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{
  "title" : "こんな夜更けにバナナかよ",
  "isbn" : "4894532476",
  "date" : "2004-11-08T12:44:04.000Z",
  "publisher" : "北海道新聞社",
  "authors" : "渡辺 一史",
  "categories" : "福祉",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "障害者問題のノンフィクションで、おまけにかなりの長さであるこの本が売れたというのは、内容もさることながら、この書名の力が大きいでしょうね。内容も門外漢のフリーライターが突然深刻な現場にほうりこまれて、どう書いていったらよいのか、取材する人々とどうかかわっていったらいいのか戸惑い悩む様が伝わってきます。鹿野さんという人を通して、人と人が関わっていくことの現実を提示してくれています。「他人に依存せず、自分だけでやってゆける」のが自立でなく、他人との関わりなくしてはなりたたない「共生」の生き方。これは障害者だけでなく、健常者と言われる人も同じ。鹿野さんと私は同い年で、同じ時期に札幌でそれぞれの生を生きていたのですね。\n"
},
{
  "title" : "風葬の教室",
  "isbn" : "4309005020",
  "date" : "2005-08-20T13:42:28.000Z",
  "publisher" : "河出書房新社",
  "authors" : "山田 詠美",
  "categories" : "青春小説(小学生)",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "中学生や高校生が読むとはまるんでしょうね。いじめのリアルさは伝わるのだけれど、この主人公の自意識に共感できるかどうかで受け止めかたが違ってきそう。\n書き出し:”鳥獣戯画という素敵な絵を社会科の教科書で見たことがあります。”\n\n”私は自分の強さに感心します。そして、まわりの子たちをなんだか可愛いいと思い始めます。”"
},
{
  "title" : "イラクの小さな橋を渡って",
  "isbn" : "4334973779",
  "date" : "2005-01-16T15:23:04.000Z",
  "publisher" : "光文社",
  "authors" : "池澤 夏樹",
  "categories" : "",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "「まだ戦争は回避できるとぼくは思っている」というのは2002年12月付けのあとがきの最後の文章です。2004年にこれを読んだ私はまた無力感を強くします。どう考えても正当化できない米軍のイラク攻撃が行われてしまった。不毛な戦いをこれで止めるためにはどうしたら良いのか、ずっと問われています。\n"
},
{
  "title" : "ぼくは勉強ができない",
  "isbn" : "4103668067",
  "date" : "2005-08-23T14:20:53.000Z",
  "publisher" : "新潮社",
  "authors" : "山田 詠美",
  "categories" : "青春小説(高校生)",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "中高生に受けそうです。主人公が魅力的なのはいいんだけど、ときどき説教くさいのが残念。「時差ぼけ回復」の章が気に入ってます。”しかし、しかしだよ。こんなふうに、ぼんやりと電車に乗って、春が来たと思うのは、ささやかだけれど、やはり、楽しいことなんじゃないのか?”\n書き出し:”クラス委員長は、ぼくと三票の差で、脇山茂に決まった。”"
},
{
  "title" : "若者たちよ! (河出文庫―橋本治雑文集成)",
  "isbn" : "4309404685",
  "date" : "2004-12-07T14:48:07.000Z",
  "publisher" : "河出書房新社",
  "authors" : "橋本 治",
  "categories" : "エッセイ",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "橋本大先生による若者へのありがたいお言葉の数々。楽しませいただきました。お気にいりは:「過去・現在・未来」の中の、‘歴史というものは、“一つの流れ”であることを頭に入れないと分からないし、“一つの流れ”であることを頭に入れれば分かるもんなんだ。そういうことはあんまし学校じゃ教えてくれないけれども、教えてくれないことは、自分で捕まえてくるしかない、ということ。’そして、大センセイお薦めの歴史の本は、大体のアウトラインを頭の中にたたきこむためには中公文庫『日本の歴史』全26巻を通読。活字だけではイメージがわかないという人には『週刊朝日百科/日本の歴史』全133巻だそうです。"
},
{
  "title" : "少年たちの終わらない夜",
  "isbn" : "430900587X",
  "date" : "2004-09-20T03:56:00.000Z",
  "publisher" : "河出書房新社",
  "authors" : "鷺沢 萠",
