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(2/2)冊
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利休にたずねよ
利休にたずねよ
著者: 山本 兼一
出版社: PHP研究所
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コメント: 天童荒太とともに第140回直木賞を受賞した作品である。 既に書き尽くされた感のある利休を主人公にして、切腹の日からさかのぼり、利休19歳の時まで至る。 秀吉、家康、信長をはじめ石田三成や妻の宋恩などが登場する全24章の小説である。 茶道を軸に、美を追求する利休と天下人秀吉、その周りの武人、茶人、そして女人。 緑釉の香合が持つ秘密。 侘び寂びの奥にある利休の茶の艶。 その秘密が、時をさかのぼる中で、薄皮を剥がすように明らかにされて行く。最終章まで息をつかせない。 茶道の心得の全くない私でさえ、茶道の奥深さに感じ入り、分かったような気になってしまう。筆力のなせる業である。
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悼む人
悼む人
著者: 天童 荒太
出版社: 文藝春秋
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コメント: その人は「誰に愛されていたのでしょうか。誰を愛していたでしょう。どんなことをして、人に感謝されたことがあったでしょうか」 坂築静人は事故や犯罪で亡くなった人の現場を訪ね、周りの人にその人の生きた証しを聞き、心に刻んで「悼む」 5年間、そうした旅を続けている。野宿しながら。 週刊誌のエログロが得意な記者、仏の生まれ替わりのような僧侶の夫を刺し殺した女性、静人の家族、末期がんである静人の母、色々な人が静人と関わり、人生が進んで行く、ゆっくりと。 重いテーマなのだが、残忍で嫌な感じの小説ではない。 ひとりひとりの大切な人生を心に刻んで「悼む」 それが犯罪者であっても、赤ちゃんであっても、聖職者であっても、死は平等である、生も平等であるように。 というメッセージを受け取りました。 一人ひとりの人間の生を慈しむ、清らかさがあって、救われる。
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