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両性具有の美 (新潮文庫)
両性具有の美 (新潮文庫)
著者: 白洲 正子
出版社: 新潮社
評価:
カテゴリ: ら行
コメント: 知人の薦めで読みました。日本には実は古来から男色の風習・歴史があり、一種の美学でもあったことをあぶり出しています。私は同性愛者ではないので驚きました。著者は女性で能に造詣が深く、随所に世阿弥の風姿花伝を引用、「秘すれば花」「初心忘るべからず」の本当の意味も、なるほどです。リズム感ある名文です。ところで実は秩父のある禅寺に大きな天狗の面がかかっていたことが気になり、のどに刺さっていた魚の小骨のようになっていました。本に天狗の話が出ていて思わぬ手がかりを得て、小骨がスッととれていく心持ちでした。天狗は面白い存在で、怖いだけでなく滑稽さ傲慢さなど多様な面も持ってます。ちなみに後白河法皇は「日本国第一の大天狗」と呼ばれたそう…さらなる余談でこの法皇に保元の乱で敗れた崇徳上皇は、流罪となった恨みから天狗と化して後世に災いをもたらしたという伝説もあります。大変に興味深く面白かったです。もう一度読もうかな。
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