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ちいろば先生物語 (三浦綾子小説選集)
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著者: |
三浦 綾子, 三浦 光世 |
出版社: |
主婦の友社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
生涯を伝道に捧げた、「ちいろば先生」こと榎本保郎牧師の物語。世間一般からすると、彼の生き方は無茶で無謀な生き方であろう。しかし、クリスチャンの視点で見ると、それが「御心にかなった」生き方であったことが了解されるのである。 |
関連本棚: |
平蔵
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結婚なんてしたくない
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著者: |
黒田 研二 |
出版社: |
幻冬舎 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
いろんな理由で「結婚しない(できない)」男5人が主人公。立場も職業も全く異なる5人が、徐々にある一つの事件に集約されていく。その過程は鮮やかで、作者の手腕が窺える。 |
関連本棚: |
平蔵
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斜影はるかな国 (講談社文庫)
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著者: |
逢坂 剛 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
再読。それなりに面白いのだが、ところどころ設定に無理があるのと、主人公が独善的で共感できないのが瑕。一女性読者としては、主人公がヒロインにした仕打ちの方がひどいと思うのだが…。女性観の限界は、作者の世代的限界かもしれない。 |
関連本棚: |
libido
平蔵
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森のなかの海〈上〉
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著者: |
宮本 輝 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
阪神大震災を機に、それまでの平穏な生活の一切を失った希美子。
心身に受けた傷を抱え、彼女は二人の息子とともに奥飛騨に向かう。<br>
主人公を支える家族の温かさが心地いい、長編小説。 |
関連本棚: |
toto
平蔵
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ひなのころ
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著者: |
粕谷 知世 |
出版社: |
中央公論新社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
そこはかとなく漂う田舎くささが心地いい、少女の成長物語。 |
関連本棚: |
平蔵
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今夜は心だけ抱いて
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著者: |
唯川 恵 |
出版社: |
朝日新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
女性が年をとるのは悪いことではない、若さを失う代わりに得るものだってある。そんな作者のメッセージが感じられる小説。ラスト2ページではぶっとびました。うーん、そうきたか。 |
関連本棚: |
しばわんこ
平蔵
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いつもの朝に
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著者: |
今邑 彩 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
読みごたえのある家族小説。結構重いテーマを扱っているのだが、ところどころに散りばめられたユーモアのためか、それほど重苦しい感じはしない。特に、弟・優太と、そのガールフレンド・千夏ちゃんの掛け合いが良い。エピローグにはほろりときました。 |
関連本棚: |
マリア
平蔵
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恋せども、愛せども
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著者: |
唯川 恵 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
血のつながらない祖母、母、娘の、家族の絆の確かさが心地いい。等身大の女性のたくましさ・弱さを書かせたら、唯川さんは本当にうまい。 |
関連本棚: |
平蔵
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金春屋ゴメス
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著者: |
西條 奈加 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
江戸時代の日本そっくりの独立国=「江戸国」という設定が面白い。 |
関連本棚: |
にしむら
平蔵
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深淵のガランス
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著者: |
北森 鴻 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
銀座の花師と絵画修復師という、二つの顔を持つ男が主人公。北森鴻は、うさん臭い主人公を書かせたら上手いですな。
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関連本棚: |
平蔵
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さよならの空
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著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
角川書店 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
夕焼けが愛おしくなります。 |
関連本棚: |
平蔵
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森のなかの海〈下〉
