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エンベディング (未来の文学)

イアン・ワトスン
国書刊行会
ISBN: 4336045674  紀伊國屋, Amazon, WebCat
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joesaisan : <未来の文学>第二弾。
解説の山形氏によるとイアン・ワトスンは長編では似たような話ばかり書くそうで、これがその処女長編だそう。自分はイアン・ワトスン初体験のせいか、かなり面白く読むことができた。次から次に繰り出されるアイデア満載で中盤から結末直前までどきどきした。隔離された環境で特殊な人工言語を使う子供たち、村が水没の危機にあるなかエキゾチックな儀式に耽る未開の部族、そして宇宙からやってきた、奇妙な妄想を持った異星人。彼らが地球側にオーバーテクノロジーと引き換えに要求するものは……!という感じでSFらしい話になるのだが、ここから急に話が反転する。「最悪の敵にさえ起こってほしくないことは、高度な文明との接触だ」と言ったのは誰だか忘れてしまったが、ミュールキックの論理というものを読んだときは宜なるかなと思った。部族のほうもアレな結果になり、唯一残った子供たちも……。解説を読んでからもう一度読むと、ワトスンはそういう60-70年代SFの、異文化や異星人や超能力を持ってきて相対主義(立場が変われば真実も変わるという考え方)からうんぬんというありがちなSFを否定したかったのかもしれない、という読み方ができるように思えた。
訳の口調に変なのが多かった。とりわけ前半に。同訳者の「暗闇のスキャナー」やシュナイアーものは結構普通に読めたから、たぶんこれは校正の問題なのかな。国書スレでそのあたりのことが書かれていたような記憶がある。

しかし、山形氏の解説はいつもどおりとりつくしまがないというか。「SFファンというか弱い花は、物語の真の姿や、ガジェットのほんとうの仕組みがこれ以上解明することに耐えられない」のですよ。そういう意味では「わきまえろ山形浩生!」と自嘲できるかも。
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最終更新 : 2004-11-20 09:13:33 +0900
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