嘩におろおろするツキシロを嘲笑うかのような展開は、こちらの予想を上回る彼等の性格の悪さが如実に現れており良かった。性格悪い振舞いと言えば、ギブに敵対する動きを見せるヨセフ神父もあてはまるが、彼の場合は狂信的思考かビジネス的思考のどちらかに則って行動している雰囲気なので、彼等よりは育ち良さげである。
関連本棚: 素光 翡翠
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たまゆらの鏡―大正ヴァンパイア伝説 六道ヶ辻 (角川文庫)
たまゆらの鏡―大正ヴァンパイア伝説 六道ヶ辻 (角川文庫)
著者: 栗本 薫
出版社: 角川書店
評価:
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コメント: 大正の時代、地方都市である伊奈に住む元城代家老の娘・百合は、父親と共に訪れていた元藩主の娘・莢子の家で、斎門伯爵と名乗る美貌の男と引き合わされて以降、閉塞し退屈なものと覚悟していた自分の未来が大きく揺れ動くのを感じる……。タイトルでと謳っている通りの吸血鬼譚である。「ヴァンパイア」の名前につられて、久々に栗本薫作品に手を出してみた。単行本の文庫化だろうと思っていたら文庫書き下ろしだったので、何故かちょっと得した気分。 「綺麗なモノが大好きで自分自身も美人でその上賢くて、我が儘高慢な元藩主家のお姫様には正直ちょっと困っているけれど、美人だしわかりやすくて可愛らしい性格とも言えるし歴史的には主君の娘だから怒らせちゃいけないし私の他にはお友達ができないような方だから、控えめに振舞って仲良くして差し上げていますのよ」という感じの主人公が鼻につかなければ、栗本薫風耽美+古典的吸血鬼を堪能できる。捻じ曲げられたホモカップルもいないので安心。主人公と元藩主家の娘が着道楽で、また伯爵の家に暮らすフランス人の娘も沢山の着物を与えられているという設定なので、着物の色・柄・素材・種類の名称が次々に出てくる。この辺の知識を持っている人なら、一層楽しんで読めるのではないかと思う(栗本薫の趣味が悪くない限り)。 物語の後半に登場する大導寺竜介という人物は、「六道ヶ辻」というシリーズ小説の登場人物であるらしい。また斎門伯爵は、「ヴァンパイア・シャッフル」という舞台の登場人物であるらしい。しかしこれらの作品との完全な整合性を期待するのは、著者あとがきによれば「美しく仕上がった繊細な和菓子や懐石料理に、栄養学者がカロリー計算や分析表を持ち込んで分解し始めるようなもの」であるらしい。言わんとする事はわからなくもないが、作家なんだしもうちょっと上手な言いようがあるだろうに、と思った。いや、あとがきがこれでこそ「栗本御大」と呼ばれるにふさわしいのだろうけど。舞台のほうはどうにもならないが、「六道ヶ辻」シリーズには少々興味を惹かれなくもない。忘れなければ古本屋で探そう。
関連本棚: 素光
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シャリアンの魔炎〈3〉 (コバルト文庫)
シャリアンの魔炎〈3〉 (コバルト文庫)
著者: ゆうき りん
出版社: 集英社
評価:
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コメント: タイトル通り「シャリアンの魔炎」第3巻。あとがきによれば、次巻又は更にその次で完結の予定、との事。ゆうきりんはコバルトノベル大賞受賞作家(らしい)だけあって、集英社系のライトノベル文庫での扱いは悪くないように見える。作家の書きたい通りに書かせてもらっているように見える(あくまで私個人という読み手の視点だけど)。 戦女神ス・イーに授けられた「シャリアン聖教神国の貴族達を皆殺しにする宿命」を果たすべく、他部族と袂を分かちシャリアンへ潜入しては貴族と聖職者を片っ端から殺戮していくルァズ。自分の為すべき事に考えを巡らせて、貴族である身を隠し自分や同胞を殺す宿命のルァズに仕えながらも、自分の手の届く範囲の人を救おうと行動するリリーベル。唯一神ルーオレアンに聖騎士として仕え、お飾りである他の聖騎士達や自分の保身で忙しい貴族及び聖職者達の様子に胸を痛めながら、自身は毅然と“獣”ルァズに立ち向かおうとするアリエス。