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著者: |
宮本 輝 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
人が心の傷を癒やすというのは、一体どういうことなのか。<br>
「癒し」という言葉が氾濫する昨今、真正面から心の再生というテーマに取り組んだ小説。個人的には、もう少し主人公の女性の内面に踏み込んでほしかった気もするが…。<br>
ジージがかっこよくて素敵。
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関連本棚: |
toto
kikori
平蔵
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ママの狙撃銃
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著者: |
荻原 浩 |
出版社: |
双葉社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
意外にシリアスな展開でちょっと拍子抜け。このタイトルを見て、荻原印のドタバタ小説を勝手に期待した私が悪かったのかもしれませんが。しかし、中盤の、娘をいじめた同級生を懲らしめにいく場面が、文句なく一番面白かった。 |
関連本棚: |
kurica
にしむら
さとほ
平蔵
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クォーター・ムーン (新潮文庫)
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著者: |
玉岡 かおる |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
七年越しの恋愛に破れ、故郷大阪に戻ったさつき。女友達との友情、新しい職場、そして恋…という話なのだが、
ううむ、主人公が恋愛自己中心主義すぎて、感情移入できないまま読み終わってしまったぞ。<br>
それから、会話の中で出てくる「〜しとう?」(神戸の人はよく使いますね)、大阪の人はあまり使わない気がするんですが…。 |
関連本棚: |
平蔵
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ささらさや
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著者: |
加納 朋子 |
出版社: |
幻冬舎 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
乳飲み子を抱えて夫と死別してしまった女性、サヤが主人公の物語。幽霊となってサヤを見守る夫など、加納朋子氏ならではのファンタジー色の濃い世界観と、優しい語り口にほのぼの。ただ、サヤのような自主性のない主人公には、少し歯がゆさをおぼえてしまう(私がひねくれてるだけか…)。 |
関連本棚: |
みかん(あ行〜さ行)
moppuneko
桐華
平蔵
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わくらば日記
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著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
角川書店 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
不思議な力を持ち、若くして亡くなった「姉さま」を、妹の「私」の視点から語った物語。超能力ものとしては意外に淡々と話が進んでいく。そこにもの足りなさを感じる読者もいるかもしれないが、ファンとしては、このゆるゆるした感じがまた良かったりするのだ。最後に一言。百合丸さん、素敵。 |
関連本棚: |
平蔵
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終りに見た街 (中公文庫 (や11-2))
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著者: |
山田 太一 |
出版社: |
中央公論新社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
結末の部分には納得できないが、いろいろと身につまされる寓話である。それにしてもこの会話の言葉のセンスの良さはどうでしょう。脚本家畑の方は一味違いますね。 |
関連本棚: |
平蔵
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終業式 (新潮文庫)
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著者: |
姫野 カオルコ |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
センセーショナルな題材が多い作家さんだったので敬遠していたのだが、手紙で構成された小説を読みたくておそるおそるチャレンジ。なかなか面白い恋愛小説であった。20代半ば以上の方なら、こういうことってあるよね、とうなずくのでは。
スタートは高校2年生なのだが、10代の女の子の自意識過剰さにものすごいリアリティーを感じてしまった。 |
関連本棚: |
平蔵
mirei
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オリガ・モリソヴナの反語法
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著者: |
米原 万里 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
米原万里氏の半自伝的小説。舞台芸術家である主人公は、自らに踊りの魅力を教えてくれた、ソビエト・プラハ学校時代の女教師の過去を調べ始める。調査から浮かび上がる、天才女性ダンサーの数奇な運命…。
おそらく物語の80%くらいはノンフィクションでしょう。米原氏の気迫が感じられる一冊。 |
関連本棚: |
平蔵
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十二人の手紙 (中公文庫)
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著者: |
井上 ひさし |
出版社: |
中央公論新社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
手紙や公式文書のみで物語を構成した連作集。終章のオチも筆談という名の文書で締めくくられていて、見事というほかない。一番びっくりしたのは「玉の輿」。濫読の鬼・井上ひさし氏の真骨頂ここにあり! |
関連本棚: |
平蔵
よーこ
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かたみ歌
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著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
