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(175/182)冊
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恋する組長
恋する組長
著者: 笹本 稜平
出版社: 光文社
評価: ★★★★★
カテゴリ: 現代小説
コメント: 今回の主人公は暴力団の御用達として生計をたてる私立探偵。<br> 下手をしたらかなりえげつない話になりそうだが、さすが笹本稜平、さわやかな読後感である。<br> それからこの作家さん、肩肘張らずに面白い文章が書く天性のユーモアがありますね。<br> 受け狙いでこけそうな文章を書く作家が多い中、非常に希少なタレントと言えましょうか。
関連本棚: 森乃屋龍之介 二代目平蔵
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駐在刑事
駐在刑事
著者: 笹本 稜平
出版社: 講談社
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 山岳小説と警察小説を融合させた味のあるミステリ。主人公の勤務地が奥多摩というのが渋い!嫌味がない、読後感が爽やか、というのが、笹本稜平さんの小説の良いところ。更にこの小説では、後半に進むほど、それぞれのキャラクターの立ち位置が固まり、安定感が出てくるように感じた。<br> 個性豊かなキャラクターはいろいろいるけど、今回の助演賞はプールで決まり。
関連本棚: 森乃屋龍之介 二代目平蔵
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一瞬の風になれ 第三部 -ドン-
一瞬の風になれ 第三部 -ドン-
著者: 佐藤 多佳子
出版社: 講談社
評価: ★★★★★
カテゴリ: 現代小説
コメント: 最後まで一気読みしつつも、ページが終わりに近づくと無性に切なかった。最後は、えっ、この物語はここで終わりなの、という感じ。大団円なので、これで良かったと思いつつも少し物足りない。お兄ちゃんの近況が少ししか出てこなかったのがちと寂しい。
関連本棚: takuji 彩花 二代目平蔵 みやのすけ Mi nozz2008 kasta にしのみやねこ 祝融朱雀の網の目
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枝豆そら豆〈下〉
枝豆そら豆〈下〉
著者: 梓沢 要
出版社: 講談社
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 国許の権力争いに決着をつけるべく、東海道を下向するお菜津改めお夏の方一行。<br> 旅の描写が丁寧で、読み手も一緒に旅をしているような気持ちになる。<br> 箱根駅伝ファンとしては、馴染みの地名が多いのが嬉しい。<br> 新聞小説しか小説を読む機会がない人たちがいる、そのことに言及したあとがきも心に残った。
関連本棚: 二代目平蔵
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よもつひらさか往還
よもつひらさか往還
著者: 倉橋 由美子
出版社: 講談社
評価: ★★★★★
カテゴリ: 現代小説
コメント: →<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5">平蔵の本棚</a>
関連本棚: 二代目平蔵 平蔵
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滝山コミューン一九七四
滝山コミューン一九七四
著者: 原 武史
出版社: 講談社
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 筆者が子ども時代に経験した、「民主的」な小学校作りを回顧したもの。<br> 私は筆者よりも15年程下の年代なので、逆に、一回り上の人たちがこんな明からさまな全体主義教育の中で学んでいたことに、強い衝撃を受けた。<br> 私の小学校時代も左派的な思想の先生はいたが、「ボロ班」を設定して競争心をあおるなどということはなかった。<br> 何より恐怖を覚えるのは、成熟した判断力を持っていない児童主体の「民主主義」である。この本の時代ほど盛んではなかったが、その潮流は私の小学校時代にも存在した。<br> 小学校においては、児童主体の「民主的」な組織の決定が、教師の作為によって操作される危険性が高い。また、そのような教師の作為に違和感を持った児童が存在したとしても、小学校6年程度では、理路整然と教師を説得できる者は皆無であろう。そのような児童が、社会不適応者の烙印を押されてしまった例もあるのではないかと疑う。<br> この点はもっと議論されて良いだろう。<br> それにしても、戦後の児童合唱曲としては名曲(私見)である「わんぱくマーチ」が、この筆者には忌まわしい全体主義教育の記憶とともに刻印されているのは、いかにも悲しい。
関連本棚: 二代目平蔵 yatagarasu benisuzu
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黄金の王 白銀の王
