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キヤノン特許部隊 (光文社新書)
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丸島 儀一
光文社
ISBN: 4334031269
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増井 :
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キヤノンの特許部隊を長年指揮してきた丸島という人へのインタビュー型式になっている。
- もともと技術者として入社したのだがたまたま特許に配属されてそこで燃えて力を発揮したらしい。
- Xeroxの特許を避けてコピーを開発した話
- その他各社との交渉の歴史
- クロスライセンスの原理
- 本当に大事なものは出さない
- 欲しいものに関しては黙っておく
- ライセンスは一気に全体的に締結し、欲しいものをこっそり使う
- 戦略的な特許取得
- 製品に使わないものでも特許でおさえておく
- 最初に他社製品を分解して特許を全部調べる
- 特許による攻撃は部品でなく製品に対して行なうと沢山金を取れる
- 交渉できない奴が裁判をやる
- キヤノンには天下りはいない
- 米国は1985からプロパテント政策 ... 権利保護重視
- 日本などからの保護
- 独占禁止の考え方と対立する - 両者の間を周期的に揺れ動く
- 日本も景気が悪くなってきてプロパテント方向に動いている
- 日本の政策への提言
- 日本のプロパテント政策による研究空洞化を阻止
- 産学連携 大学へのアウトソーシング
- 大学内の競争原理
- 司法制度の修正
結局のところ特許というのは泥試合であり、多くの矛盾をはらんでいる。
企業の論理から言えば自社製品をガチガチに特許でおさえて他社に勝つことが
絶対なのかもしれないが、ユーザから見ればそういうことは全くどうでも良いことであり、
自由競争によってより良い製品が使うようになることの方が
はるかにメリットがあるはずである。
発明者が利益を得るようにしなければならないのは確かだが、
権利を認めすぎるのは社会全体にとって有害のように思える。
著者は、産学共同研究においても知的財産保護が大事であり
大学もそういうシステムをとるべきだと主張している。
実際米国の大学などは特許にかなり熱心のように見受けられるが、
これは商売上の行動であり、あまり感心した行為には思えない。
産学連携、というか大学を企業の研究所別室のように考えるとき、
大学では企業と同様の知財管理が必要になる。
丸島氏はそれを推進せよと言っている。
大学の研究室の中をいろんな企業の人間がうろつくことすら不可能になってしまう。
カーネギーメロン大学とか三菱住友大学とかいう大学なら
それも良いかもしれないが、国立大学が中心の
日本においてそんなことは考えられないのではないか。
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あおしま :
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読んでみたい。
おそらくこれもPorXの元ネタだと思われる。
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最終更新 : 2005-03-15 01:31:27 +0900
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