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鎌倉新仏教はどのような特徴を有し、その成立の意味はいかなるものであったのかを、得度・授戒という入門儀礼と祖師絵伝(神話)を主な素材として明らかにする。そして、それ以前の宗教が共同体宗教であったのに対し、鎌倉新仏教は「個人」の救済をめざす個人宗教だったことを提示する。旧版刊行後の研究成果を盛り込み、全面的に増補改稿した。<br>
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第1 官僧僧団の得度制(国家的度縁制;年分度者制;官僧僧団の得度儀式 ほか)<br>
第2 官僧僧団の授戒制(東大寺戒壇での授戒制;延暦寺戒壇での授戒制;国家的授戒制の機能(南都・北嶺戒壇体制) ほか)<br>
第3 遁世僧僧団の入門儀礼システム(新義律僧僧団の入門儀礼システム;法然門下の入門儀礼システム;五山禅僧の入門儀礼システム ほか)<br>
第4 祖師神話と遁世僧僧団の救済活動(祖師絵伝の成立と「個人」救済;遁世僧僧団による非人救済・女人救済;個人宗教と共同体宗教) |