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      [
{
  "title" : "利休にたずねよ",
  "isbn" : "4569702767",
  "date" : "2009-02-26T12:35:45.000Z",
  "publisher" : "PHP研究所",
  "authors" : "山本 兼一",
  "categories" : "",
  "score" : "",
  "comment" : "天童荒太とともに第140回直木賞を受賞した作品である。\r\n\r\n既に書き尽くされた感のある利休を主人公にして、切腹の日からさかのぼり、利休19歳の時まで至る。\r\n\r\n秀吉、家康、信長をはじめ石田三成や妻の宋恩などが登場する全24章の小説である。\r\n\r\n茶道を軸に、美を追求する利休と天下人秀吉、その周りの武人、茶人、そして女人。\r\n\r\n緑釉の香合が持つ秘密。\r\n侘び寂びの奥にある利休の茶の艶。\r\nその秘密が、時をさかのぼる中で、薄皮を剥がすように明らかにされて行く。最終章まで息をつかせない。\r\n\r\n茶道の心得の全くない私でさえ、茶道の奥深さに感じ入り、分かったような気になってしまう。筆力のなせる業である。\r\n"
},
{
  "title" : "悼む人",
  "isbn" : "4163276408",
  "date" : "2009-02-26T13:33:35.000Z",
  "publisher" : "文藝春秋",
  "authors" : "天童 荒太",
  "categories" : "",
  "score" : "",
  "comment" : "その人は「誰に愛されていたのでしょうか。誰を愛していたでしょう。どんなことをして、人に感謝されたことがあったでしょうか」\r\n\r\n坂築静人は事故や犯罪で亡くなった人の現場を訪ね、周りの人にその人の生きた証しを聞き、心に刻んで「悼む」\r\n\r\n5年間、そうした旅を続けている。野宿しながら。\r\n\r\n週刊誌のエログロが得意な記者、仏の生まれ替わりのような僧侶の夫を刺し殺した女性、静人の家族、末期がんである静人の母、色々な人が静人と関わり、人生が進んで行く、ゆっくりと。\r\n\r\n重いテーマなのだが、残忍で嫌な感じの小説ではない。\r\n\r\nひとりひとりの大切な人生を心に刻んで「悼む」\r\nそれが犯罪者であっても、赤ちゃんであっても、聖職者であっても、死は平等である、生も平等であるように。\r\nというメッセージを受け取りました。\r\n\r\n一人ひとりの人間の生を慈しむ、清らかさがあって、救われる。"
}
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