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(214/243)冊
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銀二貫
銀二貫
著者: 高田 郁
出版社: 幻冬舎
評価: ★★★★★
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コメント: 寒天問屋に拾われた少年の成長を描く、ハートウォーム時代小説。<br> ヒロインの真帆、主人公の無二の友となる梅吉など、脇を固める人物の肉付けも良い。<br> 寒天の薀蓄も盛りだくさんで、その点でも十二分に楽しめた。
関連本棚: 三代目平蔵
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われに千里の思いあり〈上〉―風雲児・前田利常
われに千里の思いあり〈上〉―風雲児・前田利常
著者: 中村 彰彦
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★
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コメント: どうもこの作者の女性観と私は相性が悪いのだが(お江与の方の気性が激しくて徳川秀忠が側室を置かなかったなんて、ホンマに信じているのだろうか?)、加賀百万石を磐石なものにした前田利常という人物に興味があったので読んでみた。<br> 利常という人物は、もちろん天稟もあるのだろうが、それ以上に、非常に運が良い人だったことがわかる。<br> それにしても、利常の家督相続によって、忘れられた側室から一転「おふくろさま」になった利常生母の人生を思うと、心中複雑である。女性とはなんと切ない生き物であるか、と。
関連本棚: 三代目平蔵
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腕貫探偵、残業中
腕貫探偵、残業中
著者: 西澤 保彦
出版社: 実業之日本社
評価: ★★★★
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コメント: 実はあまり期待していなかったのだが、予想以上に楽しめたミステリ連作集。<br> 総じてきれいな結末で満足(中にはツッコミたくなる謎解きもあったが…)。<br> 高知市を髣髴とさせる地方都市、櫃洗市という舞台設定も良い。
関連本棚: 三代目平蔵
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生きて、生きて、生きて―愛の極みまで
生きて、生きて、生きて―愛の極みまで
著者: 曽野 綾子, 16人の宣教者, 木村 博美
出版社: 海竜社
評価: ★★★★
カテゴリ:
コメント: 海外邦人宣教者に対する、曽野綾子を中心とした支援活動については、『神さま、それをお望みですか』に詳しい。こちらを読んでから、本書を読むのがおすすめ。<br> この本で取り上げられている宣教者が、いずれも高齢(中には既に召天された方もいたが)だったので驚いた。敢えてベテランの方にスポットを当てたのか、それとも後続があまり育っていないのか…。ある種異常な清潔病が蔓延する今の日本では、衛生状態の悪い土地への献身者は出てきにくいのかもしれない、という危惧を抱いた。
関連本棚: 三代目平蔵
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夢を食った男たち―「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫)
夢を食った男たち―「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫)
著者: 阿久 悠
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★
カテゴリ:
コメント: 歌謡曲が歌謡曲らしくあった時代、アイドルが高嶺の花であった時代。その時代の一つのピークが70年代後半から80年代前半であったことに、異論を挟む者は少ないだろう。その時代をリアルタイムで経験していない私にしても、そういうイメージが濃厚である。その時代を切り開いた革新者の一人、阿久悠の回想エッセイが面白くないわけがない。<br> 阿久悠自身は意識的ではなかったらしい(本人談)が、ナベプロ帝国の牙城を崩した野心家たちの同時代ルポとして読んでも面白い。
関連本棚: 三代目平蔵
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幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)
幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)
著者: クラーク
出版社: 光文社
評価: ★★★★
カテゴリ:
コメント: SF偏差値が恐ろしく低いせいで、読み通すのに思わぬ時間がかかりました。いや、とても面白いんですけどね。表面をなぞるのにいっぱいいっぱい、という自覚有り。SFの素養があればもっと深読みできるだろうに、という悔いは残りますね。結末は衝撃的。
関連本棚: megabossa take3 QP11 minek 三代目平蔵 mest hryk 長谷川踏太 kiku_hashi blackbird
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白虹
白虹
著者: 大倉 崇裕
出版社: PHP研究所
評価: ★★★★
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コメント: 丁寧に練られたミステリ。この作者のふり幅の大きさには感嘆する。
関連本棚: 三代目平蔵
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なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか? (講談社プラスアルファ新書)
なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか? (講談社プラスアルファ新書)
著者: 岸本 裕紀子
出版社: 講談社
評価: ★★★★
カテゴリ:
コメント: 何年か前に伊集院光が、「今は、不登校にもならず、成績は良くなくてもコツコツ真面目に頑張るのが取り得の子供が、一番報われない」という趣旨の発言をしていたが、この本を読んでそのことを思い出した。
関連本棚: 鯉華 eggman 三代目平蔵 kunishi
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絶対弱者―孤立する若者たち
絶対弱者―孤立する若者たち
著者: 三浦 宏文, 渋井 哲也
出版社: 長崎出版
評価: ★★★★
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コメント: 「絶対弱者」という新語を提示して議論を展開しているのだが、新語に対する筆者二人の定義がずれ過ぎている、ある意味画期的な本(しかも確信犯)。<br> 個人的には教育現場に密着した三浦さんの視点の方が面白かった。教師視点からの教育論は数あれど、膨大な数の、しかもいろいろなレベルの生徒に接している予備校教師の目から見た教育ルポは新鮮である。同じテーマについて、三浦さんに一冊書いて頂きたい。
関連本棚: 三代目平蔵
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暴走老人!
