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帰還―ゲド戦記最後の書 (ゲド戦記 (最後の書))
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アーシュラ・K・ル=グウィン
岩波書店
ISBN: 400115529X
紀伊國屋,
Amazon,
WebCat
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うち :
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原題はテハヌ。登場する女の子の名前だ。物語世界ではゲド戦記の第3巻と時間はつながっている。しかし、その間にル・グインはなんと遠くまで行ってしまったのだろう。
それ以前の3部作のファンだった読者は、物語の中でゲドが力をま取り戻す瞬間を今か今かと待ち望み、そして裏切られ続ける。ゲドが魔法を再び見せてくれることはない。
そういう意味では、仕事を無し終えた後の、いわばリタイアした主人公の物語なのである。しかし、それにも係わらず、これは成長の物語なんだろうと思う。ゲドが魔法使いであるために、放棄した生活をゲドは生きはじめる。そして、過去を振り返ることなく、それを行うゲドの姿に、人としてのゲドの大きさ、そう、年老いた農夫や漁師が見せるような人の大きさが感じられる。
物語の最後は、救いは、もはや人の手によっては与えられない。読者は、その結末をあきらめと、戸惑いを感じながら、ゆっくりと受け入れていくことになるのである。
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うち, Tarosa, 給水塔, じび
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最終更新 : 2007-04-05 11:19:46 +0900
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