  "categories" : "青春小説(十代)",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "これが書かれた1990年頃と今では十代の若者を取り巻く環境って変わっているでしょうね。十代の若者のやるせなさみたいなものは、時代が変わっても共通だとはいえるのかも。でも、今私の周囲にいる、地方の街に暮らす高校生たちがこれらの小説を自分たちのものって受け止めるのかなぁ。青春って夏の季節が合うのかしらん。\n\n書き出し:”空の青さが目にしみる。流れ落ちる汗がまぶたの上に溜まる。もうすぐ夏が来ようとしている。”"
},
{
  "title" : "葉桜の日 (新潮文庫)",
  "isbn" : "410132512X",
  "date" : "2006-08-21T13:53:18.000Z",
  "publisher" : "新潮社",
  "authors" : "鷺沢 萠",
  "categories" : "青春小説",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "鷺沢さんの小説はこれが初めて。うまいなぁ。\n書き出し:「マモル、倒れちゃったんだよ、そう言えば」\n\n”——人の生きていく方法や道はさまざまで、どれが最高ということはない。ただ、自分のめいっぱいに真実(ほんとう)で生きていればいい。”\n”人と違う点はたしかに多いが、それに不満を唱えてみたところでどうしようもないと思う。最高の人生、などということばを志賀さんは使うが、ジョージの場合、自分を誰と較べたらいいのかさえ判らないのだった。”"
},
{
  "title" : "人体・ふしぎ発見―「他人の匂い」から「心の奥」まで (ブルーバックス)",
  "isbn" : "4061328441",
  "date" : "2005-03-02T07:14:15.000Z",
  "publisher" : "講談社",
  "authors" : "高田 明和",
  "categories" : "人体",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "それぞれの項目のタイトルが興味をそそるように工夫されてますね。一般読者向けに書かれているせいか、ほんのさわりで終わっているような印象が残ってしまいます。これよりもっと詳しいことはさらに別な本を読むようにとのことでしょうか。"
},
{
  "title" : "対話のレッスン",
  "isbn" : "409387350X",
  "date" : "2005-02-15T14:26:03.000Z",
  "publisher" : "小学館",
  "authors" : "平田 オリザ",
  "categories" : "言語",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "人を打ち負かしたり、自分を優位にするための言葉でなく、他者と折り合いをつけて生きていくための言葉をどうしたら自分のものにしていくことができるかなんてことを最近ずっと考えているので興味深かったですね。\n「対話とは、他者との異なった価値観の摺り合わせだ。そしてその摺り合わせの過程で、自分の当初の価値観が変わっていくことを潔しとすること、あるいはさらにその変化を喜びにさえ感じることが対話の基本的な態度である。」そうです。"
},
{
  "title" : "「学び」から逃走する子どもたち (岩波ブックレット)",
  "isbn" : "4000092243",
  "date" : "2005-02-06T14:53:01.000Z",
  "publisher" : "岩波書店",
  "authors" : "佐藤 学",
  "categories" : "教育",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "結論で言ってるように、「学び」からでなく「勉強」から逃走しているわけですよね。だったらタイトルがおかしいのでは??学校のお勉強が自分の将来にとっていかなる意味があるのか、現代の産業構造の実態をとらえて本気で改革しないと大変です。"
},
{
  "title" : "なぜ国語を学ぶのか (岩波ジュニア新書)",
  "isbn" : "4005003826",
  "date" : "2005-01-17T15:20:32.000Z",
  "publisher" : "岩波書店",
  "authors" : "村上 慎一",
  "categories" : "教育",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "あー、なるほど国語教師はこういう風なことを思っていたわけですね。高校時代に国語を学ぶことに疑問なんか少しも抱かなかった単細胞な私。少しは疑問でも持てばこういう説明を教師はしてくれたのかしらん。それにしても、こういう根本的なことを先生たちには「授業で」伝えていただきたい。"
},
{
  "title" : "子どもが子どもだったころ (集英社文庫)",
  "isbn" : "4087473384",
  "date" : "2004-12-07T15:27:29.000Z",
  "publisher" : "集英社",
  "authors" : "橋本 治, 毛利 子来",
