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エドガー@サイプラス
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著者: |
アストロ テラー |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
SF
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コメント: |
人工知能とE-mailで会話する……という文体なので、「あっ」と言う間に読めてしまう。まるで短編。
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われわれ人類は、フリーソフトウェアという思想によって、ソースコードには人権を認めつつあるが、実行中のプログラムが知性を発揮し始めたとき、そこに人権を認められるだろうか……とまとめていいだろうか。エドガーの人格を認めざるを得なくなるに従って、アリスがどんどん壊れていくというのが、人間以外に人権を認めたくないという葛藤を表現しているようで、妙にリアル。一方、NSAの対応はステレオタイプすぎて面白くないが、本書の背景となる文書が辛うじてそれを相殺しているか。
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エドガーをロボットにするとSFでよくある設定だが、身体を持たず、テキストしか理解できない人工知能という設定にしたことで、ぐっと「ありそうな話」になっている。日常的にインターネット上で生活している身としては、けっこう感情移入できた。 |
関連本棚: |
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羽尻
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鏡像の敵 (短篇集 ハヤカワ文庫 JA (810))
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著者: |
神林 長平 |
出版社: |
早川書房 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
SF
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コメント: |
SFマガジン2005年10月号に神林長平ロングインタビューが載っていたので、真っ先に読んだりしたわけだが。インタビューのタイトルを見て「神林をセカイ系でくくるとは失礼な話だ」と思ったものの、本文中では「神林作品はセカイ系の進化形」みたいな言い方をされていて、それならそんなに悪くないかなと思い直した。どうにも昨今のセカイ系小説を面白く感じないのは、それよりずっと先を行っている神林作品を、彼のデビュー当時から読んでいる身としては当然なわけやね(とかいう)。
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で、そんな神林長平の初期短編集なわけで、そもそも一部を除き全部既読のはずなので、知ってる話ばかりだったらどうしよう……と不安になったが、安心したまえ、ぜんぜん覚えてなかった。まぁ、そんなもんだろう。で、「昔の神林」は「セカイ系」じゃないのか? という心配は杞憂におわり、やっぱり一味もふた味も違っていたわけだが。
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最近の作品に比べるとまだ冗長さがあって、殺伐感が少ないなぁ、という些細な不満がある程度。ガジェットや舞台設定にも、最近の作品にも登場するものが多くて、確かな連続性を感じる。紙数の多くを背景説明に費やしている「ここにいるよ」と、ちょっと作品世界に深みが足らない「鏡像の敵」以外は、どれも神林臭くて面白かった。
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関連本棚: |
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