昭和40年代の東京の下町を舞台にした、ノスタルジックな連作集。日常の生活の中でおこる不思議な出来事がいずれも印象的である。粒揃いだが、しいて言うなら「栞の恋」と「ひかりの猫」(猫好き必読!)がおすすめ。押し付けがましさのない「郷愁」を描ける作家はなかなかいないので、今後の活躍に期待。 |
関連本棚: |
あずきのリアルな
2005年10月〜2006年・しんじ
平蔵
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監督 (文春文庫)
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著者: |
海老沢 泰久 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
限りなくノンフィクションをベースにした野球フィクション(何ていったって主人公が広岡達朗という「架空の人物」ですから)。川原泉の
「メイプル戦記」の元ネタの一つはこれかも、と感じる箇所が結構あります。 |
関連本棚: |
トリゴシ苦労
bit78
平蔵
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楽園のつくりかた
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著者: |
笹生 陽子 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
こまっしゃくれた都会の少年が、ド田舎の中学校に転校したところから物語は始まる。ヤングアダルト小説だが、一癖も二癖もある同級生たちが個性的で、大人でも楽しめる。 |
関連本棚: |
平蔵
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明日は明日のカキクケコ
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著者: |
敷村 良子 |
出版社: |
マガジンハウス |
評価: |
★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
背水の陣の大学受験に失敗し、一転、東京でコピーライターを目指すことになった女の子の物語。私小説的な香りが濃厚である。主人公がうじうじした性格なので歯がゆいのだが、このうじうじしたところが青春小説という気がしないでもない。 |
関連本棚: |
平蔵
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夜夢
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著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
祥伝社 |
評価: |
★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
ホラー短編集。どの話も作者が「作りこんだ」感触があって、どれもいま一つ印象に残らなかった。「ゆび」のような話を書ける人なので、ホラーに向かない作家というわけではないと思うのだが…。 |
関連本棚: |
平蔵
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花まんま
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著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
一昔前の大阪の下町を舞台とした、ノスタルジックな小説集。ホラー小説のエッセンスを取り込みつつも、あまり陰鬱でないのが印象的である。全編こてこての大阪弁なので好き嫌いが分かれるかもしれない。表題作の「花まんま」も良かったが、どこかユーモアのある「送りん婆」も面白かった。 |
関連本棚: |
鉄
紫雲
平蔵
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蒲公英草紙 常野物語 (常野物語)
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著者: |
恩田 陸 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
名作「光の帝国」の続編ということで一気に読んだ。期待値が高すぎるかしらんと不安だったのだが、なんのなんの、常野一族は相変わらず魅力的であった。今回は明治末期の東北の農村が舞台。物語を締めくくる語り部の「現在」が取ってつけたようだったので、評価は星4つとしたが、更なる続編が待たれるシリーズの一つである。次作(あるのか?)では、常野一族の全体的な輪郭をもう少し明らかにしてほしいぞ。 |
関連本棚: |
F
安井文
中学生はこれを読め!
2007年・しんじ
min
daichi
平蔵
pixy
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裂けて海峡 (講談社文庫)
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著者: |
志水 辰夫 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
大隈海峡で輸送船が忽然と消えた。乗組員の生存は絶望的だという。輸送船を保有する海運会社社長であり、輸送船船長の兄である主人公は、海難事件の真相を探ろうと奔走する。しかし、彼の行く手は謎の集団に阻まれる…。一気読み間違いなしの冒険小説。後半の主人公の行動にやや説得力がなかったので★4つとしたが、文章のテンポの良さやセンスは抜群。 |
関連本棚: |
権太の既読
平蔵
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窓際の死神(アンクー)
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著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
双葉社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
窓際族サラリーマンを装う死神とOLをからめた中編小説2編。柴田よしきの描く「フツーのOL」の気持ちに共感する人も多いのでは。2編だけで終わってしまうのはもったいないほど死神氏がいい味を出しています。続編希望。 |
関連本棚: |
偏り本棚(読破編)
平蔵
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漢方小説
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著者: |
中島 たい子 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
女独身三十一、友達以上恋人未満の男友達から結婚報告を聞いて以来、何故か体調が絶不調に。そんな彼女が最後にすがったのは、東洋の神秘・漢方診療所だった…。
