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ジェノサイド
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著者: |
高野 和明 |
出版社: |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
アフリカの紛争の描写に既資感があるのがまずマイナス。<br>
作者が参考としたであろう資料を私が既に読んでいたせいもあるが、「ああ、これはあの本とあの本を読んだんだな」と思わせる描写が多いのは頂けない。<br>
資料を読み込むしかない分野ではあるが、そうであれば尚更作家として想像力を使って書いて欲しい。<br>
物語そのものは最初から最後まで破綻がなく見事。 |
関連本棚: |
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九月が永遠に続けば
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著者: |
沼田 まほかる |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
沼田まほかるのデビュー作。<br>
読者をミスリードさせようという意図があからさまなのはともかく、心理描写の上手い作家だなあというのが第一印象。<br>
しかしホラーサスペンス大賞受賞と言う割りに、ホラーの要素はあまりなかったような気がする(私はホラーが苦手なので構わないが)。<br>
心理サスペンスの分野で大化けしそうな予感がするのだけど、どうでしょうか。
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関連本棚: |
三代目平蔵
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寿フォーエバー
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著者: |
山本 幸久 |
出版社: |
河出書房新社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
話の筋だけなら、可もなく不可もなくという評価。<br>
ただ、途中からスポ根青春ものみたいになったのが、ある意味新鮮だった。<br>
味付けが上手な作家だけに、物語の根幹が覚束ず不完全燃焼気味だったのが残念。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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お家相続―大名家の苦闘 (角川選書)
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著者: |
大森 映子 |
出版社: |
角川書店 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
読み応えのある歴史教養書。「17歳の壁」に翻弄される大名家の悲喜こもごもが浮き彫りになった労作である。<br>
記述も非常に丁寧で、江戸時代初心者にもわかりやすい。もっとこの著者の本が読みたい! |
関連本棚: |
三代目平蔵
Leiko
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闇の喇叭 (ミステリーYA!)
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著者: |
有栖川 有栖 |
出版社: |
理論社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
最近著者の講演を聴いたので(非常に面白かった)、手に取った一冊。<br>
ものすごーく昔にこの著者の本を一冊だけ読んだことがあったのだが、その後ご無沙汰になっていた理由を、読後改めて思い出した。<br>
この作者の文章のリズム感がどうにも合わないのだ。<br>
設定も魅力的だし、内容だって面白いと思うのだが…。<br>
とはいえ、続編があるので、そこまでは読んでみたい。 |
関連本棚: |
まーも
sanpei
三代目平蔵
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済南(チーナン)賓館物語
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著者: |
佐藤 孟江, 佐藤 浩六 |
出版社: |
春秋社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
戦前、済南で正調の山東料理を学んだ女性による自伝。<br>
文化大革命で破壊される前の山東料理の記述が興味深い。<br>
孟江さん本人の料理にかける熱意もさることながら、彼女に引き揚げぎりぎりまで料理を教え続けた老板には、戦乱の世を生きた料理人としての嗅覚を感じる。<br>
もし中国本土で山東料理が損なわれることがあっても、中国外に逃れた料理人が正式な山東料理を伝えていれば、山東料理の命脈を保つことができる。そのような考えも老板にあったのではないかと思う。<br>
事実、その後の中国は、食文化が徹底的に破壊される文化大革命を経験する。<br>
一点難を挙げるとすれば、ところどころ、筆者の知識が「山東料理」止まりになっていること。チャーハンは余りもの料理で客に出すものではない、とあるが、確か乾隆帝の宮廷料理にも組み込まれていたはず。砂糖・ラードも、食材としての魅力を考えると、他の地方の料理などでは積極的に使われているのではないだろうか。<br>
しかし、文化大革命で、どれほどの伝統料理が失われたことだろう。改めて、文化大革命の愚かしさを思う。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
ogijun
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ほまれ
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著者: |
澤 穂希 |
出版社: |
河出書房新社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
W杯以来、澤選手の足跡はテレビで何度も紹介されており、食傷気味の人もいるだろう。<br>
が、彼女の半生をより掘り下げて知りたいファンには、この本の一読を勧めたい。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ
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著者: |
池上 永一 |
出版社: |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
単発の話としてはそこそこ面白いのだが、一冊の本として読むとイマイチな印象。<br>
武太の成長だけでは、物語を貫く軸としては弱い。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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サヴァイヴ
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著者: |
近藤 史恵 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
赤城さんがかっこいいんだぜ…! |
関連本棚: |
三代目平蔵
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無理
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著者: |
奥田 英朗 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
群像劇を書くと上手い作家だと思うが、読むのが辛かった。特に女子高生のストーリー。 |
関連本棚: |
yasudall
三代目平蔵
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白河法皇―中世をひらいた帝王 (NHKブックス)
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著者: |
美川 圭 |
出版社: |
日本放送出版協会 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
先行研究にも程よく目配りした、院政期の入門書として最適な一冊。<br>
白河法皇という人物が生み出された血統と時代背景がまず面白い。これでドラマが生まれなかったら嘘である。<br>
宮廷文化が絶頂を迎える道長・頼通親子の時代と平家全盛期に挟まれ、地味な印象のある院政期だが、個人的には、平安時代の中で最も惹かれる時代である。時代の持つ得体の知れない雰囲気というか、時代が変わる予感を孕んだうねりのある空気感というか。もっと院政期の人物伝を読んでみたい。 |
関連本棚: |
Teo
NHKブックス
三代目平蔵
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江青に妬まれた女―ファーストレディ王光美の人生
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著者: |
譚 〓美 |
出版社: |
日本放送出版協会 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
NHKの某特集を見て、俄然王光美に興味がわいた。<br>
読んでわかったのは、王光美が生まれも育ちも恵まれた生粋のお嬢様だということ。<br>
もともと身分意識の厳しい中国のこと、江青なんて「女乞食」あがり(中国では役者の身分が途方もなく低い)くらいの認識で、同じ女性だなんて考えてもいなかったのではないかと思う。そういうところが、江青の癇に障ったのだろう。<br>
しかし、サブタイトルに「王光美の人生」とある割りに、文革後の足跡についての記述が薄いのは残念。<br>
江青失脚後、名誉回復が行われた後はどのように暮らしていたのか、是非その部分にも踏み込んで欲しかった。<br>
筆者が直接王光美にインタビューできたことで、逆に視界が曇った印象がある。<br>
写真が少ないのも惜しい。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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高校生レストラン、本日も満席。
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著者: |
村林 新吾 |
出版社: |
伊勢新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
熱意を持って指導する教師も偉いし、頑張る高校生もかっこいい。<br>
何より、県立高校の生徒をめいっぱい支えた多気町の人々がすばらしい。財政も厳しいであろう町が、高校生のレストラン(しかも平日は休み)のために立派な建物を用意したのである。<br>
支えた行政側の本も近々刊行予定だとか。そちらも読んでみたい。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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統ばる島
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著者: |
池上永一 |
出版社: |
ポプラ社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
いろいろな味が詰め込まれた連作小説。<br>
竹富島と小浜島のような、漫画的でからっとしてどこか神秘的な物語に、作者の長所が発揮されるように思う。<br>
そういう意味で、西表島は正直微妙。
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関連本棚: |
三代目平蔵
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四色(よしき)の藍(あい)
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著者: |
西條 奈加 |
出版社: |
PHP研究所 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
藍染に興味があったので、江戸時代の藍染に関わる事柄が面白かった。推理小説としては、途中で話の筋が見えてしまったのが残念。 |
関連本棚: |
三代目平蔵
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