コメント: |
当初4作目に発表になる筈だったというこの作品をデビュー作に、と推した編集者の方の慧眼に敬意を表したい。この作品は、舞台表現として視覚化可能な戯曲だと思う。それでいてシステマチックな思考の中に仕組まれた仕掛けが、心の隅にひっかかる。そう、それでいい。後に振り返って、あっと驚かされた。
96年当時、時系列を操るという手法でメジャー作を叩き出したのは、結構画期的なことだったんじゃないか、とも思う。森氏の作品で何か一作、というならば、
断然この作品を推す。ちなみにこの場合、黒猫の三角は、推せない(笑)。 |