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銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
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ジャレド ダイアモンド
草思社
ISBN: 4794210051
紀伊國屋,
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khushrenadakakka :
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読了
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べ_deleted000 :
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テーマは気宇壮大である。例えば中国では紀元前の昔からヒトが農業を営み家畜を飼い文字を使っていた。ニューギニアの奥地には今現在に至るまで鉄を知らず新石器時代そのままの暮らしをしているヒトがいる。同じ人類でありながら,この差はなにに由来するのだろうか? この世界は現状,15世紀から16世紀に掛けて新大陸を「発見」し,「征服」したヨーロッパ起源の人々の手に牛耳られている。なぜ逆にならなかったのか? なぜアメリカ先住民が海を渡ってヨーロッパを「発見」し,「征服」することはなかったのか? この人類史における「謎」を科学の視点で解明しようというものだ。
おそらくは「論文」ではなくて「科学エッセイ」(確かジェイ・グールド博士などが自分の一般向け著作をこの名で呼んでいたと思う) に分類されるものなのだろうが,最新の研究データを分かりやすく紹介し,現在地球上に陸地としてある5大陸それぞれの環境と,その環境下で1万数千年を過ごした人類の「発展」について解きあかしていく展開は圧巻である。
中でもメウロコ (オレだけ?) だったのは,ヨーロッパ人の新大陸征服にあたって先住民の命を奪った最も苛烈な武器は,当のヨーロッパ人さえ意識せずに持ち込んだ,新大陸にはない病原菌だった,という部分。ユーラシアを起源とする集団感染症の病原菌の多くが群居性の動物を家畜化したことを契機に変異したものであり,家畜といっても大陸全体 (南北アメリカ全体で,だ) に共通するのは犬くらいだった場所には「存在しない」ものだったのだ,そうかそうだったのか。
もひとつ個人的には,西洋に先駆けて羅針盤など外洋航海術を開発し,15世紀のあたま頃には実際にアフリカ東海岸にまで到達していた中国人たちが,なぜ来る大航海時代の主役にならなかったのか,という考察が興味深かった。ヨーロッパに比べ中国は紀元前200年の段階で既にあの広大な面積を統一した「帝国」だった。それは同時期のヨーロッパにくらべれば正しく「先進」であったが,それゆえに取り残されることになった,この歴史の皮肉!。
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山形Fan :
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フレッシャーズに薦める本(2001 年春、三省堂新春フェアパンフ用の文)
『CUT』2000 年 09 月
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stack83 :
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世界はなぜ不平等なのか?人類のたどった歴史を地理や人種などから読み解く。後半も合わせてとても読み応えのある2冊です。
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最終更新 : 2006-05-11 06:43:37 +0900
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