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アメリカの歌をもとめて―「1992年アメリカ」への旅
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著者: |
石川 好 |
出版社: |
中央公論社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
エッセイ
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コメント: |
“「1992年アメリカ」への旅”とサブタイトルにあるので、てっきり2000年くらいの著作かと思ったら、何とスタートは1989年でした。<br>
今から20年近く前の著作だが、2007年現在、アメリカで深刻化している問題(ホワイトカラー層の二分化、マイノリティーによる逆差別など)を既にこの時点で指摘している点は驚きである。<br>
ジャーナリストの目の鋭さを思い知る。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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制服捜査
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著者: |
佐々木 譲 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
閉鎖的な田舎の制服警官(駐在さん)が主人公のミステリ。<br>
根が田舎者なので、こういう状況の駐在さんの苦労がわかる。<br>
主人公があまりかっこよすぎないのが良い。 |
関連本棚: |
森乃屋龍之介
びー玉
二代目平蔵
らいさん
SKZ
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(新装版) 天璋院篤姫 (下)
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著者: |
宮尾 登美子 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
病弱であった夫・家定は死に、列強の圧力、尊皇攘夷、公武合体と、政情は益々混迷を深めていく。<br>
ここで描かれる一橋慶喜の人物像が新しい。実際にこういう狡賢い面もあったのではないかと思う。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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(新装版) 天璋院篤姫 (上)
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著者: |
宮尾 登美子 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
その英明さを見込まれ、分家から島津宗家の養女となり、大奥御台所の地位に上った篤姫(敬子)の生涯を描いた大作。<br>
女性としての幸せからは程遠く、しかし幕末の世を誇り高く生きた一人の女性の姿が鮮やかである。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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ヴィクトリア朝の性と結婚―性をめぐる26の神話 (中公新書)
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著者: |
度会 好一 |
出版社: |
中央公論社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
性と結婚というテーマから、ヴィクトリア朝を点描した本。<br>
ヴィクトリア朝の概観を多少なりとも掴んでいないと、読むのは辛いかもしれない。<br>
個人的には、新書は中高生も読みうるものだと思うので、少なくとも「ヴィクトリア朝」という用語の説明(なんと、あとがきまで敢えて注釈なしであった!)は最初に付けておくべきかと思う。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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キテレツ古本漂流記
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著者: |
北原 尚彦 |
出版社: |
青弓社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
古書店に立ち寄る趣味がある人なら、楽しめるでしょう。日本の巷には変な本がいろいろあるんだなあ、と実感。ついでに、変な本を楽しむためには、それなりの素養が必要だなあ、ということもわかります。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
stonechild
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アフリカで寝る
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著者: |
松本 仁一 |
出版社: |
朝日新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
エッセイ
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コメント: |
アフリカで取材生活を送る記者のエッセイ。<br>
奥書を見るとかれこれ10年前の本である。<br>
一記者として、アフリカでの生活を綴った本なので、アフリカの政治情勢にさほどつっこんだ描写はないが、それでも、現代から見ると、政治体制が違う国が多いことに驚かされる。
10年という年月がとてつもなく長く感じられる。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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氷結の森
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著者: |
熊谷 達也 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
ちょっと御都合主義かな、という気もするが、冒険小説としてはまずまずの出来。<br>
尼港事件に興味のある人は一読の価値有り。<br> |
関連本棚: |
森乃屋龍之介
二代目平蔵
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滝山コミューン一九七四
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著者: |
原 武史 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
筆者が子ども時代に経験した、「民主的」な小学校作りを回顧したもの。<br>
私は筆者よりも15年程下の年代なので、逆に、一回り上の人たちがこんな明からさまな全体主義教育の中で学んでいたことに、強い衝撃を受けた。<br>
私の小学校時代も左派的な思想の先生はいたが、「ボロ班」を設定して競争心をあおるなどということはなかった。<br>
何より恐怖を覚えるのは、成熟した判断力を持っていない児童主体の「民主主義」である。この本の時代ほど盛んではなかったが、その潮流は私の小学校時代にも存在した。<br>
小学校においては、児童主体の「民主的」な組織の決定が、教師の作為によって操作される危険性が高い。また、そのような教師の作為に違和感を持った児童が存在したとしても、小学校6年程度では、理路整然と教師を説得できる者は皆無であろう。そのような児童が、社会不適応者の烙印を押されてしまった例もあるのではないかと疑う。<br>
この点はもっと議論されて良いだろう。<br>
それにしても、戦後の児童合唱曲としては名曲(私見)である「わんぱくマーチ」が、この筆者には忌まわしい全体主義教育の記憶とともに刻印されているのは、いかにも悲しい。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
yatagarasu
benisuzu
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関東学院大学・春口廣 強いだけじゃ勝てない (光文社新書)
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著者: |
松瀬 学 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
弱小だった関東学院大学ラグビー部を、関東屈指の強豪校にまで押し上げた春口監督の足跡をたどった本。ラグビーファンなら読んで損はないでしょう。<br>
筆者の春口に対する熱意もわかるし、構成も悪くないのだが、主語や前後の説明を端折りすぎていて、読んでいて不明瞭なところが多かった。これはノンフィクションとしては大きな瑕。<br>
ラグビー用語の説明もほとんどなく、私のような熱心なラグビーファンでない者には、ちょっとしんどい。<br>
同じ筆者の<a href="/%E4%BA%8C%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4163517308">汚れた金メダル―中国ドーピング疑惑を追う</a>は面白かったのになあ…。
ラグビーものなら<a href="/%E4%BA%8C%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4004310377">ラグビー・ロマン―岡仁詩とリベラル水脈 (岩波新書)</a>の方が断然良い。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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一瞬でいい
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著者: |
唯川 恵 |
出版社: |
毎日新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
昭和48年の晩秋、高校三年生の男女4人は浅間山に登った。<br>
しかし無理な下山の途中、その中の一人が帰らぬ人となる。<br>
友人の死に自らを苛む3人の、その後の31年間を描いた長編小説。<br>
全く別の道を歩む3人の人生が、ターニングポイントで運命的に重なり合う構成が見事。<br>
愛情や友情が昇華するラストも良かった。<br>
ただ、物語の発端があさま山荘事件の翌年(本編では全く言及なし)というのはどうだろう、という気がしたが。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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