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生きのびるために笑う (ドン・キホーテのピアス)
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著者: |
鴻上 尚史 |
出版社: |
扶桑社 |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
<p>SPAの「ドンキホーテのピアス」をまとめた単行本。もう10冊目だそうです。長い連載ですね。鴻上さんの世間を見つめる目は相変わらず鋭く、「鴻上夕日堂」の頃から変わらないですなあ。</p>
<p>それにしても、連載の時に読んでないと意味がないネタも、結構あります。とはいえ、SPAはなあ・・・もう少し読者が頭よさそうに見える雑誌なら、毎号読むんだけど。</p> |
関連本棚: |
Tambourine
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ビッグバン宇宙論 (上)
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著者: |
サイモン・シン |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
<p>「フェルマーの最終定理」のサイモン・シンが、今度は宇宙論について書いてます。</p>
<p>私は物性物理をやってたので専門ではありませんが、さすがに理学部物理学科卒なので、ここに出てくるぐらいのビッグバン理論とその根拠ぐらいは一通り知ってます。ただ、だからといってこの本が退屈かというとさにあらず。天動説と地動説、あるいはビッグバン宇宙と定常宇宙の対立の時代的な背景やそれに関わる人々の人生は、物理の教科書には出てこないですからね。そういう部分を丁寧に書いてくれるところが、サイモン・シンの魅力です。</p>
<p>ただ、やっぱりこの分野にあんまり詳しくない人の方が楽しめるかなという気はします。「フェルマーの最終定理」の方が、研究の意義を含めて全然わからなかったのでそっちの方が私は面白かったです</p>
<p>あと、90年代から2000年にかけての進展があまり記述されていないことが気になりました。あまりに専門的になりすぎるから避けたのか、サイモン・シンから見て記述するほどの進展はないということなのか・・・。まあ、ビッグバンモデルを終着にもってくるとこうなっちゃうのかな?でも、最新の状況を知りたいなという気持ちもあります。</p> |
関連本棚: |
rui
雑食
増井
probe
minek
Tambourine
pants03a
dec20
takoyakim
SKZ
岸リトル
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BSアニメ夜話 (Vol.01) (キネ旬ムック)
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著者: |
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出版社: |
キネマ旬報社 |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
<p>BSアニメ夜話のムックがキネ旬から出ています。初回放送の「カリ城」の分ですね。</p>
<p>この番組自体も面白いけど、この本の何が面白いかって、放送当時にカットになった部分が、色を変えて採録されていること。よく、完全版というかたちでノーカットのバージョンがでることがありますけど、この本だと、どの部分が放送時にカットになったのかがはっきりわかって面白いです。</p>
<p>尺の関係で、ばっさり話題がカットされているところもありますが、ちまちまとつままれている部分を観ていると、何をしゃべるとNHKではカットになるのかがわかって面白い(笑)。岡田斗司夫が「宮崎さんは説教臭い」と言った部分が、さくっとつままれていたりします。</p>
<p>これを読めば、あなたもNHKコレクトな話題の作り方はばっちりだ!<をい</p>
<p>ちなみに、私は「カリ城」はおろか、「ラピュタ」も「ナウシカ」も観たことありません。観たのは「紅の豚」だけです(笑)</p> |
関連本棚: |
Tambourine
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捏造された聖書
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著者: |
バート・D. アーマン |
出版社: |
柏書房 |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
<p>
みなさん、本文批評という学問を知っています?</p>
<blockquote><p>
「ほんぶんひひょう?なにそれ?」 </p></blockquote>
<p>読み方から違います。「ほんもんひひょう」です。私もWikipediaを観るまでは知りませんでしたが(笑)</p>
<p>本文批評というのは、ある文章の写本からオリジナルの文言を探る学問で、この著者が本文批評と言った場合には、それは新約聖書の写本に関するオリジナルの探求を意味します。この本は、タイトルこそ過激ですが(原題は「イエスの誤引用」)、本文批評の世界を一般の読者に紹介する良質な教養書です。</p>
<p>私たちは、つい、書籍というのは出版されたものを想像してしまいますが、世界史の授業で習ったとおり、活版印刷発明前は聖書は書写して伝えていたわけです。この本は、最初に著者がなぜこの分野に取り組むことになったのか、この種の本としては異例な長さの「はじめに」で言及されています。</p>
<p>素朴な聖書原理主義者だった著者が、聖書の解釈に関するレポートで聖書の一見、矛盾している記述に対して何とか解釈を加えて提出したところ、担当教官から「そこは、筆者は単に間違えたのでしょう」とコメントされ衝撃を受けたというエピソードが紹介されています。聖書は神聖な書物で、その内容は霊感によって書かれている。だから、聖書に書かれていることはすべて真実として受け止めなければいけないという著者の信念は、揺さぶられることになります。</p>
<p>しかし、そもそも新約聖書に収録されたキリスト教文書がそのように霊感によって書かれたものであったとしても、それは写本を作った書記の(まれに)意図的であったり、(たいていは)なかったりする誤りによってどんどん変わってしまうものです。</p>
