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地獄を二度も見た天皇 光厳院 (歴史文化ライブラリー)
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著者: |
飯倉 晴武 |
出版社: |
吉川弘文館 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
日本史の中でも、混乱と動乱、策謀が渦巻く南北朝時代は興味の尽きない時代である。本書は、光厳院を軸に南北朝前期の時代を描いたもの。光厳院は鎌倉時代末期に生を受け、天皇位を継ぐ正当な後継者として帝王学を授けられ、一旦は皇位に上った人物である。しかし、政治的混乱の中、外部勢力に運命を弄ばれる。平時であれば、学問を修めた理知的な君主として善政をなしえた人物であろう。それだけに、その流転の生涯は哀れに思われる。 |
関連本棚: |
平蔵
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海東青―摂政王ドルゴン
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著者: |
井上 祐美子 |
出版社: |
中央公論新社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
派手さはないが、手堅い印象の中国歴史小説。井上祐美子さんの小説はほとんど初めてみたいなもんだが(以前一冊読んでいるはずだがさっぱり記憶なし)、中国史の中でもマイナーな時代を描ける作家さんだと確信。他の作品も読んでみたい作家の一人である。 |
関連本棚: |
平蔵
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原発を見に行こう―アジア八ヵ国の現場を訪ねて
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著者: |
上坂 冬子 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
日本の原子力発電の重鎮とめぐるアジア各国の原発レポート。技術面から原発に迫ることを放棄し、政治・経済面に絞って原発に迫るという潔さを大いに評価したい。日本の原発事業のウェイトの重さを客観的に確認できる、絶好の書である。<br>
上坂氏もさることながら、同行の重鎮たちがそれぞれ個性的で、どたばた珍道中記という趣。それにしても、この原発ツアー、恐るべき強行軍ですな…。 |
関連本棚: |
stonechild-2
平蔵
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監督 (文春文庫)
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著者: |
海老沢 泰久 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
限りなくノンフィクションをベースにした野球フィクション(何ていったって主人公が広岡達朗という「架空の人物」ですから)。川原泉の
「メイプル戦記」の元ネタの一つはこれかも、と感じる箇所が結構あります。 |
関連本棚: |
トリゴシ苦労
bit78
平蔵
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ストロベリー・ロード〈上〉 (文春文庫)
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著者: |
石川 好 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
1960年代半ば、アメリカで農業に従事している兄を頼って渡米した作者の自伝的小説。アメリカでの高校生活、兄とともに働いた農場での体験など、作者が肌で感じ取った生々しいアメリカの現実を感じ取れる。ベトナム戦争、公民権運動など、一大転換期を迎えていたアメリカの、時代の空気に触れることもできる好著。 |
関連本棚: |
平蔵
kiku_hashi
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本の運命 (文春文庫)
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著者: |
井上 ひさし |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
エッセイ
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コメント: |
井上ひさしさんと本との関わり方は、徹底的で清濁併せ呑むという印象がある。それでもどこか粋なのだ。本を置きすぎて床が抜けたとか、凡人には実践できそうもないエピソードが素敵。 |
関連本棚: |
針鼠文庫
stonechild
平蔵
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アパルトヘイトの白人たち
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著者: |
松本 仁一 |
出版社: |
すずさわ書店 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4022579293">カラシニコフ</a>の著者の本をもっと読みたくて手に取った。<br>
アパルトヘイトの特殊性をわかりやすく抽出したノンフィクション。<br>
黒人側からアパルトヘイトを描いたルポは数あれど、白人サイドに焦点をあてたものは貴重である。南アの白人には2種類あるという視点に新鮮さを感じた。<br> |
関連本棚: |
平蔵
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殺意をえがく子どもたち―大人への警告
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著者: |
三沢 直子 |
出版社: |
学陽書房 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
描画テストをベースにした児童精神分析の書。テレビゲームやチャットを初めとした疑似的世界について、再考を迫る一冊。 |
関連本棚: |
平蔵
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聖の青春
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著者: |
大崎 善生 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
難病に冒されながら、プロ棋士として孤高の輝きを放った村山聖の物語。<br>
ぬぐいがたい死への親近感、将棋への情熱、森信雄との師弟愛。短くも凝縮した人生と言えよう。<br>
しかし、将棋界のしがらみから、奨励会入会を一年棒に振らざるを得なくなったとき、村山の悔しさはいかばかりであったか。 |
関連本棚: |
あずきのリアルな
枕元にはなぞ
平蔵
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ogijun
suchi
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螢坂
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著者: |
北森 鴻 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
ビアバー香菜里屋の主人・工藤が謎を解き明かすシリーズ第3作。「猫に恩返し」、「双貌」、「孤拳」など、ほんわかとした後味の短編が心地よい。相変わらず美味しそうな料理が登場するが、第1作、第2作の方が、食べたいと思う料理が多かったかも。 |
関連本棚: |
びー玉
平蔵
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北朝鮮に消えた友と私の物語 (文春文庫)
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著者: |
萩原 遼 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
赤旗特派員として平壌に滞在した著者の、朝鮮との関わりを描いた半生記。天王寺高校夜間部で出会った尹元一との友情、初めての朝鮮語との出会い、朝鮮人青年たちとの交流、実際に見た北朝鮮への幻滅などが、丁寧につづられている。 |
関連本棚: |
stonechild-2
平蔵
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神様からひと言
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著者: |
荻原 浩 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
クレーム処理部門に左遷された若手サラリーマンの悲喜こもごもコメディ。脇を固める役者も一癖どころか、二癖、三癖ある人物ばかりでふるっている。個人的には「御前」が好きである。 |
関連本棚: |
みかん(あ行〜さ行)
平蔵
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私の家は山の向こう―テレサ・テン十年目の真実
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著者: |
有田 芳生 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
私が中華ポップスに初めて触れた約十年前、中華圏において、テレサは既に伝説の歌姫であり、あまりに崇高な存在であった。香港、台湾、シンガポール、華人社会のある国で、彼女の歌のカヴァーに出会わないことはなかった。本書は等身大のテレサを描き出そうとした労作である。特に、スパイ説が事実無根であることを証明したのは高く評価したい。 |
関連本棚: |
増井
平蔵
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冤罪 (新潮文庫)
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著者: |
藤沢 周平 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
時代小説
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コメント: |
藤沢周平の武家もの好きにはたまらない一冊。 |
関連本棚: |
平蔵
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リターンマッチ (文春文庫)
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著者: |
後藤 正治 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
定時制高校のボクシング部に取材したノンフィクション。 |
関連本棚: |
平蔵
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