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オンラインゲームを支える技術 --壮大なプレイ空間の舞台裏 (WEB+DB PRESS plus)
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著者: |
中嶋 謙互 |
出版社: |
技術評論社 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
学生推薦図書
情報科学
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コメント: |
大昔(1990年ごろ)ネットワークVRの研究をしていたので、読んでみると、その様変わりにびっくりである。当時は、サーバーから多数のクライアントに同期させるのとゲームバランスに苦心していたが、今でもそれは変わらない。しかし、この本を読んで気がつかされたことは多数ある。1)オンラインゲームを支える技術の多くが、今やツールキットやプラットフォームとして提供されており、もはや簡単に利用できること2)レイテンシーや帯域などとゲームのバランスが最も重要であり、常に品質と環境の選択を迫られていること3)そのために、開発プロセスはアジャイルでリーンなプロセスとなっていること。
理論的なバックグラウンドが多くはしょられているのは、残念だがその点を補えば十分な講義になる。 |
関連本棚: |
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科学者が人間であること (岩波新書)
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著者: |
中村 桂子 |
出版社: |
岩波書店 |
評価: |
4 |
カテゴリ: |
科学
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コメント: |
大森荘蔵の世界観、人間や自然は生き物であり、科学はそれに対峙する、死物化する傾向がある。これらどちらかをとるのではなく、両方を認める重ね書きが重要
これは、「ファースト&スローにも通じる」
P67 じこはおこるさ トーマスの歌
柳田邦男の遠野物語にみる自然への畏敬
重ね書きは可視化ととることもできる。
宮沢賢治の科学への期待と恐れ
注文の多い料理店
ケン十公園林
グスコーブドリの伝記
南方熊楠の「心事物」
心とものが交わるところが事である
科学コミュニケーションの否定
科学の現場が重ね書きによるコミュニケーションを行うことが大事
いわれていることは至極当然であるため、新しさは欠いているが、レイチェルカーソンに次ぐ研究者必読の書
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関連本棚: |
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デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)
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著者: |
アントニオ・R・ダマシオ |
出版社: |
筑摩書房 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
脳科学
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コメント: |
人間の理性や論理的な思考といったものが、情動とは切り離せないものであることを、神経生理学、臨床心理学などの豊富な例を用いて示される。特に、前頭葉を何らかの理由で一部損傷した患者たちの示す異常な行動を科学的に調べることにより、示される理論はショッキングである。ソマティクマーカー、乱暴にいえば直感といったものが、意識化で様々な選択肢にあらかじめいい悪いの重みを与えることで我々は判断が下せる。我々の普段知らない大きな無意識のごくわずかな一部が意識として我々が考えるものであるという。「はいチーズ」といわれて素直に笑えないのは、普段笑うときには、まず情動が様々なシグナルを脳に与えているからこその笑いとは大きく異なっているからだという。デカルトの誤りとは我々の理性が我々の体とは独立に存在する脳の中のプログラムのような存在だと分離したことであると結論している。読みにくいがBMIやコンピュータのいく先を考えるにも面白い本だ。 |
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