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巷説百物語 (角川文庫)
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京極 夏彦
角川書店
ISBN: 4043620020
紀伊國屋,
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評 価 |
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コメント |
SKZ :
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おもしろひけれども。それなりに
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権太の既読 :
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小股潜りの又市、山猫廻しのおぎん、事触れの治平、考物の百介らがでてくる新シリーズ。京極堂の3人にも勝るとも劣らない魅力的な集団だ。
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農工大農獣医 :
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時は江戸時代末期。小股潜りの又市と呼ばれる男が、様々な小悪党の仲間と共に「あちらを立てればこちらが立たぬ」といった困難な問題を金で請け負い、妖怪になぞらえて解決していく妖怪小説。
世の中にはどうにも出来ないことがある。例えば江戸時代ならば、武士はどんなに理不尽なことがあっても主君には逆らえない。そんな八方ふさがり的な状況を、妖怪という「存在」を使ってあの手この手で騙して仕掛けて暗躍して、誰も損しないよう、どこにも角が立たないよう、丸く収めてしまうのが、又市たちの仕事である。
又市は舌先三寸口八丁、口から先に生まれてきたような男と言われるほど口がうまい。「欺す賺す騙る謀るはお手のもの。縁切り仲人口は得手中の得手」と豪語する。他の登場人物で又市の仲間である、事触れの治平、山猫廻しのおぎん、御燈の小右衛門なども一筋縄ではいかないような小悪党である。
そんな奴らに、偶然山の中で、山岡百助と呼ばれる戯作者志望の普通の男が出会うところから物語は始まる。その後、故意的にも無意識的にも、又市たちと共に様々な事件に巻き込まることになる百助の視点から物語は進んでいく。
歯切れのよい文章と、生々しい妖怪たちの描写。そして一癖も二癖もある登場人物たちが作り出す、独特の雰囲気を持つこの本は読み出したら止まらない。怪しく哀しく、時には痛快に事件を解決していく又市ら小悪党たちの様々な過去や、「表」の世界を生きる男である山岡百助と、「裏」の世界を生きる又市たちとの、どこか奇妙な友情関係も見所で面白い。
続編として「後巷説百物語」「続巷説百物語」がでており、「後巷説百物語」は直木賞受賞作品。また、この本の時代より前の時代という設定で「前巷説百物語」というのもでている。どれも少し長いが、読みやすい本なので、ぜひ4冊とも読んでほしいと思う。
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最終更新 : 2005-04-17 23:56:41 +0900
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