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〈プラチナファンタジイ〉 奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)
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クリストファー・プリースト
早川書房
ISBN: 4150203571
紀伊國屋,
Amazon,
WebCat
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カテゴリ |
SFとFantasy
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評 価 |
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コメント |
青月にじむ :
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いい年こいたおっさんが、お互いにお互いを攻撃しまくる大人げない話ではあります。「語り」のトリックを使ったネタなので、一方の語りをどう覆すか、ごまかすか、などなど、読み込めば読み込むだけ面白い小説です。こういう「多方面からの語り」によって成り立っている小説が好きな人にはお勧め。
奇術師としての手記なので、トリックに関しての解説も面白いし、片方のトリックがどうしても見破れなくて、とうとう道を踏み外してしまうもう片方の哀れさという人間模様も見えて、なかなか読ませる作りになっています。全体の軸としては、もうひとつ周りに「現代」の枠を作り、主人公が始終感じている「双子の片割れの問題」がどう説かれるかが鍵となり、その鍵を握っているらしい没落貴族の女性との展開が、もうちょっとあると面白かったかもなあ、とは思いました。そういう「ものたりなさ」を感じたところでのこの評価ですが、読んでて面白いですよ。分厚さ、そして「ファンタジー」という言葉にひるんでいる人は是非、手に取ってみてください。
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他の本棚 |
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最終更新 : 2005-03-01 14:26:08 +0900
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