東洋医学ものに滅法弱い人間にはこたえられない一冊。漢方に関しての薀蓄は思ったより「濃く」なかったものの、人間ドラマでお釣りがくるほど楽しめた。
中島氏は既に何本か脚本を書いておられるとのことで、軽いタッチの語り口といい、適度にデフォルメされた登場人物といい、なるほど、脚本畑出身らしいセンスが光る。
南伸坊先生の装丁も素敵。 |
関連本棚: |
GAKI
shinya_nakamura
平蔵
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卑劣 ドキュメントノベル生保
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著者: |
倉橋 康介 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
生命保険業界の腐敗をテーマとしたフィクションノベル。この本で書きたかったであろうテーマも、作者の小説にかける意気込みもわからないではないのだが、勢いあまって筆力足らずの感がある。こういう特定の業界をもとにした小説は、文章が練れていないと読むのがしんどい。構成もいまいちだったので★2つ。 |
関連本棚: |
平蔵
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とげ
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著者: |
山本 甲士 |
出版社: |
小学館 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
久しぶりに、あっ、この本面白そうというアンテナが働いた本。主人公は市役所の市民相談室主査。お役所が舞台の悲喜こもごも小市民的サラリーマン小説かと検討をつけて読み始めたのだが、後半に進むにつれて、あれよあれよと違う方向へ話が急転していく。読後の爽快感抜群の「闘う小市民小説」である。途中で、いささか唐突に差し挟まれるエピソードが一つあるのだが、これが最後にとんでもない伏線として生きてくる。見事。 |
関連本棚: |
平蔵
本の虫
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オレたちバブル入行組
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著者: |
池井戸 潤 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
おそらく著者本人の体験談もふんだんに盛り込まれているであろう、銀行員サラリーマン小説。バブル華やかなりし頃の就職戦線から、一転、悲哀に満ちた現在へと切り替わる導入部が見事である(就職戦線時と現在で入行した銀行名が変わっていることに苦笑)。すかっとするサラリーマン小説なのだが、後半の展開は少しやりすぎのような気が…。 |
関連本棚: |
平蔵
あれあれ
reiko510の2013
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熱球 (徳間文庫)
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著者: |
重松 清 |
出版社: |
徳間書店 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
退職を機に、娘を連れて故郷に戻ってきた主人公。かつて高校球児だった主人公にとって、故郷は栄光と悔恨の入り混じった場所であった。
家族という重みも持った30代後半の男性を描くと、やっぱり重松氏はうまい。とはいえ、娘のいじめなど、少し展開があざといような気もする。
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関連本棚: |
hashimoto
F
平蔵
lookwest
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時空(とき)の旅人―とらえられたスクールバス〈後編〉 (ハルキ文庫)
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著者: |
眉村 卓 |
出版社: |
角川春樹事務所 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
スクールバスで時空を遡った中学生とその教師。とにかくはらはらどきどきしながらページをめくった、傑作ジュブナイルである。終わり方も清々しくて良い。他にどなたか、こういうはらはらどきどき荒唐無稽系ジュブナイルをものしてくれないものか…。 |
関連本棚: |
平蔵
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時空(とき)の旅人―とらえられたスクールバス〈中編〉 (ハルキ文庫)
|
著者: |
眉村 卓 |
出版社: |
角川春樹事務所 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
乗っていたバスごとタイムスリップに巻き込まれた中学生とその教師。終戦直後の日本をふりだしに、中編では、ついに本能寺の変直前まで時空を遡ってしまう。少年向け雑誌に連載されていたのか、とにかく無駄がなく、テンポ良く物語が進む。 |
関連本棚: |
平蔵
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|
時空(とき)の旅人―とらえられたスクールバス〈前編〉 (ハルキ文庫)
|
著者: |
眉村 卓 |
出版社: |
角川春樹事務所 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
ジュブナイルの傑作長編。実は私がこの本を読んだのは結構いいトシになってからだったのだが、面白くて一気に読んでしまった。登場人物が全員前向きでうだうだうじうじと悩まないところが良い。ちなみに私の読んだ文庫本では、萩尾望都先生の原画と思しきアニメのイラストが表紙でした。現在のような(普通の)表紙だったら、もう少しジュブナイルの似合う年齢のときに本を手に取っていたかもしれないなあ。 |
関連本棚: |
平蔵
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なんにもうまくいかないわ
|
著者: |
平 安寿子 |
出版社: |
徳間書店 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
他人の都合なんてお構いナシ、自分の私生活をなんでもかんでもしゃべる、究極の自己中心女、志津子を中心としたコメディー小説。でもこの志津子さん、人を陥れようとか、そういうこせこせしたところがないので、どの話も読み終わると結構爽やかになれたりする。仕事に疲れたときのビタミン剤として一服どうぞ。 |
関連本棚: |
うずまking
平蔵
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追憶列車 (角川文庫)
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著者: |