  "categories" : "教育",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "「こども」について小児科医の毛利氏と橋本大センセイが対談。それぞれの幼少期の思い出についての記述もあり興味深い。一番印象に残った箇所は第三章「内なるこども」の‘自立には無理がある’で仕事について橋本大センセイが言ったこと。“仕事ってどういうもんだと思う?...(略)みんなは「生きがいだ」とか何とかって言うわけですよ。言うけどさ、でも仕事の根本てみんな忘れてないかって。仕事って、「他人の要求にこたえない限り仕事にはならないんだよ」というのがあって"
},
{
  "title" : "ニート―フリーターでもなく失業者でもなく",
  "isbn" : "4344006380",
  "date" : "2004-11-02T15:10:14.000Z",
  "publisher" : "幻冬舎",
  "authors" : "玄田 有史, 曲沼 美恵",
  "categories" : "就職",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "深刻な問題だと思います。ニートになるのは人間関係がうまくやれないことからくる、自信のなさではないかと書かれています。これはもう仕事だけの問題でなく、社会生活を営むという基本的な力がなくなってしまっているということでしょう。他者とどう関わるかは若者だけの問題ではなく、それに苦しんでいる若者と大人がどう向き合うかの問題でもあるわけですよね。"
},
{
  "title" : "夜回り先生",
  "isbn" : "4921132542",
  "date" : "2004-10-25T14:25:10.000Z",
  "publisher" : "サンクチュアリ出版",
  "authors" : "水谷 修",
  "categories" : "教育",
  "score" : "☆☆☆☆☆",
  "comment" : "やっと読めました。やはり読んでよかった。愛は言葉ではなく行いなんですよね。子どものために本当に命をけずって、ついに全部与え尽くしてしまいそうです。身体のことが心配です。「一粒の麦」みたいな生き方だなぁ。"
},
{
  "title" : "国語と私たち (高校で何を学ぶか)",
  "isbn" : "4272402315",
  "date" : "2005-02-21T13:11:43.000Z",
  "publisher" : "大月書店",
  "authors" : "小野 牧夫, 林 悦三, 依田 丈治, 神林 桂一, 丸尾 寿郎",
  "categories" : "教育",
  "score" : "☆",
  "comment" : "組合活動なんかに熱心な先生方が書いた文章って印象でした。"
},
{
  "title" : "ちゃんと話すための敬語の本 (ちくまプリマー新書)",
  "isbn" : "4480687017",
  "date" : "2005-02-24T12:56:13.000Z",
  "publisher" : "筑摩書房",
  "authors" : "橋本 治",
  "categories" : "日本語",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "実に明快でわかりやすい。「敬語とは人と人とのあいだの距離を認める言葉だ」!他者に対してちゃんと自分のことを伝えて生きていくということが現代の日本でなんと大事なことでしょうか。"
},
{
  "title" : "こうばしい日々 (新潮文庫)",
  "isbn" : "4101339120",
  "date" : "2004-10-01T02:49:37.000Z",
  "publisher" : "新潮社",
  "authors" : "江國 香織",
  "categories" : "青春小説(小中校生)",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "江國さんの本を初めて読みました。売れるのわかる爽やかさ。\n小中校生のころの恋愛感情の描写がうまいですね。\n個人的には大学図書館が登場する小説の一つとして覚えておきましょう。\n”大学の図書館には、どの本屋よりもたくさんの本がある。児童書だって山のようにあるんだけれど、学生じゃなきゃ借りられない。でも大学生なんて、レポートのためのおもしろくもない専門書をひろい読みするのにいそがしくて、誰一人、児童書なんて読みやしないんだ。”\n書き出し:”ウィルミントンの町に秋がきて、僕は十一歳になった。”(こうばしい日々)"
},
{
  "title" : "本を読んで甲子園へいこう!",
  "isbn" : "4591065200",
  "date" : "2004-09-19T01:49:49.000Z",
  "publisher" : "ポプラ社",
  "authors" : "村上 淳子",
  "categories" : "学校図書館",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "仕事がらみで読んでみました。\n高校生って、本当に若くて心がやわらかなんだと日々実感しています。この時期の読書体験は影響が大きいのでしょうね。\n\n”司会 読み聞かせが始まる、と聞いた時は、どう思いましたか。\n 八重樫 最初は抵抗がありました。でも監督から、「聞くことはとてもだいじなことなんだ。ただ聞いているだけでなく、イメージを描きながら聞きなさい」といわれて、だんだん理解できるようになってきました。読んでもらったお話の中では、野坂昭如さんの『凧になったお母さん』にとても感動しました。”"
