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模倣犯〈5〉 (新潮文庫)

宮部 みゆき
新潮社
ISBN: 4101369283  紀伊國屋, Amazon, WebCat
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権太の既読 : 2009/4/24~4/26 劇場型犯罪を取り扱ったこの小説。犯人側の目線、被害者側の目線を移りながら、巻き込まれた家族、関係者の心情なども丁寧に書き込まれている。さすが宮部さん、という感じ。この最終巻は、ピースこと網川浩一が真犯人は別にいる、という本を書き、マスコミにもてはやされるところから始まる。由美子、滋子、有馬、真一、久美、めぐみらの行動、心の動きも物語に重みを与えている。未読の人のために詳しく書けないが、5巻に入ってからすぐに、犯人二人説の証拠ともなったあの捜査を警察はどうしてすぐにしないのか?という疑問が強烈にわいてきて、読み進める邪魔になった。結果的にそのあたりは428ページで事情説明されるのだが、やはり少しご都合主義のような気がした。  また、映画化されていることは知っていたが、イメージを崩さないように配役等は調べないまま読んでいたが、読後調べてみて、あまりのイメージの乖離に愕然。ネットで調べると原作との大きな違いに作者の宮部さんも不満だったよう。確かにこの長編を2時間で収めるのは無理だろうなぁ。  この作品の中心人物の一人、前畑滋子のその後が最近刊行された「楽園」で書かれているらしい。文庫化を待って読みたいと思う。
トンクル : 人間なんて、外っ面を見ただけじゃなかなか分かんねえ。ニコニコしていたって、悪いヤツはいる――その台詞、高井和明ではなく、網川浩一に言ってやれ。今現在のフィクションでは、猟奇的な殺人者が登場する作品(小説に限らず)は珍しくないが、本作が書かれた時代では画期的だったに違いない。「創作」と「捜索」という二つの言葉は読み方が同じであっても意味が全く違うが、何とも結びつきがあるように思えるようになった。(2016年5月8日読了)
他の本棚 sumikawa, さんばに, red_fat, nikkoro, ゆげ, かじきくん, emonkid, あーこ, kanapon, かなめ, 権太の既読, いらない本, fulmine, makie, ちゃそ, トンクル

最終更新 : 2006-05-04 22:27:07 +0900
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