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ファストフードが世界を食いつくす
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エリック シュローサー
草思社
ISBN: 479421071X
紀伊國屋,
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WebCat
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評 価 |
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コメント |
*uchi_mio*^o^*v 図書館 :
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2007/06
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べ_deleted000 :
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まず本から離れたところから筆を起こす。2001年10月3日の毎日新聞「記者の目」というカコミ記事に論説室の高畑昭男という記者が「タリバンも米国も悪か? 『どっちも』論こそ危険だ」と題して,「テロは『絶対悪』なんだから今こそ米国に協力してこれと戦わねばならない,テロとの戦いは『絶対に必要』なことだ」という好戦論を書いていた。
オレとてテロリストの側につき彼等の行動を支持するわけではない,ないが,この記者に逆に聞きたい。世界中が協力して「テロ支援国家アフガニスタン」を攻撃し,再度の報復テロなどできぬよう,一族郎党皆殺しにしたとしよう (オレはそうしてもテロはなくならないと思うが,「テロ」の主たる母体が「憎悪」である以上,皆殺しはこの記者などのいう「根絶」の最低条件だろ? 殺したいんだろ?) 。そしてどんな世界がやってくるのだ?
さぁ,米国を攻撃するテロリストはいなくなった,世界各国は今さらながら「世界最強」を誇る米軍の力を見せつけられた。そのあとで,例えばこの日本はブッシュに「京都議定書の批准」を要求できるのか? 核実験全面禁止条約 (CTBT) を反故にしてる,と批判できるのか。世界中どこの国が米国の首に鈴をつけられる? この戦争で勝利の味を覚えた米国民はきっと言うぞ,「なにジャップがアメリカの政策に反対してやがるだと,そんなヤツはテロリストと同じだ,かまうこたぁないからやっつけちまえ」。
米国にはそんなことをしない良識がある? あるかどうかがこの本に書かれている。あの国の象徴とも言えるファストフード産業が,他国民どころか自分の国の将来をになう子供らまでを,いかに食い物にして肥え太って来たか。そして歴代共和党政権が,特にレーガン・ブッシュ政権がいかにそれに手を貸して来たか,が全部書かれている。
テロリストは犯罪者として裁かれ罰せられるべきだ。今回の米国のやり方には賛成できない。なぜなら,米国以外の国がテロに遭った時に同じことができないやり方,アメリカにしか出来ないやり方でテロと戦おうと言ってるからだ。圧倒的な暴力をバックに,やんわりと協力を強制する。こう言っちゃなんだが,それはヤクザのやりクチだ。都合のいい時だけ「自由主義社会の盟主」になって権力を行使し,別の時には他国の苦境を顧みない。
石油などの化石燃料を使いたいだけ使い,世界中の二酸化炭素の約1/4を一国で排出するアメリカは,例えば地球温暖化による海面上昇が死活問題であるいくつかの国の苦しみには鼻もひっかけない。「自国の産業に悪影響があるから」京都議定書は批准しない,と言い切ったではないか。あんなことは米国にしか言えない。もしよその国があんな態度を取ったら他ならぬ米国にこっぴどく非難されるに決まっているからだ。そういうメンタリティがどっから来るのか,それもこの本を読めば解る。必読だと思う,あなたが例えばマクドナルドが大好きであれば。
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最終更新 : 2011-04-22 06:47:55 +0900
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