<p>まあ、とにかく人は間違えます。どんどん間違えます。新約聖書全体で、異文(写本によって内容が異なる部分)は万の単位であるんだそうです。うへぇ。そして、その大半はうっかりの間違いなんですが、その中には(身勝手ではあるかも知れないが善意による)意図的な修正、削除、追加などがあるわけです。</p>
<p>では、どんな場合に異文は生じるのでしょう。意図的な修正はどのような時に行われるのでしょう。その歴史的背景はなんなのでしょう。そして、本文批評家達は、どうやってオリジナルを探し出していくのでしょう。そして、新約聖書のオリジナルとはなんなんでしょうか?聖書がこれほどまでに誤りを内包しているのに、我々(・・・といっても、私はクリスチャンではないですけどね)は何を信仰の根拠にするのでしょう。</p>
<p>安易な表現と、平易かつ生き生きとした文体で書かれているので、「聖書の持つ、人間くささ」に引き込まれます。私のようなキリスト教徒じゃないものには、単純な歴史ドラマとしてとても楽しめました。</p>
<p>それにしても、その考えが後生に正しく伝わっているのかどうかはよくわかりませんけど、たかだか20年ちょいしか生きていない男の、別の宗教の宗教解釈を、世界最大規模の宗教に仕立て上げてたのは、間違いなく初期キリスト教文書を書き、それを、書写し広めていった人達なわけです。私は、イエス・キリストが神だとは考えない立場の人間ですが、それだからこそ、こんなことを成し遂げた人(達)がいるということのほうが、よほど奇跡的なことで、「そりゃ、水をワインに変えるどころのはなしじゃねーぞ」と思うわけです。</p>
<p>でも、その当時、珍しい「教義が文書化されていて、情報(聖書)が大きな権威を持っていた」宗教であったことがキリスト教の発展の源だったのかなと思うと、やはり情報の持つ力は凄いなと、そんなことも思ったりしますね</p> |
関連本棚: |
Tambourine
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コダワリ人のおもちゃ箱
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著者: |
松浦 晋也 |
出版社: |
エクスナレッジ |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
<p>
「はやぶさ」関係で、いつも情報を自身のblogへ載せてくれる松浦さんの新刊です。お礼の意味も込めて、購入。でも、期待に違わず面白い本でした。</p>
<p>ここでは、いろんなやり過ぎちゃってる人達の生き様が紹介されてます。</p>
<p>こんな人達です</p>
<ul><li>線路を自分で敷く鉄道マニア</li>
<li>新駆動方式の自転車を作る人</li>
<li>改造・・・では飽きたらず、いちからサイドカーまで作って認可を受けるバイク屋</li>
<li>自作の人工衛星を宇宙へ送る研究者</li>
<li>すべてのデータを「家」に記憶させる人</li>
<li>1リッターのガソリンで4000km走る車を作る人</li>
<li>400万個の星を投影するプラネタリウムを作る人</li></ul>
<p>なーんつって、キューブサットの中須賀先生、BTRONといえば・・・の美崎さん、メガスターの大平さんのことは、聞いたことがありましたけどね。しかし、世の中にはいろんな人がいるものです。</p>
<p>松浦さんもまえがきで語っていますが、この人達のやっていることを「所詮、趣味でしょ」と簡単に切り捨てることは、私たちがついつい悪意もなくやってしまいがちなことかも知れません。そういうのはよくないね・・・てなことを思いつつも、この本は「へー、えらいアホなことをやってはる人がおんねんなー」とエンターテイメントとして読んでしまうのもいいんじゃないかなーと個人的には思うのです。</p>
<p>それにしても、またちょっとBTRONをいじりたくなってしまった(笑)</p> |
関連本棚: |
hamayun
shutarok
Tambourine
daisukebe
eggman
imasa
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スノウ・クラッシュ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
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著者: |
ニール スティーヴンスン |
出版社: |
早川書房 |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
表紙はガイナの鶴巻さん。案外、ぴったり来てる気がします。
それはさておき
Second Lifeが何かと話題ですね。鴻上さんの「朝日のような夕日をつれて」で書いていたイデアライフが現実になったわけです。ちなみに鴻上さんは「スナフキンの手紙」のやんすネットで、2ちゃんねるも予言してたしなあ。で、はっきりいって、私はSecond Lifeには興味なし。ま、私にはヴァナディールで十分だし。メディアとしての有用性があることは否定しないけど、真っ先に出て行く価値があるようにも思いません。
さて、Second Lifeを語る上でよく話題になるのがこの「スノウ・クラッシュ」。Second Lifeを作った人達はこの小説のファンで、ここに出てくるメタヴァースが念頭にあったみたいですな。というわけで、SF者の基礎教養として読んでみました。
2007年の観点から読むと、そこに書かれているメタヴァースの様子が全く新しく読めず、また、全く古くさく読めないことに驚かされます。要するにここに書かれているメタヴァースは、それがそのまま今の仮想世界のようになってきているということです。うーむ・・・さすがなんでしょうか?でも、それとは別にもっとはっちゃけてる「スノウ・クラッシュ」の世界の現実のほうが面白かったり。かなりアナーキーな世界になっちゃってて、ヴァーチャルのほうが秩序だっているんですよね。さすがに、現実はまだまだそれは逆かもしれない。
ミームを中心に捉えて、生理的な機能を有するミーム(小説の中では、「ミー」と呼ばれる)と、RNAウィルスと、コンピューターウィルスとをごっちゃまぜにして描かれる陰謀とそれに向かうハッカーで剣士で音楽家でピザ配達人の主人公・・・正直、てんこ盛り過ぎてアイデアが消化し切れてないんですけど、そのごちゃ混ぜ感も世界観にマッチしていていい味を出していると言えるかも。
それにしても、やっぱり時代の流れの速さを感じますね。 |
関連本棚: |
Gandalf
葉っぱ
増井
Haimu
takatoh
一歩
joesaisan
zasshoku
Tambourine
AllStarMoves
sho
えびすや
テクノマニア
hide-t
minek
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