黄金の王 白銀の王
著者: 沢村 凜
出版社: 幻冬舎
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 面白いですよ、これ。小中学生向けではなく、高校生以上推奨の大人のファンタジーと言えましょうか。というより、小中学生は手に取ってはいけません。勿体無いです。<br> 賛否両論あるでしょうが、表紙がラノベ風なのは個人的に惜しまれますね。この表紙で30歳以上の男性は手に取りにくいでしょうから。<br> でも登場人物の名前は難しいですな。私、最後まで内表紙裏の「主な登場人物一覧(振り仮名付)」が離せませんでした。
関連本棚: 二代目平蔵 まーも
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いま、女として―金賢姫全告白〈下〉 (文春文庫)
いま、女として―金賢姫全告白〈下〉 (文春文庫)
著者: 金 賢姫《キム/ヒョンヒ》
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 再読。初めて読んだ10年前、金賢姫のイメージは「航空機テロを犯した年上の女性」というものだった。<br> 今、私は犯行当時の金賢姫の年齢を超えた。わずか26歳で、祖国のためと信じ、爆破工作を行わざるをえなかった金賢姫。150人以上の人命を奪った重荷を生涯背負い続けなくてはならない彼女を、とても哀れに思う。
関連本棚: 二代目平蔵
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現代イラン―神の国の変貌 (岩波新書 新赤版 (742))
現代イラン―神の国の変貌 (岩波新書 新赤版 (742))
著者: 桜井 啓子
出版社: 岩波書店
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: イラン現代史がコンパクトにまとめられた良書。イランについては厳格な宗教国家というイメージがつい先行しがちだが、この本を読むと、フレキシブルで、進取の気性が強い国民性であるように思われる。<br> また、イスラム革命=女性の権利制限という図式で捉えていたのだが、それが(完全に間違っているとまでは言わないが)一面的な見方だということもわかる。女性の権利制限に対して、女性主体の反対運動が展開された点は見逃せない。
関連本棚: coup 二代目平蔵 ogijun
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サウジアラビア―変わりゆく石油王国 (岩波新書 新赤版 (964))
サウジアラビア―変わりゆく石油王国 (岩波新書 新赤版 (964))
著者: 保坂 修司
出版社: 岩波書店
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 岩波の現代中東史シリーズは良書が多い。本書も、サウジアラビアの政治・経済・教育がコンパクトにまとまった1冊である。トルコなどのソフトなイスラム教国とはやはり違うなあ、というのが率直な感想。
関連本棚: としあき 二代目平蔵
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芥子の花 (金春屋ゴメス)
芥子の花 (金春屋ゴメス)
著者: 西條 奈加
出版社: 新潮社
評価: ★★★★★
カテゴリ: 現代小説
コメント: ますます絶好調の金春屋ゴメス第二弾!新しくレギュラー入りした朱緒様(思わず様付け)もなかなか良い味を出してます。それにしても金春屋ゴメス…まだまだ先が続きそう。楽しみ。
関連本棚: 二代目平蔵
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雲の上の青い空
雲の上の青い空
著者: 青井 夏海
出版社: PHP研究所
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: これまで青井夏海作品を読むたびに、あともう一味足りないと思い続けてきた(と言いつつ今まで刊行された本は全部読んでいるが)。<br> しかし、今回は申し分ない!主人公が運送屋のお兄ちゃんで元探偵、なおかつ小市民という設定も良いし、何より狙いすぎていないコミカルな語り口が絶妙。次回作にも大いに期待。
関連本棚: 二代目平蔵
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恋戦恋勝
恋戦恋勝
著者: 梓澤 要
出版社: 光文社
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 馬琴とその嫁・路を軸とした連作集。最初は馬琴と路、次は女中と、視点がずらされていくのが楽しい。馬琴が路に字を教えて『南総里見八犬伝』を口述筆記させたことについて、馬琴の熱意を賞賛する記述が多いが、考えてみれば、当て字だらけの読本の筆記なんて、多少読み書きができたところで対応できるわけがないのである。路も偉かったというべきであろう。そういう指摘もしっかりと小説の中に織り込まれていて、物語に奥行きを出している。
関連本棚: 二代目平蔵
