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SUE スー 史上最大のティラノサウルス発掘

ピーター・ラーソン クリスティン・ドナン 池田 比佐子
朝日新聞社
ISBN: 4022500107  紀伊國屋, Amazon, WebCat
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もつくん2_deleted000_deleted000 :  時間がなく読みきれなかった。貸し出し延長を申請。(2005/12/7 11:32:51)
 原題は、Rex Appeal The Amazing Story of Sue, the Dinosaur That changed Sciesnce, the Law, and My Life
 化石が出土した土地の所有者が化石の所有権を主張したことから裁判が泥沼化。アメリカ先住民が「もともとは我々の土地だから所有権は我々にある」と言い出し、政府は「化石は不動産である」ことを根拠に勝手に持ち出したことをとがめだてして州兵まで派遣して化石を没収する。さらには「違法な手段で化石を海外から輸入した」等、百を越える罪で(それこそ重箱の隅をつついたかのように)彼とその研究所を訴える。
 結局、所有権は土地所有者のものとなり、オークションでマクドナルドなどが出資する博物館に836万ドルで競り落とされ、著者は刑務所に収監される。
 著者の会社が、化石を発掘、収集し修復した後、博物館や大学などの研究機関に売るという「商売」が、「三つ揃いのスーツを着た」(現場に出ることなく、研究資金の確保に東奔西走する官僚的な)古生物学者たちの機嫌を損ねたというのが、その底流にある。
 ティラノサウルスの化石は全世界で三十数体しかなく、そのうち骨格のほとんど(80%)が残っているのはこのスーぐらいのもの。その貴重なスーの化石を巡る裁判が、「化石は国家財産である」とか「化石を売買するのはけしからん」とか「発掘にはそれ相応の資格が必要」等といった論点に終始しているのが面白くも悲しい。
(2005/12/29 11:43:02)
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最終更新 : 2005-05-16 03:46:34 +0900
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