多島 斗志之 |
出版社: |
角川書店 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
現代小説あり、時代小説ありで、多島氏の作風の幅広さを実感できる短編集。多島氏の良いところは、「地味だけどこういう題材って面白いなあ」というポイントを的確にすくいとってくれるところで、その傾向はこの初期短編集からも読み取れる。しかし、やっぱり初期短編。作品の完成度としては、若干物足りないものも多い。できれば、もう少しあとに書かれた短編を読みたいところである。ところでAmazon.comのHPでは、「瀬戸内海の島々を繋ぐ海上タクシー。船長・寺田が運んだ客から聞かされたな謎めいた話。」などと書かれていたのだけれど、これはガセでした。海上タクシーガル3号の船長が活躍するシリーズのファンとしては、ちょっとがっかり。 |
関連本棚: |
hativs
平蔵
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ワーキングガール・ウォーズ
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著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
最近の柴田よしき氏の作品は、冗長でテンポが悪いと思うものが多く(「<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4198506159">蛇 上 (トクマ・ノベルズ)</a>」「<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4198506167">蛇 下 (トクマ・ノベルズ)</a>」とか……その傾向は既に「<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4106026538">残響 (新潮エンターテインメント倶楽部)</a>」あたりから感じられたが)、いまひとつ評価できないものが多かったが、これは久々の大当たりだった。<br>
一流企業の係長である37歳の独身女性・翔子と、海外留学の後オーストラリアの旅行会社で契約社員として働く愛美。等身大の女性二人の生活が、それぞれの視点で交互に語られるのだが、リアリティーがあり、大いに共感できる。何より、悩みながらも前に進もうとする主人公たちの姿がいさぎよくて、読んでいて爽快感がある。一応会社勤めをしている身としては、翔子の物語にぐいぐい引き込まれた。 |
関連本棚: |
平蔵
にしのみやねこ
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伽倻子のために (新潮文庫 り 1-1)
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著者: |
李 恢成 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
帰国船運動の結果が明らかとなった今となっては、この小説が発表された当時とは、読み方が違ってくることは否めない。私は帰国船運動を歴史上のできごととして知る世代であるが、北朝鮮に希望を見た在日朝鮮人・韓国人というのが相当数いたのだ、ということを改めて認識した一冊である。しかし、北朝鮮を信じ、かの地に渡った青年たち、特にインテリ青年たちが払った代償はあまりにも大きかった。そのことを思うにつけ、やるせない気持ちになる。 |
関連本棚: |
あくび こきぞう
平蔵
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GO
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著者: |
金城 一紀 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
最初の書き出しにガツンとやられてしまった。アロハ(笑)。<br>
文章が軽妙でさくさく読めるので見過ごしそうになるが、さまざまな問題が随所で提示されている。
在日朝鮮人と在日韓国人の違いとは何か、総連とは、民族とは…。
たとえば李良枝氏の<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4061975846">由煕 ナビ・タリョン (講談社文芸文庫)</a>や、李 恢成氏の<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4101172013">伽倻子のために (新潮文庫 り 1-1)</a>と比較するとわかりやすいが、読み手を緊張させずに在日問題を扱える手腕に脱帽。
勿論、青春小説としても一級品である。 |
関連本棚: |
みあ
あくび こきぞう
松方さんシルクの肌触りが大好き
thinkeroid
probe
ついベストセラーを買ってしまう人
井上裕太
suchi
平蔵
tammy
しのぴー
Twitter読書会
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よもつひらさか往還
|
著者: |
倉橋 由美子 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
古典文学のエッセンスがそこここにちりばめられた、倉橋流幻想譚。文章から喚起されるイメージの豊かさに脱帽。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
平蔵
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神様からひと言
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著者: |
荻原 浩 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
クレーム処理部門に左遷された若手サラリーマンの悲喜こもごもコメディ。脇を固める役者も一癖どころか、二癖、三癖ある人物ばかりでふるっている。個人的には「御前」が好きである。 |
関連本棚: |
みかん(あ行〜さ行)
平蔵
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もっと、わたしを
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著者: |
平 安寿子 |
出版社: |
幻冬舎 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
一癖も二癖もある登場人物たちによる連作短編集。
この小説を読むと、人間が無性に愛しくなること請け合い。
最初の話が、いきなり脱力するような場面から始まるので出鼻をくじかれるが(私だけか?)、そこで臆してはいけない。登場人物が各話で綿密にクロスしているので、連作小説の醍醐味も十二分に味わえる。 |
関連本棚: |
りょん
うずまking
偏食子ヤギ
平蔵
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