この3人に、ルァズ達を中途半端な情報で操ってシャリアン転覆を目論む男や、ルァズの傍らにいながらも別の思惑がある様子の男、等が絡みいい感じに予断を許さない展開となっている。 少女騎士達を率いて“獣”に果敢に挑んだものの無惨に打ち破られ、文字通り汚水にまみれながらも這い上がり別の形の戦いに身を投じようとする、男装の公爵令嬢様に激しく萌え。ヒロインのリリーベルももちろん悪くない。ゆうきりんは、媚びを含んだオタ向け萌えキャラよりも、こういった少女小説ヒロイン系少女キャラのほうが、より魅力的に書けているのではないかと思ったり。単に私の好みの問題かもしれないけど。
関連本棚: 素光
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Reimi―聖女再臨 (祥伝社文庫)
Reimi―聖女再臨 (祥伝社文庫)
著者: 戸梶 圭太
出版社: 祥伝社
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コメント: 「赤い雨」を読んで、短文を積み重ねた疾走するような文章に感心した戸梶圭太だが、次の本を手に取るまでに思いの他時間がかかってしまった。私の中で「結構面白かったから他の作品も読もう」リストに入れたまま放置している作家は他にも何人かいる筈なので、ラノベばっかり読んでいる自分に恥じ入る気分の時にこそ、古本屋なりで彼等の作品を探してみるべきだろう。<br> <br> “Reimi”“聖女”という言葉の響きでうっかり抱いてしまった聖らかなイメージが、大きく裏切られるグロテスクな物語だった。「復活の儀式」に備えて各々大事に1年間保管してきた「預かり物」を携え廃墟ビルに集合した面々が、相互不信と独占欲から策略を仕掛け攻撃を繰り広げあう。廃墟ビルで展開される4人の殺伐とした闘い・彼等が復活させようと願っている「聖女」にまつわる心ぬくもる?回想・集合場所にまだ登場していない残る1人の仲間による「聖女」の身元探し、それぞれが錯綜した構成は読んでいる内に混沌とした気分を引き起こすので、早く先を読みたいと思い急いでページを繰るが、話が進んで謎が明らかになればなるほど話は超自然的になり登場人物達は狂気に染まり、混沌とした気分はますます強まっていくという寸法。これが不条理ホラーなのかー、と変な納得の仕方をしてみた。あsだs
関連本棚: 素光
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象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫)
象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫)
著者: 恩田 陸
出版社: 祥伝社
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コメント: 退職判事関根多佳雄を謎解き役に据え、初老男性の豊富な知識と落ち着いた視点で事件や日常生活の中に潜む謎を解くオムニバス短編集。裏表紙の作品紹介には「なにげないテーマに潜む謎を、鮮やかな手さばきで解き明かす論理(ロジック)の芳醇なる結晶」とあるが、私が読んだ限りでは、超自然的な設定が絡む作品を多く手がける恩田陸らしい曖昧や混沌を適度に残した雰囲気の作品が多く、「鮮やかな手さばきで解き明かす」という謳い文句はやや違うのではないかという気がした。また、その作品がもたらす曖昧や混沌といった雰囲気に、主人公である関根多佳雄氏があまり馴染んでいないように感じた。作品の雰囲気も関根多佳雄のキャラクターも、個々ではそれぞれ魅力的なのだけど。ちなみにこの関根多佳雄氏は、著者のデビュー作「六番目の小夜子」の登場人物関根秋の父親であり、短編集の中には彼の兄・春と姉・夏も登場する。 読み終わった全12篇の内、感想を幾つかリストアップ。 曜変天目の夜 : 美術展に貴重な焼き物を見に来た関根多佳雄氏が思い出す、かつての知人の死とその真相。高校生男女を主人公に据えた作品では描けない、関根多佳雄氏の視点だからこその「老い」「死」を扱った作品。「人間は肉体という釜の中で焼かれる作品で、人生が終わるまでどんな作品(或いは失敗作)が出てくるかはわからない」という言葉が重い。