},
{
  "title" : "スポーツ詩集―詩集",
  "isbn" : "4760213503",
  "date" : "2004-10-30T13:39:05.000Z",
  "publisher" : "花神社",
  "authors" : "川崎 洋",
  "categories" : "詩集",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "アンソロジーはやはりまとまりがなくなってしまうのかしら。村野四郎氏の『体操詩集』からの数編はさすがに一貫した世界があり、運動する身体を言葉でみせてくれる。この本を読み進めている途中で、代表編者である川崎洋さんの訃報に接しました。川崎さんの詩をほとんど読んだことがありませんでしたが、この詩集の中の「走る」という詩が心に残りました。\n”世の中/なにがいったい正しいことなのか/断言するとなると ためらってしまう//ただ はっきりしているのは/力の限り走って/走って走って/走り抜いて/土の上に転って/閉じた瞼の裏に/空の青さが透けて映ったときの/あおの いい気持ち//馬力はもうひと雫も残っていないのに/心は存分に充電されてずしりと重い//あの気持ち//これだけは間違っていない と/うなずけるのだ”"
},
{
  "title" : "たった3ヵ月で英語の達人―留学なんて無駄!お金のかからない速習法 (祥伝社黄金文庫)",
  "isbn" : "4396312911",
  "date" : "2005-03-02T03:46:49.000Z",
  "publisher" : "祥伝社",
  "authors" : "志緒野 マリ",
  "categories" : "英語学習",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "具体的でかつ簡明。高校生のうちにこれを読んでおくとなんとなく留学する若者が減っていいのではないかしらん。でも勉強の目的がわからいからなんとなく留学しちゃうんでしょうねえー。"
},
{
  "title" : "学力を問い直す―学びのカリキュラムへ (岩波ブックレット)",
  "isbn" : "4000092480",
  "date" : "2005-02-06T14:47:53.000Z",
  "publisher" : "岩波書店",
  "authors" : "佐藤 学",
  "categories" : "教育",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "「学力問題」を手短に整理してくれていて親切。学力を貨幣に置き換えての説明についてはちょっと考えさせてね、って思いましたけど。"
},
{
  "title" : "英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ)",
  "isbn" : "477002925X",
  "date" : "2004-09-18T08:18:49.000Z",
  "publisher" : "講談社インターナショナル",
  "authors" : "伊藤 サム",
  "categories" : "語学学習",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : ""
},
{
  "title" : "十七歳だった!",
  "isbn" : "4838704321",
  "date" : "2004-10-30T05:16:19.000Z",
  "publisher" : "マガジンハウス",
  "authors" : "原田 宗典",
  "categories" : "エッセイ",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "笑える。電車の中で読んでしまって大変な目にあった。高校生時代の自意識過剰でバカバカしくも楽しい日々。\n原田氏とほぼ同世代の自分にはリアルタイムで体験したような懐かしさを感じます。アイビーだったよね、ファッションといえば。\n体育祭の仮装行列で着ることになったバニーガールの衣装の描写がツボにはまって笑いがとまらない。\n「一応尻の部分にはバニーらしきホワホワの白いボンボンが付けてあったが、これもサイズがやけに小さくて、何だか“大福餅の上へ坐ってしまった馬鹿”を思わせる。」"
},
{
  "title" : "死ぬまでにしたい10のこと (ヴィレッジブックス)",
  "isbn" : "4789721280",
  "date" : "2005-01-30T11:18:47.000Z",
  "publisher" : "ソニーマガジンズ",
  "authors" : "斎藤 薫, しまお まほ, 酒井 順子, 角田 光代, 八塩 圭子, 室井 佑月, 倉田 真由美, 谷村 志穂, 横森 理香, MAYA MAXX",
  "categories" : "エッセイ",
  "score" : "★",
  "comment" : "話題の同名映画は観てないのですが、推薦文など読んでみて手に取ったのですが...。書き手女性著名人10名の名前をみてまずイヤナ予感。ちょっと読んで予感的中。誰か一人でも心に残ること書いてくれるかと期待して最後まで読んで、無力感しか感じない本でした。あー、時間もったいない。"