暴走老人!
著者: 藤原 智美
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★
カテゴリ:
コメント: 「老人」=「分別」「良識」という図式を取り払うところから始まる、現代社会についての論考。<br> 待つことの快感(エンターテイメント化)と待たされることへの不快感、「透明なルール」の浸透など、視点の面白さが光る。
関連本棚: otto 三代目平蔵 nobuo_o
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少しだけ欠けた月―季節風 秋
少しだけ欠けた月―季節風 秋
著者: 重松 清
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★
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コメント: 四季をモチーフにした短編集の秋編。<br> それぞれの家族の一瞬を切り取った短編は、本当にうまい。<br> イチオシは太った男の子の葛藤をコミカルに描いた「ヨコヅナ大ちゃん」。私、彼の気持ちがわかります(食べ物が美味しいところとか)。
関連本棚: 三代目平蔵
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虚栄の肖像
虚栄の肖像
著者: 北森 鴻
出版社: 文藝春秋
評価: ★★★★
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コメント: 天才絵画修復師・佐月恭壱が活躍するシリーズ第二弾。<br> 収録されている三篇は、いずれも筋書きは悪くない。特に最初の表題作などは、ミステリとしては秀逸な出来。だが、いかんせん文章が回りくどすぎる。もう少し焦点の定まった文章で物語を読みたい。
関連本棚: 三代目平蔵
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生還 山岳捜査官・釜谷亮二
生還 山岳捜査官・釜谷亮二
著者: 大倉 崇裕
出版社: 山と溪谷社
評価: ★★★★
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コメント: 山岳捜査官が主人公の、「山」風味満点のミステリ。<br> いずれもこの作者らしい救いのある結末で、嫌味のない読後感。<br> 先行作品である<a href="/%E4%B8%89%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4488024343">聖域</a>が大好評となってしまったため、しばらく「山」がらみの作品が増えるのかもしれないが、私、この人のトホホ系ミステリも好きなんです(例:<a href="/%E4%B8%89%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4334924700">丑三つ時から夜明けまで</a>など)。<br> できれば両刀遣いで突っ走ってほしいなあ。
関連本棚: 三代目平蔵
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駅神
駅神
著者: 図子 慧
出版社: 早川書房
評価: ★★★★
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コメント: 易とミステリを大胆に融合させた快作。
関連本棚: 三代目平蔵
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駅神ふたたび
駅神ふたたび
著者: 図子 慧
出版社: 早川書房
評価: ★★★★
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コメント: 安定感のある「易」をモチーフにしたミステリ短編集第2弾。<br> 易って何ですか、という私のような人は、懇切丁寧な解説が織り込まれた1作目から読むのがベター。<br> 舞台廻しであるヘタレ大学生の章平君がやっぱり楽しい。章平君の妹が初めて登場する「妹の家出」が今回のベスト。でも彼、実は結構ハンサムなのでは…。
関連本棚: 三代目平蔵
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ピンクの神様
ピンクの神様
著者: 魚住 直子
出版社: 講談社
評価: ★★★★
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コメント: この作者の作品は初めて読んだが、嫌味のない小説を書くなあ、という印象を持った。<br> 働く女性が主人公の「卒業」「みどりの部屋」が気に入った。
関連本棚: 三代目平蔵
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デジデリオ ―前世への冒険― (集英社文庫)
デジデリオ ―前世への冒険― (集英社文庫)
著者: 森下 典子
出版社: 集英社
評価: ★★★★
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コメント: 文庫版での再読。相変わらず面白い。<br> ルネサンス期の彫刻家・デジデリオの、知られざる人生をたどるスリリングな旅。
関連本棚: 三代目平蔵
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ALWAYS 続・三丁目の夕日―もういちど、あのときへ。 (小学館文庫)
ALWAYS 続・三丁目の夕日―もういちど、あのときへ。 (小学館文庫)
著者: 山本 甲士
出版社: 小学館
評価: ★★★★
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コメント: 映画一作目が余りにも大ヒットしすぎたせいか、ノベライズ第一作に比べると、小説が映画のイメージに引きずられているように思えてしまう。とはいえ、十分に面白いのだが…。
関連本棚: 三代目平蔵
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夢の上〈1〉翠輝晶・蒼輝晶 (C・NOVELSファンタジア)
夢の上〈1〉翠輝晶・蒼輝晶 (C・NOVELSファンタジア)
著者: 多崎 礼
出版社: 中央公論新社
評価: ★★★★
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コメント: 意味深なタイトル。この物語の行き着く先はどこなのか。続編を期待。
関連本棚: 三代目平蔵
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火星ダーク・バラード
火星ダーク・バラード
著者: 上田 早夕里
出版社: 角川春樹事務所
評価: ★★★★
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コメント: ストーリーテリングのうまさ、文章の巧みさが光る長編SF。この作家はヒューマンドラマを描かせたら光る個性を持っているように思う。そういう意味では、科学的薀蓄が重視されるSFというジャンル(の読者層)は、あまりこの作家にあっていないのかな、とも思う。
関連本棚: くわーてぃ medihen 三代目平蔵
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