本を探す
Scrapbox
書籍追加
|
本棚情報変更
|
名前変更/本棚削除
|
ヘルプ
|
ランダム
feedc0de
の本棚
更新順
-
表紙
-
書名
|
評価順
-
表紙
-
書名
|
カテゴリ別
-
書名
|
データリスト
奇偶 (講談社ノベルス)
山口 雅也
講談社
ISBN: 4061824481
紀伊國屋
,
Amazon
,
WebCat
カテゴリ
評 価
5/5
コメント
feedc0de :
「たまたま」いつもと違う電車に乗ったら、事故にあった。「たまたま」出会った人と、「たまたま」再会した。「ありえないような」偶然に偶然が重なって、事故が起きる。あるいは命が助かる。そんな話が時折話題になる。奇妙な偶然の一致、シンクロニシティー。だれもがそんなことを経験していると思う。「奇遇」という言葉もあるくらいだし。 「偶然」とは一体何なのか? 「たまたま」ってなんだ? 昔から気になっていたが、偶然についてのもやもやはすっきりしないままだった。本書を読んで、多少、もやもやが解消された気がする。 本書は小説の体裁をとってはいるが、「偶然」について、易経、心理学、哲学、民俗学、宗教、量子論など、様々な学問分野から、とことん思索を巡らせた「偶然学」の思想書と言っても良いくらいだと思う。 奇妙な偶然の連鎖に絡みとられていく推理作家。そして起こる密室殺人。それは易による見立て殺人なのか。 というと、普通のミステリーっぽいが、実際の所これはSFに近いと思う。密室の謎も、まさかそんなネタじゃないよな、と思っていたとおりのネタだったし。ラストで論理的に全ての謎が解決されてすっきり、というのを期待している人は怒るんじゃないかと思う。テイストとしてはグレッグ・イーガンと神林長平を足して2で割った感じ。量子論の「多世界解釈」や「人間原理」も出てくる。あんまり言うとネタバレ的になってしまうが… 小説としては「奇書」と言われてしまうのもやむなしという感じだけど、非常に刺激的で面白かった。
他の本棚
最終
更新
: 2005-12-17 11:15:36 +0900
カテゴリ
評 価
コメント
「たまたま」いつもと違う電車に乗ったら、事故にあった。「たまたま」出会った人と、「たまたま」再会した。「ありえないような」偶然に偶然が重なって、事故が起きる。あるいは命が助かる。そんな話が時折話題になる。奇妙な偶然の一致、シンクロニシティー。だれもがそんなことを経験していると思う。「奇遇」という言葉もあるくらいだし。 「偶然」とは一体何なのか? 「たまたま」ってなんだ? 昔から気になっていたが、偶然についてのもやもやはすっきりしないままだった。本書を読んで、多少、もやもやが解消された気がする。 本書は小説の体裁をとってはいるが、「偶然」について、易経、心理学、哲学、民俗学、宗教、量子論など、様々な学問分野から、とことん思索を巡らせた「偶然学」の思想書と言っても良いくらいだと思う。 奇妙な偶然の連鎖に絡みとられていく推理作家。そして起こる密室殺人。それは易による見立て殺人なのか。 というと、普通のミステリーっぽいが、実際の所これはSFに近いと思う。密室の謎も、まさかそんなネタじゃないよな、と思っていたとおりのネタだったし。ラストで論理的に全ての謎が解決されてすっきり、というのを期待している人は怒るんじゃないかと思う。テイストとしてはグレッグ・イーガンと神林長平を足して2で割った感じ。量子論の「多世界解釈」や「人間原理」も出てくる。あんまり言うとネタバレ的になってしまうが… 小説としては「奇書」と言われてしまうのもやむなしという感じだけど、非常に刺激的で面白かった。
更新順
-
表紙
-
書名
|
評価順
-
表紙
-
書名
|
カテゴリ別
-
書名
|
データリスト