あと曜変天目茶碗は機会があったら本物を見てみたい。 往復書簡 : 地方新聞社に就職したばかりの姪の周辺で起こる謎の放火事件を、関根多佳雄氏が手紙のやりとりから解決に導く。この短編集の中ではいちばん好きな作品。話が自然で謎解きが論理的であり、また話が関根多佳雄氏の人柄に馴染んで感じたのが理由である。また、手紙の文面から把握できる姪の孝子嬢の人柄も関根多佳雄氏と同じぐらいまたはそれ以上に好ましかったのも良かった。 魔術師 : 引退した判事に招かれて彼の郷里を訪れた関根多佳雄氏が、その地方に密かに広がる都市伝説の謎に迫る。恩田陸の初期作品「六番目の小夜子」「球形の季節」辺りを彷彿とさせる、地方都市と伝承を扱った作品。謎の解明という点ではいまいちしっくりこないが、都市伝説という題材である以上明確な答えが提示できるものであっては逆におかしいだろうし、最後まで曖昧な部分も含めて初期作品の雰囲気を思い出してなかなか良かった。また作品中に出てくる「都市が『大きくなりたい』という意志を持つようになる」という言葉は、フィクションの枠を飛び越して共感できる話だと思った。
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秒針を止める放浪者―ヴァムピール・アリトス (角川ビーンズ文庫)
秒針を止める放浪者―ヴァムピール・アリトス (角川ビーンズ文庫)
著者: 榎田 尤利
出版社: 角川書店
評価:
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コメント: シリーズ第3巻。あとがきに「これで一段落」とあった。キリが良いと言えば良い、早いと言えば早い一区切りであるが、「ラノベの対象年齢が幅狭いものである以上、だらだらと続けるのは読者・著者双方にとってマイナス」と考える私には好印象(淋しさを感じつつも)。<br> <br> 科学信仰志向の男子高校生が、突然現れたヴァムピール(非科学的存在)に行動も思考も振り回されながら、同級生の問題児コンビと友情を深めたり、クラスで浮いた存在の少女が徐々に立ち直るのに手を貸したり、陰湿な苛めを加えられ自身の過去と対決したりする物語。目新しさはないながらも(というか今時吸血鬼ネタで目新しさを求めるほうが無謀)、人物や物語の描写が厳し過ぎず媚び過ぎず細やかで適度に暖かく、読んでいて心地良かった。また今刊で気がついたが、この作品は作品内世界の時間経過が刊行ペースとリンクしている。1巻が出たのが昨年の6月末なので、物語世界も始まりからちょうど1年が経過という、このペースも何だか安定感があって良かった。<br> <br> 今作では、教師として主人公周辺に潜り込んでいるアリトスが、主人公の友人に対し「自分で自分を『ナンパで不真面目な生徒』と演出しておいて、都合の悪いときだけ中身を見てくれなどと、甘えたことをぬかすな」等と厳しい言葉を投げかけるのと同様、人間の捕食者である自分の存在についても甘えを許さず幻想にすがらない、「自他共に厳しい」姿が印象に残った。あと、鬱屈した性格で素材の良さを台無しにしていた優等生理利が現状を打破できた秘訣が「人の目を見て自分との距離を測る、自分を本当に嫌っている人は嫌悪感を目に浮かべるからすぐわかる」とあったが、これは吸血鬼を見抜く能力を持つというダンピールだからこそ為せる技で、通常の人間がそれをできたら何の苦労もないじゃんと真面目に羨ましくなったりした。
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舞闘会の華麗なる終演―暁の天使たち 外伝〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
舞闘会の華麗なる終演―暁の天使たち 外伝〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
著者: 茅田 砂胡
出版社: 中央公論新社
評価:
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コメント: 暁の天使たち」完結巻を読んで、次のシリーズには手を出すまいと心に決めた私だったが、シリーズ外伝となると読まないでおくのは何となく気持ちが悪いので買って読んでしまった。外伝と銘打たれてはいるが、あとがきで著者自身が認めている通り、暁の天使たち6巻「天使の舞闘会」の続編と言うか、完結巻と時系列を重複させて盛り損なったエピソードを補完している感じ。そのエピソードも、カラーイラストにも描かれている「お菓子作り」の他、吸血やらデートやらと、著者が書いているとはいえ内容はファン同人誌にありがちなものばかり。本編に盛り込まれている分なら微笑ましく読めても、そればかり詰め込まれて1冊の本にまとめられても同人誌にしか感じられず困惑。しかも「外伝1」って。続くのかこれ。いい加減疲れてきたけど、女王&海賊夫妻がどう落ち着くかを確認するまでは足を洗えないよ……。
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不安な童話 (ノン・ポシェット)
不安な童話 (ノン・ポシェット)
著者: 恩田 陸
出版社: 祥伝社
評価:
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コメント: 着々と恩田陸作品を消費する日々。今日のこの作品は、「六番目の小夜子」「球形の季節」と続いての第3作目であり、今まで読んだ学園ミステリー(ホラー?)から離れた作品となっている。<br> <br> 秘書をしている大学教授に連れられて、今は故人である女流画家の遺作展に足を運んでみた女性が、会場で恐ろしい既視感に囚われ失神。そのショックも覚めやらぬ内に教授宅へ教授と彼女を訪れた画家の遺児は、「彼女が亡き母の生まれ代わりである」と確信している事、それを根拠として「自分と一緒に母親の形見分けを手伝って当時の記憶を思い出して欲しい」、と告げる。遺児もまだ幼い頃に非業の死を遂げた亡き女流画家は、その死の状況をひた隠しにされていた事もあり世間一般の記憶は薄く、主人公の女性が遺児と一緒に関係者達の元へ足を運ぶ毎に、女流画家の素顔及び死の真相が少しずつ明らかになっていく構成が面白い。登場人物がやや多くて絡みの薄い人物もおり、この辺はもう少し整理したほうがよりシャープな雰囲気になっただろう事と、ミステリとしては先が見えてしまいそうな展開なのがやや惜しい。何処かの書評サイトで「恩田陸の長編は練り込みが足りない」といった感じの指摘を読んだが、これは的を射ていると思った。扱われるネタや登場人物・舞台の醸し出す独特な雰囲気が、多少の欠点をカバーするだけの充分な魅力を持ってはいるのだけど。<br> <br> 主人公である女性は特殊な能力所持者であるにもかかわらず影が薄い存在である。が、彼女がその生まれ変わりとされる「今はマイナーな存在だがかつて一世を風靡した事もある女流画家」のカリスマ的存在感、彼女が秘書を務める大学教授のほのぼのとした人当たりの下に隠された豊富な知性、彼女を心配し見守る姉の料理好きな美人といった女性らしさとバリバリのキャリアウーマンで疲れて家でくつろぐ時のおやじ臭さといった二面性、その他何人かのキャラの個性的な魅力が光っていた。今までの学園物では見られなかっただろうキャラ達である。
関連本棚: 海鳴り文庫 素光 権太の既読 Nakata Ron
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MAZE (双葉文庫)
MAZE (双葉文庫)
著者: 恩田 陸
出版社: 双葉社
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コメント: アジアの僻地、棘だらけの植物に囲まれた丘の上に建つ白い建造物は迷路のような構造で、古くから「中に入った者が突如消えてしまう」現象が伝えられている。強力なバックのついているらしい幼馴染みに依頼された男が、この建造物の「人間消失」のルール探しに挑まされる。<br> <br> 主人公の「ルール探しまでは楽しかった」という言葉に同意。建造物のミステリアスな設定・伝承に心踊らせ、主人公や幼馴染みや他の同行者達との会話に本の外から耳を傾け、展開が途中からホラー色を帯びていくまで大変わくわくとしていた。それだけに、やたら現実的な結末に収束するのは、せっかくの楽しい夢から無理矢理に醒めさせられるような不快感が伴ったし、「でも乾いた現実一色ではありませんよ」といったサービスめいた「恩田陸風味」の場面は、逆に中途半端な感じで興醒めだった。この作品がつまらないとか出来が悪いとかいう意味ではなく、それだけ設定に魅せられてしまったが為の感想である。<br> <br> 「白い建造物内の人間消失」という設定とそれに対する主人公の推測は、先に読んだ「月の裏側」を彷彿とさせる点がある、と思った(詳しくは書かない)。また、主人公の満の飄々ぶりと、彼を連れてきた幼馴染みである「女言葉を操る美青年」恵弥のしたたかぶりが、なるほど息のあった親友として長く付き合っていけそうな噛み合い方だった。
