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涙堂―琴女癸酉日記
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著者: |
宇江佐 真理 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
同心の夫が急死し、絵師となった末子・賀太郎とともに暮らすことになった琴。夫の死が不審に思われた琴は、息子たちとも協力し、死因解明に乗り出すが…。<br>
宇江佐さんの時代小説の女性は、俗っぽく、どこか可愛げがなくて感情移入しにくい。まあ、そこがリアリティーと言えばリアリティーなのですが。 |
関連本棚: |
hativs
二代目平蔵
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朝日のようにさわやかに
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著者: |
恩田 陸 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
短編集。恩田陸は、長編のストーリーテリングでこそ真価が発揮できる作家なのだな、と強く思った。<br>
「冷凍みかん」はこの作家らしい佳作。「いいわけ」はちょっと意外な題材。こういうのも書けるんだな…という意味で面白かった。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
yasudall
Kuramode
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枯葉色グッドバイ
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著者: |
樋口 有介 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
東京で起こった一家惨殺事件。捜査が手詰まりとなる中、新米刑事の吹石夕子は、尊敬する先輩刑事・椎葉明郎がホームレスとなっていることを知る。椎葉をポケットマネーで雇った夕子は、彼の指示を仰ぎつつ捜査を洗いなおしていく…。<br>
軽妙な会話が光るミステリ。事件が猟奇的なので(個人的に)読むのが辛い部分があるが、まずまずの出来。 |
関連本棚: |
2004年・しんじ
二代目平蔵
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赤朽葉家の伝説
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著者: |
桜庭 一樹 |
出版社: |
東京創元社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
鳥取の旧家の女三代記。鳥取は著者の出身地だそうで、郷土に対する思い入れと畏敬の念が感じられた。こういう土着系の物語の舞台は、程よい田舎が似つかわしい。<br>
祖母の幼少期から物語がスタートするのだが、それが戦後だったのでびっくりした。今は女性三代記でも戦前には遡らないのね。<br>
千里眼の祖母・万葉、その娘で売れっ子漫画家となった元暴走族・毛鞠、と、登場人物もそれぞれに魅力的。物語も充分に面白いのだが、何となくもう一味足りない気がした。<br>
万葉よりも、万葉の姑にあたるタツの人生の方が気になってしまうのは、私だけではないはずだ。 |
関連本棚: |
2008年・しんじ
sisan_nasi
Sui
rose
ぐちお
二代目平蔵
【ひろ】
nozz -2007
ヌマシタ
姉
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赤ちゃんをさがせ (クイーンの13)
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著者: |
青井 夏海 |
出版社: |
東京創元社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
ほのぼのミステリ。作品の出来としては普通。良くも悪くも、読んでいて疲れない作品を書く作家さんです。<br>
「日常の謎」系、助産婦が探偵役と聞いて、ヒューマニズムあふれる女性が主役なんだろうな…と思っていたら、意外にも、狂言回しはがっちりした性格の女の子でした。こういう肩透かしが楽しい。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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カカオ80%の夏 (ミステリーYA!)
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著者: |
永井 するみ |
出版社: |
理論社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
ジャンル的にはヤングアダルト、もしくはジュブナイル(古い?)とのことだが、いい歳した大人でも充分楽しめる青春ミステリ。主人公は、ちょっとニヒルな女子高生・三浦凪。群れることが嫌い、親からも精神的に自立している彼女が、ひょんなことから失踪したクラスメートの行方を追いかけることに。黒幕はすぐに予想がつくものの、凪ちゃんの成長物語なので、あまり気にしてはいけません。最後のシーンにぐっときました。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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倉本聰コレクション 1 (1) 前略おふくろ様PART1
(1)
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著者: |
倉本 聰 |
出版社: |
理論社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
『拝啓、父上様』の先行作品として読んでみた。<br>
生きていくことの泥臭さ、人間のやるせなさがちくちくと刺さる大人のドラマである。<br>
これを読むと、『拝啓…』はソフトだったのだなあと思う。<br>
かつてのゴールデン(しかも半年)では、こういうドラマが受け入れられていたのかと思うと、新鮮でもある。<br>
今から30年前の作品なので、古いなあと感じる部分はある。が、親の老後問題など、現在にも通じるテーマが織り込まれているところは、さすが倉本ドラマ。
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関連本棚: |
二代目平蔵
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海峡のアリア
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著者: |
田月仙 |
出版社: |
小学館 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
NHKのドキュメンタリーとほぼ同内容のノンフィクション。歌やオペラに言及している内容なので、映像と音が伝わるテレビの方が面白かった。前半部分、ちょっと文章が平板なのも瑕。<br>
音大受験の際の願書拒否事件は、日本の閉鎖性ととるか、特殊学校だから仕方ないと解釈するかで評価が分かれるかと思う(ちなみに私は後者)。<br>
それにしても、田月仙さんのご母堂の生涯の何と哀しく切ないことか。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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青嵐の馬
