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シュガーな俺
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著者: |
平山 瑞穂 |
出版社: |
世界文化社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
本邦初(と思われる)アラサー糖尿病闘病小説。<br>
実体験に基づいた小説だけに、リアリティは十分。<br>
30歳前後で発症する糖尿病は、中高年とは異なる悲哀があることを痛感する。<br>
規則正しい食事時間と言われても、残業が当たり前の働き盛り。飲んだり食べたりする楽しみだって、まだまだこれからだと思っている年齢での発症である。これはしんどい。<br>
主人公の家庭は典型的DINKSなのだが、私は女性なので、つい主人公の奥さんの気持ちが気になる。仕事は激務、帰宅すれば精神的に不安定な糖尿病の夫。<br>
更にこの主人公はなんと浮気までしているのだが、もし現実にこんなことがあったら、女性側から離婚の話が出ると思う。
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関連本棚: |
yamaidare
三代目平蔵
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沖縄独立を夢見た伝説の女傑 照屋敏子
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著者: |
高木 凛 |
出版社: |
小学館 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
タイトルがちょっと仰々しいのが難だが、一人の女性の一代記として面白く読んだ。<br>
それにしても、商売で大成する女性というのは、家庭の不幸がセットで付いてくる感じがする(家庭の不幸をばねに一念発起するというパターンも多いが)。女に商才があるというのは、果たして幸福なのか、不幸なのか。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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もう誘拐なんてしない
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著者: |
東川 篤哉 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
下関・門司が舞台の脱力系ミステリ。作者のユーモアセンスと、全編に漂うローカル臭がたまらない。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
melito
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金色の野辺に唄う
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著者: |
あさの あつこ |
出版社: |
小学館 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
因習の残る山陰の町で暮らし、92歳で大往生をとげた松恵。松恵との忘れ得ない思い出を持つ、残された者たちの物語がつづられる。<br>
ものすごく面白いわけではないのだが、この作品の根底を流れる、豊穣な田舎の秋の空気がとても心地よかった。松恵の娘である奈緒子の章だけが、何となく消化不良。最終章はむしろ、奈緒子の姉に語らせた方が良かったかも。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
さちまま
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ひろいもの
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著者: |
山本 甲士 |
出版社: |
小学館 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
安定感のある連作小説。各話とも、偶然拾ったものによって人生が変わるというコンセプトは共通しているものの、味付けがさまざまで飽きさせない。<br>
山本印の小悪党が活躍する「バッヂ」は、読者の予想の斜め上をいく展開。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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神の狩人 2031探偵物語
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著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
帯に踊る「ダークヒロイン」の文字にちょっと腰が引けたが、びびるほどではなかった。と言うより、普通に正義の味方であった…。<br>
柴田よしきさんの近未来ものは当たり外れがあるので、あまり期待していなかったのだが、予想以上に面白かった。終盤になるほど疾走感が増していくのは、作者がのっている証拠。失速しないうちに是非第二弾を発表してほしい。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
まーも
二瓶
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生きて、生きて、生きて―愛の極みまで
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著者: |
曽野 綾子, 16人の宣教者, 木村 博美 |
出版社: |
海竜社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
海外邦人宣教者に対する、曽野綾子を中心とした支援活動については、『神さま、それをお望みですか』に詳しい。こちらを読んでから、本書を読むのがおすすめ。<br>
この本で取り上げられている宣教者が、いずれも高齢(中には既に召天された方もいたが)だったので驚いた。敢えてベテランの方にスポットを当てたのか、それとも後続があまり育っていないのか…。ある種異常な清潔病が蔓延する今の日本では、衛生状態の悪い土地への献身者は出てきにくいのかもしれない、という危惧を抱いた。
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関連本棚: |
三代目平蔵
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火星ダーク・バラード
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著者: |
上田 早夕里 |
出版社: |
角川春樹事務所 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
ストーリーテリングのうまさ、文章の巧みさが光る長編SF。この作家はヒューマンドラマを描かせたら光る個性を持っているように思う。そういう意味では、科学的薀蓄が重視されるSFというジャンル(の読者層)は、あまりこの作家にあっていないのかな、とも思う。 |
関連本棚: |
くわーてぃ
medihen
三代目平蔵
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ほまれ
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著者: |
澤 穂希 |
出版社: |
河出書房新社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
W杯以来、澤選手の足跡はテレビで何度も紹介されており、食傷気味の人もいるだろう。<br>
が、彼女の半生をより掘り下げて知りたいファンには、この本の一読を勧めたい。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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老後がこわい (講談社現代新書)
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著者: |
香山 リカ |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
シングル女性の老後をメインに論じたもの。なので、あまり男性向きではないかも。<br>
私はエッセイスト・香山リカさんの赤裸々随筆として楽しく読んだ。両親が死ぬことへの恐怖、ペットロスの苦しみなど、ここまで率直に書ける精神科医はいないのではないだろうか。筆者への好感度が大幅にアップした一冊。 |
関連本棚: |
さとほ
ぷによ
柴田邦臣
三代目平蔵
Mike
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トイレのポツポツ
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著者: |
原 宏一 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
中堅どころの食品会社・鴨之木製麺を舞台にしたサラリーマン小説。<br>
途中まではビターな後味の話が続くので、どうなるのかしらと思いつつ、最後まで一気に読んだ。いささか戯画的ではあるものの、起伏に富んでいて面白い。食品会社勤務の方が読んだらどんな感想を持つのか、ちょっと気になる。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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ショコラティエの勲章 (ミステリ・フロンティア)
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著者: |
上田 早夕里 |
出版社: |
東京創元社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
<a href="/%E4%B8%89%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4758410577">ラ・パティスリー</a>の続編的作品。個人的には前作よりもこちらの方が好み。甘いものに飢えている状態で読むのはやめましょうね。読んでいる途中からケーキ屋に走りたくなります。パティシエ長峰さんがかっこいい! |
関連本棚: |
三代目平蔵
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宙の詩を君と謳おう (光文社文庫)
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著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
シリーズ完結編。ジュブナイル小説風の第1巻が好きな読者からすると、評価が分かれるだろう。今回は主人公ララが妻であり母である女性として登場する。挫折を経験した女性を描かせるとうまい作家だけに、このシリーズ中、ある意味最も柴田よしきらしい作品であるとも言える。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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