},
{
  "title" : "女子高生のための文章図鑑",
  "isbn" : "4480917136",
  "date" : "2005-03-10T14:50:36.000Z",
  "publisher" : "筑摩書房",
  "authors" : "",
  "categories" : "文学",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "昆虫図鑑や植物図鑑のように文章がいろいろ載っているから「文章図鑑」。\nそうなんだ!普通の図鑑みたいに好きなところをあちこち読んだほうが楽しめたんですね。最初から順番に読んだから疲れちゃったわけですか。総じて翻訳文が読みにくかったのは訳者の問題なのかしら。もう少し良い訳の文を紹介していただきたかったです。"
},
{
  "title" : "流しのしたの骨 (新潮文庫)",
  "isbn" : "4101339155",
  "date" : "2007-10-04T11:03:03.000Z",
  "publisher" : "新潮社",
  "authors" : "江國 香織",
  "categories" : "小説(家族)",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "江國さんの文章は流れるように過ぎていきますね。ひっかかったりせず読み終わる。良家のお嬢様が書いた小説なのね。宮坂家という心地よい世界に閉じられた人々の物語。読みながら久しぶりに向田邦子のことを思い出しました。江國さんは平成版の向田邦子かな。長姉そよちゃん、次姉しま子ちゃん、主人公こと子、弟律っていう名前が魅力的。それから折り紙がしたくなりました。"
},
{
  "title" : "君の思いは必ず実現する―二十一世紀の子供たちへ",
  "isbn" : "4879320404",
  "date" : "2004-09-27T15:04:21.000Z",
  "publisher" : "財界研究所",
  "authors" : "稲盛 和夫",
  "categories" : "人生論",
  "score" : "★",
  "comment" : "これは企業の経営者にとっては「いい生き方」なんでしょうけれど、私はもっと違うことを若い人に考えてほしいですね。本田宗一郎の自伝のほうが数倍魅力的ですすめたい。企業経営者の本は新興宗教の教祖の本とたいして違わないのでうんざり。寄贈されてくる本はなんでこう胡散臭いのが多いのでしょうね。"
},
{
  "title" : "先生はえらい (ちくまプリマー新書)",
  "isbn" : "4480687025",
  "date" : "2005-02-25T08:03:23.000Z",
  "publisher" : "筑摩書房",
  "authors" : "内田 樹",
  "categories" : "教育",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "ラカンの言っていることを中高生に伝えるためにはこういう語り口が有効なのですねえ。Blogで常々お書きになっていることがそのままこうして本にもなるって、効率的です。"
},
{
  "title" : "黄色い髪 (朝日文庫)",
  "isbn" : "4022605685",
  "date" : "2004-10-04T08:50:42.000Z",
  "publisher" : "朝日新聞社",
  "authors" : "干刈 あがた",
  "categories" : "青春小説(小中校生)・いじめ",
  "score" : "☆☆☆☆",
  "comment" : "教育は学校だけの問題でなないわけで、だれでもが当事者なのだと思うのです。学校に通う子どもたちの現実を的確なことばで描いてくれている小説です。重たい読後感だなぁ。主人公夏実の私的読書感想を引用しましょ”《中学生はあんまり本を読まない方がいいのではないかと思います。感動した本ほど、読書感想ではすませられなくて、いろいろなことを考えて、わからなくなってしまいます。何も考えないで、今までのように、むしんに宿題に取り組みたい。ちかごろのコドモは本を読まなくなったというけど、本を読んでも何も変わらない大人は、いくらでも本が読めるのでしょう。うーむ。》”"
},
{
  "title" : "彩花がおしえてくれた幸福",
  "isbn" : "4591079368",
  "date" : "2005-01-23T02:57:38.000Z",
  "publisher" : "ポプラ社",
  "authors" : "山下 京子, 東 晋平",
  "categories" : "手記",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "あの「酒鬼薔薇聖斗」によって娘を殺害された母による手記の三冊目。反響を呼んだ前作を読んでいない上に、この事件や関連本を読みたいと少しも思っていませんでした。しかし、ある人が紹介していた内容に興味をひかれて手にとる気になったのです。読んでよかったですね。単純に犯人の更生を望むと言っているわけではないということ。「本当の意味で償ってもらうには、やったことの重さを背負ってもらわんとあかん。だから、私は加害者に人間の心を取り戻してほしいし、まともな人間になてもらいたい。それは、許すということとは違うんです。許すなんていうことは、絶対にできないことやから」"