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ネバーランド (集英社文庫)
ネバーランド (集英社文庫)
著者: 恩田 陸
出版社: 集英社
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コメント: これまた恩田陸の学園物だが、ハードカバー刊行が2000年のようなのでそれほど古い作品ではないのかもしれない。著者あとがきによれば、「トーマの心臓」(萩尾望都)を書こうとしたそうであるが、さて。<br> <br> 年末年始の休みを学生寮に居残って過ごす事にした、九州にある名門男子校の同学年生徒3人組と、乱入を決め込んだ自宅組の1人。気心知れた3人組に無邪気な1人が加わった事や、また周囲に誰もいない事で従来の「役割・関係」が取り払われる事での微妙な関係の変化、そして食事後酒を飲み交わしながらのゲーム大会と「告白」罰ゲームによって、彼等がそれぞれ抱える秘密が少しずつ曝け出されていく。ぶっちゃけ、ありがちなトラウマをかき集めてきたなー、登場人物達の性別を逆にして男主人公を無理矢理はめ込んだらまるでエロゲかギャルゲだなーとは思うが、少年達の気の置けない会話や行動の微笑ましさ・リアルさと、期間限定ではあるが彼等だけのお城で彼等が行う「告白」と「浄化」の清らかさが、今まで読んだ恩田陸の学園物に通じる切ない雰囲気で良かった。ただ1点だけどうしようもなく気になったのは、「岩槻のエピソードが活かされてないのでは、というか不要なのでは」という点。彼のエピソードはガールフレンド但馬嬢のエピソードで充分補えそう。「トーマの心臓」が頭にあっただけに削れなかったんだろうか、と余計なお世話を焼いてみる。<br> <br> この作品は人数も少ない事だし、既に映像化されてやしないだろうかと思って調べてみたら、やっぱり映像化されていた(→「NEVER LAND」)ので、キャストとストーリーをチェックしてみた。登場人物の年齢的にジャニーズアイドルが配役されるのはまあしょうがない(別に嫌いな訳でもないし)として、エピソードを整理したり膨らませて話を「わかりやすく」書きかえたり、それに伴って元々は少なかった登場人物を水増ししたり、何より舞台が閉塞的で厳しい冬から開放的な夏に変わっていたり等、原作の持ち味は失われていそうな感じだが、連続モノのドラマとしてはそれほど悪くもなさそうだった。原作を読んで充分満たされている以上、ビデオを探し出して観ようと思うまでの興味はないけれど。
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マリア様がみてる―チャオ ソレッラ! (コバルト文庫)
マリア様がみてる―チャオ ソレッラ! (コバルト文庫)
著者: 今野 緒雪
出版社: 集英社
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コメント: 「マリア様がみてる」シリーズ、現時点での最新刊は「修学旅行篇」。リリアン女学院はお嬢様学校かつカトリック系という事で、贅沢?にイタリアへと飛び立った祐巳達の、数々の体験及び異国の地でこみ上げる祥子への想い等が綴られている。出てきそうで出てこない「前『白薔薇さま』」聖と、出てきそうで出てきた「ロサ・カニーナ」静がゲスト的扱い。「冷静と情熱のあいだ」よりもこっちのほうがイタリアの雰囲気を楽しめた、と思った私はもしかしたら重度のラノベ中毒かも知れない。
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