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著者: |
宮本 昌孝 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
中篇3篇を収めた戦国時代小説集。新手の家族ものとも言うべき「紅蓮の狼」が良かった。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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警官倶楽部 (ノン・ノベル)
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著者: |
大倉 崇裕 |
出版社: |
祥伝社 |
評価: |
★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
この作者で初めての駄作かもしれない。鑑識、武器、尾行などを趣味とする警察愛好家(もちろん一般市民)たちが悪の組織と対決する、その発想自体は大変面白いのだが…なんとなく登場人物たちがうまく動いていない感じがした。惜しい。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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文車日記―私の古典散歩 (新潮文庫)
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著者: |
田辺 聖子 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
エッセイ
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コメント: |
田辺聖子さんの古典案内。密度の濃い内容だが、一つ一つは短く、古典初心者にもとっつきやすい。それにしても、田辺聖子先生の血となり肉となっている古典の幅広さには驚かされます。すごい。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
ドリアン
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トワイライト〈1〉愛した人はヴァンパイア
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著者: |
ステファニー メイヤー |
出版社: |
ソニーマガジンズ |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
ときたまこういうかるーい小説を読みたくなります。ちなみにこの一巻では、エドワード君が吸血鬼だということが判明してません。副題に「ヴァンパイア」と入っている割にはスロースタートやな…(大河ドラ
風林火山』で、山本勘助が甲斐入りするのに4ヶ月かかったのに似ているか)。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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海坂藩大全 上
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著者: |
藤沢 周平 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
藤沢周平の「海坂もの」の短編を集めた企画本。上巻には初期から中期の作品が収められている。うまさが冴えわたる下巻に比べると、ちょっと物足りない感じがする。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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夏雲あがれ
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著者: |
宮本 昌孝 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
『<a href="/%E4%BA%8C%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4087474658">藩校早春賦 (集英社文庫)</a>』の続編。世の中には先行作品を読まずとも楽しめるシリーズものがあるが、この小説だけは『藩校早春賦』を先に読んでおくのが正解。<br>
今回の舞台は江戸。藩の黒幕がめぐらす陰謀を阻止せんと、青年藩士三人組が見事な連係プレーを見せる。本筋はシリアスながら、個性豊かな脇役に支えられて、どこかユーモラスで爽やかな時代小説である。<br>
残念だったのは、新吾と幼なじみの志保ちゃんの仲が一向に進展しなかったこと。新吾に婿のクチはないのか!次作に期待。 |
関連本棚: |
hativs
二代目平蔵
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風は山河より 第二巻
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著者: |
宮城谷 昌光 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
松平清康のもとで統一されるかに見えた三河は、しかし、清康が凶刃に倒れたことにより再び混迷に陥る。清康の嫡子・仙千代(のちの広忠)主従は、やむなく伊勢に落ち延び、流浪の生活を余儀なくされる。<br>
弱体化する松平家の「我慢のとき」を描いた第二巻。もう少し主要登場人物に精彩がほしい。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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藩校早春賦 (集英社文庫)
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著者: |
宮本 昌孝 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
東海の小藩に生きる武家の少年、太郎左、新吾、仙太郎。彼らの友情と成長、人との出会いを爽やかに描く青春時代小説。主人公三人はもちろん、脇を固める人々の造形が良い。特に、新吾の二人の兄(堅物な長兄・精一郎、不真面目な次兄・助次郎)が素敵。<br>
新吾と幼なじみの志保ちゃんとの淡い恋の行方も気にかかる。続編を早く読もう…。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
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ツール&ストール
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著者: |
大倉 崇裕 |
出版社: |
双葉社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
お人好し探偵が活躍する、巻き込まれ型ミステリ。個人的には「サインペインター」と「セイフティゾーン」が好き。「セイフティーゾーン」のトイレ洗剤の名前がツボでした。 |
関連本棚: |
みかん(あ行〜さ行)
二代目平蔵
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