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恩田さんの作品は、メフィストの連載で読んでいたが、まとまった形で読むのは初めて。この本も10年くらい前に買ってあったのをようやく読めた。
大学教授秘書の古橋万由子は、訪れた絵画の個展で、今は亡き高槻倫子の遺児、秒から母の生まれ変わりである、と告げられる。万由子は、他人の記憶がフラッシュバックのように見えたが、倫子もそういう体質であったらしい。秒は、万由子に母親を殺した犯人を一緒に探して欲しい、といわれる。個展の際に見つかった倫子の遺言にある絵を渡して欲しい、とあった4人が怪しいと思われたが。その4人と順番に会ううちに万由子に奇怪な事件が次々と起こる。
恩田さんに特有の不思議な独特の世界がこの初期の作品から広がっている。10年積読本にしていたのがもったいないくらいの作品であった。残りの手持ち作品も順次予定本リストに入れて、未購入本も買っていかなければ。 |