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よいこの文化大革命―紅小兵の世界 (広済堂ライブラリー)
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著者: |
武田 雅哉 |
出版社: |
廣済堂出版 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
文革期に刊行された学童向け雑誌「紅小兵」を中心に、文化大革命を考察した本。学術書としては内容が薄いかもしれないが、視点が面白いことと、ここまで「紅小兵」を収集した筆者の熱意を大いに評価したい。雑誌・アニメ・映画などの子どもの娯楽の世界で、文化大革命の性質はデフォルメ化され、純粋化されていたのだなあと感じ入ってしまった。必ずしも政権に守られた雑誌ではないので、執筆陣も、政府の神経を逆なでしないよう苦心した
ことでしょう。 |
関連本棚: |
dkiroku@積読
stonechild-2
平蔵
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風の果て〈下〉 (文春文庫)
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著者: |
藤沢 周平 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
時代小説
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コメント: |
かつて道場の剣友であった仲間たちは、五人五様の人生をたどった。部屋住みの次男坊であった隼太は、岐路で選択を重ねながら異例の出世を遂げ、今、主席家老の地位にいる。ある日、部屋住み時代からの友・野瀬市之丞からの果たし状が届く。徐々に歩む道を違えていった幼馴染、その間に流れた歳月とは…。人生の深みを映し出した、味わい深い長編時代小説である。 |
関連本棚: |
takuji
平蔵
reiko510
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日本(イルボン)のイメージ―韓国人の日本観 (中公新書)
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著者: |
鄭 大均 |
出版社: |
中央公論社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
韓国にとって日本とは何なのか、という視点を原点とした日韓文化論。韓国における日本のイメージと言うと、すわ反日感情の話かと身構える向きも多いかもしれないが、その背景となるファクターはさまざまである。若干引用が多すぎるような気もするが、各国の歴史教科書の傾向比較、日本の植民地支配がもたらしたメンタル的な影響、韓国における反日論の推移など、新鮮な指摘も多かった。 |
関連本棚: |
suchi
平蔵
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リターンマッチ (文春文庫)
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著者: |
後藤 正治 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
定時制高校のボクシング部に取材したノンフィクション。 |
関連本棚: |
平蔵
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花まんま
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著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
一昔前の大阪の下町を舞台とした、ノスタルジックな小説集。ホラー小説のエッセンスを取り込みつつも、あまり陰鬱でないのが印象的である。全編こてこての大阪弁なので好き嫌いが分かれるかもしれない。表題作の「花まんま」も良かったが、どこかユーモアのある「送りん婆」も面白かった。 |
関連本棚: |
鉄
紫雲
平蔵
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在日韓国人の終焉 (文春新書)
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著者: |
鄭 大均 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
在日韓国人の世界史的位置付けと法的位置付けを概観したうえで、在日韓国人が「外国人」である意義はあるのか、と鋭い問いを発しているのが本書である。<br>
もはや韓国人とは同質ではない在日韓国人は、日本国籍を取得し、韓国系日本人として生きることを選択すべき時期を迎えているのではないか。著者の論拠とするところも、非常にクリアに述べられている。著者は在日2世(父は在日1世、母は日本人)とのことだが、正直、在日韓国人の中に、こういった視点を持っている人がいるのかと、少し衝撃を受けた。個人的には、著者の主張を支持したい。 |
関連本棚: |
し○○
平蔵
KyongSaRi
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蒲公英草紙 常野物語 (常野物語)
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著者: |
恩田 陸 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
名作「光の帝国」の続編ということで一気に読んだ。期待値が高すぎるかしらんと不安だったのだが、なんのなんの、常野一族は相変わらず魅力的であった。今回は明治末期の東北の農村が舞台。物語を締めくくる語り部の「現在」が取ってつけたようだったので、評価は星4つとしたが、更なる続編が待たれるシリーズの一つである。次作(あるのか?)では、常野一族の全体的な輪郭をもう少し明らかにしてほしいぞ。 |
関連本棚: |
F
安井文
中学生はこれを読め!
2007年・しんじ
min
daichi
平蔵
pixy
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陰の季節 (文春文庫)
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著者: |
横山 秀夫 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
警察の管理部門に焦点をあてた警察小説集。横山氏の描く警察官は、適度に野心家で計算高く、そして背後に家族という重みを持っている。決してスーパーヒーローではないのである。だからこそ、そこから派生する物語にリアリティがある。短編集としては十分合格点なのだが、直前に読んだ<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4087746305">第三の時効</a>と比べると、ちょっと物足りなく感じた。「黒い線」の婦警さんの名前に記憶があるぞと思ったら、<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4198615861">顔 FACE</a>に先行する物語だったのですね。<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4198615861">顔 FACE</a>を読む前にこの本を読んでおくべきだったなー。 |
関連本棚: |
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みかん(た行〜アンソロジー)
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亜紀
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裂けて海峡 (講談社文庫)
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著者: |
志水 辰夫 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
大隈海峡で輸送船が忽然と消えた。乗組員の生存は絶望的だという。輸送船を保有する海運会社社長であり、輸送船船長の兄である主人公は、海難事件の真相を探ろうと奔走する。しかし、彼の行く手は謎の集団に阻まれる…。一気読み間違いなしの冒険小説。後半の主人公の行動にやや説得力がなかったので★4つとしたが、文章のテンポの良さやセンスは抜群。 |
関連本棚: |
権太の既読
平蔵
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モップの精は深夜に現れる (ジョイ・ノベルス)
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著者: |
近藤 史恵 |
出版社: |
実業之日本社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
掃除の達人にして名探偵のキリコが帰ってきた!前作の終わり方が終わり方だっただけに、もう続編は出ないと思っていたので、嬉しい驚きである。どれも手堅く読ませる短編だが、前作からのファンとしては、最後の物語ににやり。 |
関連本棚: |
min
ababincho
平蔵
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いっしょに暮らす。 (ちくま新書)
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著者: |
長山 靖生 |
出版社: |
筑摩書房 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
現在の若者が他人と暮らすことが出来なくなった原因について、近代の家族制度を概観しつつ考察した本。どちらかというとエッセイなので、気楽に読める。かつて、曽野綾子氏が「登校拒否が起こるのは子どもにとって家が居心地が良いからだ。」というようなことを書いていたことを思い出した。他人と暮らすことに対するメリットの低下が結婚率の低下につながっている、という指摘は、本質を突いていると思う。<br>
思わぬ収穫は、夏目漱石の「こころ」の文学研究が紹介されていたこと。あの物語がこういう風に読めるのかと、研究者の視点にただ脱帽。 |
関連本棚: |
spi
平蔵
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窓際の死神(アンクー)
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著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
双葉社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
窓際族サラリーマンを装う死神とOLをからめた中編小説2編。柴田よしきの描く「フツーのOL」の気持ちに共感する人も多いのでは。2編だけで終わってしまうのはもったいないほど死神氏がいい味を出しています。続編希望。 |
関連本棚: |
偏り本棚(読破編)
平蔵
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