|
|
|
|
|
|
冬の夜ひとりの旅人が (ちくま文庫)
|
著者: |
イタロ カルヴィーノ |
出版社: |
筑摩書房 |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
あなたは「冬の夜ひとりの旅人が」のコメントを読もうとしている……<br>
<br>
すごい構造を持ったメタ・フィクション。一作一作ごとに作風を変えるカルヴィーノが、さらにその「変わる」という構造自体をまとめている。そう思うと、これがカルヴィーノの最終長編になったのも当たり前のことだと思えてくる。ちょうど、バッハが B.A.C.H を書いて死んだように。<br>
<br>
ま、そんなヨタはともかく本をめぐる男性読者の物語と、その本の断章の物語が途中を入れ替わってしまうのが面白い。<br>
<a href="http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0923.html">松岡正剛の千夜千冊『冬の夜ひとりの旅人』</a> |
関連本棚: |
joesaisan
cluster
duck
trafficker
stonechild-2
|
|
|
|
|
|
|
|
|
最後のユニコーン (ハヤカワ文庫 FT 11)
|
著者: |
ピーター S.ビーグル |
出版社: |
早川書房 |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
おっそろしいメタ・ファンタジーだった。これはファンタジー好きが最後にたどり着く約束の本だわ。登場人物の全員が全員(蝶や猫でさえも!)詩を使って喋る。たしかに解説文にあるとおり、彼らは「あまりにも自分たちの置かれた位置を知り過ぎて」いるけれど、そのこと自体が物語と現実のレベルを一段引き上げていて入れ子状の構造になっている。凄い。また何冊かファンタジーを読んだら、この本を読みかえそう。<br>
<br>
というか、<a href="http://www.the-last-unicorn.net/index.htm">映画化されるのか!</a>2006 年クリスマスに公開予定らしい。 |
関連本棚: |
海法
veri
joesaisan
hide-t
nob裁断済み28
|
|
|
|
|
|
|
|
|
むずかしい愛 (岩波文庫)
|
著者: |
カルヴィーノ |
出版社: |
岩波書店 |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
カルヴィーノの短編集。
物語にまったく「重さ」がないのが素晴らしい。「重さ」というのは、その物語を読むのに必要な予備知識、舞台背景や時代、関連する別の物語(元ネタとか)のこと(だと思う)。各話は誰にでも理解できる程度の自身で完結している話ばかり。それでも、読む意味が薄いというわけでもなく、ちゃんとギリギリに残されている感覚がたまらない。<br>
同名の英米文学短編集を出して、この本の名前空間を汚染した柴田元幸は悔い改めるべき。 |
関連本棚: |
joesaisan
kw
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
マクベス (岩波文庫)
|
著者: |
シェイクスピア |
出版社: |
岩波書店 |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
シェイクスピア四大悲劇の一つ。自分はこれが最高傑作だと思う。<br>
運命にそそのかされ、簒奪者となり親友を殺し逃亡者の家族を皆殺しにしたものの、幻覚に苦しむマクベス、逃げ腰の夫をふるいいたたせ悪の道への手助けをするも、自らも狂気に陥り自死するマクベス夫人。「バーナムの森がダンシネインに押し寄せてくるまでは……、女の腹から産み落とされたものでなければ……」確実に思えた魔女たちの約束は次々に破られていく。だが、それでも戦うことをやめない、決して「待て、参った」と言おうとしないマクベスの姿はあまりにも感動的。現代においても全く一般性を失っていないように思える。<br>
<br>
翻訳に関しては、岩波版・木下順二の「美しい」としかいいようのない訳がこの悲劇性に一番合っていると思う。また、巻末の演劇論も読んで損はない。<br>
<br>
「おれは太陽がいやになった。この世の秩序などくずれるがいい。鐘を鳴らせ!風よ吹け!破滅よ来たれ!鎧だけは体に着けて死んでやるぞ」 |
関連本棚: |
うにのとげ
蝶
joesaisan
Nay's bookshelf
軒先つばめ
|
|
|
|
|
Quarantine
|
著者: |
Greg Egan |
出版社: |
Eos |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
Orwellian Double Think. 「宇宙消失」の原書。邦訳も読んだが布教活動として他人にあげてしまった。英語はとっても簡単。偏執的にダイスを振るシーンがたまりません。「主観的宇宙論サイクル」一作め。 |
関連本棚: |
joesaisan
|
|
|
|
|
20世紀SF〈3〉1960年代・砂の檻 (河出文庫)
|
著者: |
アーサー・C. クラーク, ロジャー ゼラズニイ, ハーラン エリスン, サミュエル・R. ディレイニー, J.G. バラード |
出版社: |
河出書房新社 |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
SF がもっとも爛熟していた時代。ディレイニー「コロナ」は<a href="http://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/diary/200409.html">若島正氏の言うように</a>まったく素晴らしい。<a href="http://www.scifi.com/scifiction/classics/classics_archive/delany/delany1.html">コロナの原文</a>。<br>
<a href="http://www.yamdas.org/bmm/books/bf2003b.html#20sf60">YAMDAS Project の yomoyomo 氏による書評</a> |
関連本棚: |
J
Gandalf
kanata
joesaisan
佐藤
kana
|
|
|
|
|
ケルベロス第五の首 (未来の文学)
|
著者: |
ジーン・ウルフ |
出版社: |
国書刊行会 |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
いろいろなところでお薦めされたので買ってみた。国書刊行会出版。<未来の文学>シリーズ第一弾。面白かった!SF マガジンに載ってる解題を読んでみたらいろいろ気づかなかった謎がたくさんあってびっくり。特に第 1 章の主人公の正体には驚かされた。しかし、自分はけっこう頭が悪いのでミステリー的な謎解きよりも感傷的な文体で語られる物語を読むことに重点をおいた。第 1 章の、兄と女の子とで冒険したり出生の秘密を知ったり幻想的な囚人生活をしたりなんてジュヴナイルとしても面白い。掲示板サイト2ちゃんねるによると<a href="http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1018704673/554n">誤訳がある </a>ようで、この文章の迷宮が一回り大きくなっているみたいだ。 |
関連本棚: |
カザノ
N_A
lenn
Gandalf
nobody
beel
joesaisan
こけしさんのこけし
syobosyobo
山のじ
syn
すぐなくぅず
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
コカイン・ナイト
|
著者: |
J.G. バラード |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
|
カテゴリ: |
おすすめ
|
コメント: |
バラード後期の傑作。弟の無実を晴らすため、地中海の高級リゾートにやってきた主人公は奇妙な事件を目撃する。時間の止まってしまった都市。そこに暗躍する男。<br>
<br>
ミステリの形をとっているので非常に読みやすく、SF 的な強烈な未来像を見せてくれる。おすすめ。 |
関連本棚: |
etica@13
hengsu
joesaisan
kebab
ありす
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|