},
{
  "title" : "放課後の音符(キイノート)",
  "isbn" : "4103668032",
  "date" : "2004-09-23T10:02:20.000Z",
  "publisher" : "新潮社",
  "authors" : "山田 詠美",
  "categories" : "青春小説(高校生)",
  "score" : "☆",
  "comment" : "陳腐ですね。「これが大人の女だ」的なくささがたまらない。こんなの読むならフランスの恋愛ものを読んだほうが良いと高校生には勧めましょう。"
},
{
  "title" : "どうしてYesも言えないの―アメリカ人が見た日本の学校現場",
  "isbn" : "4845105039",
  "date" : "2005-03-07T06:25:36.000Z",
  "publisher" : "労働旬報社",
  "authors" : "堀田 佳男",
  "categories" : "英語教育",
  "score" : "☆",
  "comment" : "JET(外国語指導助手)として日本の英語教育現場にかかわった外国人からの聞き書きなんですけど、何十年たっても日本の英語教育はかわりませんねえ。英語教育を改革する気があるのかないのか。文部省はなあーんにもわかっちゃいないのか、わかっていても変えたくないのかどっちなのでしょう。JETを大量に送り込んだって何をするのかちゃんと方針が決まっていなければ効果が現れるはずないんです。ちょいとひっかかったのは副題が「アメリカ人が見た...」ってなってますけど、ほかの国籍のJETの方も登場するのにねえ。"
},
{
  "title" : "追伸―二人の手紙物語",
  "isbn" : "4901784374",
  "date" : "2004-10-24T13:16:51.000Z",
  "publisher" : "バジリコ",
  "authors" : "森 雅之",
  "categories" : "",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "いやあー、これは作者も気恥ずかしいと仰るように若さ満開の純愛です。でも、そのまっすぐで青臭い物語が嫌味にならないのはこの作品の良さなんだろうと思います。(札幌出身の私の身贔屓はかなりあるでしょうが)携帯電話のない時代に、思いを相手に伝える時のもどかしさと時間差があることの大切さがなつかしく思い返されます。携帯電話時代の現代の若者は大変ですね。空や星や雪の絵が青春時代に連れ戻してくれました。"
},
{
  "title" : "女子大生会計士の事件簿〈DX.1〉ベンチャーの王子様 (角川文庫)",
  "isbn" : "4043767013",
  "date" : "2005-02-16T14:27:18.000Z",
  "publisher" : "角川書店",
  "authors" : "山田 真哉",
  "categories" : "小説、ビジネス書",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "「公認会計士の実務を題材とした小説」ということらしいです。会計のことがさっぱり分からない私はこういう本ならなんとか会計とか経理とか身近になるかと読んでみました。作者自身があとがきで「文芸書としては売れないと思います」って書いているように、これは文芸書としてじゃなくて、ビジネス書として売るのが一般的ですよね、やはり。角川書店は何をねらったのかしら???"
},
{
  "title" : "へんないきもの",
  "isbn" : "4901784501",
  "date" : "2005-03-01T05:36:26.000Z",
  "publisher" : "バジリコ",
  "authors" : "早川 いくを",
  "categories" : "動物",
  "score" : "☆☆",
  "comment" : "ちょっとした読み物としては面白いんですけど、生物としての興味をもってこれを手にすると失望するかもしれませんね。WebCatのリンクをみたら多数の大学図書館の所蔵があったのにはびっくりしました。うーーん。"
},
{
  "title" : "底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間",
  "isbn" : "4896918436",
  "date" : "2004-12-23T07:46:00.000Z",
  "publisher" : "洋泉社",
  "authors" : "町山 智浩",
  "categories" : "社会、アメリカ合衆国",
  "score" : "☆☆☆",
  "comment" : "2000年の大統領選挙時から2004年夏のマイケル・ムーア監督映画「華氏911」のアメリカ公開の騒動までの記述。ブッシュが再選された現在にこれを読んでいると、つくづくいやなため息がでてきます。アメリカはもっと良い国だったなんていう人がたくさんいるけれど、やっぱり以前からこんなもんだったんじゃないんですか。アメリカに多くの人が幻想を持っていたんですよ。アメリカ人自身も含めて。だって、建国の経緯からしてとんでもない国なんですからね。"
}
]
      
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