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シャーロック・ホームズの息子〈上〉 (新潮文庫)
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著者: |
ブライアン フリーマントル |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
フリーマントルの名前とシャーロック・ホームズというネタで思わず買った本。熱狂的なホームズファンだとちょっと抵抗があるかもしれないが、私レベルのファンだと結構楽しめるのではないか。少なくとも私のホームズ像を損なうことはなかった。ワトソンとホームズの関係もオリジナル通り。
ちょっと意外だったのが兄弟の確執やマイクロフトの弱い所が出ていたところである。マイクロフトはホームズよりもクールで頭が良いという私のイメージだったので、チャーチルとホームズの狭間で悩むマイクロフトは人間味がある一方でもっと毅然と対処しても良いのではないかと感じた。また、肝心の息子のキャラが少々弱い。ホームズから正式な後継者として認められた割には推理や洞察の記述が甘いせいか、「こいつは切れる!」という印象が無かった。
作者はもちろん、推理小説としてではなくロマンスあり、謀略ありの冒険小説として書いたのだと思うが、その割には最後の謎解きの舞台立てがいかにも推理小説的(しかもどちらかというとホームズものというよりもポアロとか金田一耕助もの、という印象)で、中途半端感が拭えない。冒険小説と推理小説をうまく融合させるというのは、難しいとは思うが、是非読んでみたい分野なので、次作に期待したい。 |
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