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貧しき人びと (新潮文庫)
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ドストエフスキー
新潮社
ISBN: 4102010068
紀伊國屋,
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蝶 since 2008 :
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こんなに悲しい話を読んだのは初めてかもしれない…
中年で下級役人のマカール・ヂェーヴシキンと薄幸な孤児ワルワーラ・ドブロショーロワの悲しい恋の物語。
二人の往復書簡で物語は展開されて行きます。
この作品は、特別な出来事があって、その特別な体験を物語にしている現代の作品にありがちな内容ではなく、なんでもない一人の人間の心痛と悩みが全体のテーマです。
その悩みは貧しさから来ます。
ただ慎ましく愛する人の傍にいたいだけなのに、世知辛い世間に翻弄される主人公シューブスキン。
憐れな身の上で貧しい病身の娘ワルワーラ。
シューブスキンのワルワーラへの悲痛な愛情が悲しく、悩ましく、それが綴られた彼の感情的な手紙の文章には涙を誘われます。
不運な娘ワルワーラ。彼女の涙には身震いを起こしました。
その他に登場する貧しき人々にも救いはなく、彼らの運命は悲しくて…
それらのことが自分と重なって、自分自身に同情を抱いているような気分になりました。
それから、ドストエーフスキーの喋るキャラクターを存分に味わえます。だって、手紙形式ですから。
この作品は処女作になるのですが、これから後の作品の『白痴』や『カラマーゾフの兄弟』などに登場する人物に通ずるものがあります。
読みやすいので、ドストエーフスキーを始めて読む、って方にお勧めです。
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最終更新 : 2006-12-20 16:45:45 +0900
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