とはいえ、安直な歴史改変モノとは違い、その構成力はやはりたいしたもので、物語を楽しむ点においては十分な出来だと思う。登場人物たちの悲哀に感情移入するもよし、時間の階層構造からメタな思索にふけるもよし(これはちょっとイーガンっぽい楽しみ方かも?)。まぁ、何度も時間を行ったり来たりするので、SF慣れしてない人は途中で付いてこれなくなるかも知れないけど。