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藩校早春賦 (集英社文庫)
藩校早春賦 (集英社文庫)
著者: 宮本 昌孝
出版社: 集英社
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 東海の小藩に生きる武家の少年、太郎左、新吾、仙太郎。彼らの友情と成長、人との出会いを爽やかに描く青春時代小説。主人公三人はもちろん、脇を固める人々の造形が良い。特に、新吾の二人の兄(堅物な長兄・精一郎、不真面目な次兄・助次郎)が素敵。<br> 新吾と幼なじみの志保ちゃんとの淡い恋の行方も気にかかる。続編を早く読もう…。
関連本棚: 二代目平蔵
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わらの人
わらの人
著者: 山本 甲士
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★★
カテゴリ: 現代小説
コメント: ふらりと立ち寄った理髪店。女理容師に「おまかせ」すると、とんでもない髪型に!しかしその髪型で、本人すら気づかなかった新たな一面が開花する!<br> もうファンタジーと言ってもいいでしょう。とにかく人格を変える理髪店の発想にざぶとん10枚。「花の巻」にほっこりしました。
関連本棚: 二代目平蔵
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夜にそびえる不安の塔
夜にそびえる不安の塔
著者: 井形 慶子
出版社: 講談社
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: とある縁から占い師に潜入取材することになった筆者。本物の占い師とのやりとり、そしてそこから派生する出来事は、へたなホラーより背筋が寒くなる。本当にあたる占いというのはこういうものだろうなあ、と思う。
関連本棚: 二代目平蔵 かもしか
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丑三つ時から夜明けまで
丑三つ時から夜明けまで
著者: 大倉 崇裕
出版社: 光文社
評価: ★★★★★
カテゴリ:
コメント: 職場の同僚(Y嬢、ありがとう!)がこの作家さんの小説を推薦してくれたので、とりあえず読んでみた。お、面白いじゃないですか!<br> まず、幽霊が犯す殺人を、警察庁だけが掴んでいるという設定が良い。幽霊退治のための特別部隊が何故か静岡県警で試験的に編成されたという、無理やりな設定もよろしい。でも一番ツボだったのは、謎多き特別部隊の長・七種警部補。クールで傍若無人なので、てっきり隙のない探偵役かと思っていたら、肝心要のところでものすごいポカをしてくれる憎めない人でした。<br> それにしてもこのシリーズ、この1冊で終わりなんでしょうね。着想が良いだけにもったいない。
関連本棚: 二代目平蔵
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カラシニコフII
カラシニコフII
著者: 松本 仁一
出版社: 朝日新聞社
評価: ★★★★
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コメント: 20世紀の戦争の形態を変えた銃・カラシニコフを追ったルポルタージュ。著者のフィールドであるアフリカに取材した第一作とは異なり、今回は世界各地に散ったカラシニコフを追跡している。インパクトという点では第一作には及ばないが、それでも読み応えは十分以上。個人的には中南米編が興味深かった。
関連本棚: 二代目平蔵 無教養人 MadBoo いとけん
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ツール&ストール
ツール&ストール
著者: 大倉 崇裕
出版社: 双葉社
評価: ★★★★
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コメント: お人好し探偵が活躍する、巻き込まれ型ミステリ。個人的には「サインペインター」と「セイフティゾーン」が好き。「セイフティーゾーン」のトイレ洗剤の名前がツボでした。
関連本棚: みかん(あ行〜さ行) 二代目平蔵
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彼のこと (文春文庫)
彼のこと (文春文庫)
著者: 藤堂 志津子
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★
カテゴリ: 現代小説
コメント: 謎の失踪を遂げてしまった男。長身でハンサム、頭もよく、仕事も順調と、順風万班の人生を送っていた彼はなぜ失踪してしまったのか。<br> 彼と関わりのあった12人の女たちの証言で浮かび上がる、男の姿、そして内面の深い闇。<br> 結末だけが少し納得できなったが、それ以外は大変面白かった。男性が読んだらどう思うのか、少し気になる。
関連本棚: 二代目平蔵
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