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新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く

アルバート・ラズロ・バラバシ
NHK出版
ISBN: 4140807431  紀伊國屋, Amazon, WebCat
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評  価
コメント
増井 :
  • ネットワークの面白い構造に関する理論と実例について詳しく解説されている。 スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法など、この手の本は最近人気があるようである。
  • バラバシ氏はネットワーク構造の研究をしている物理学者だが、 昔はサイエンスライターの仕事もしていたそうで、 様々な話題に精通しており楽しく読むことができる。
  • 世の中に存在するネットワークはランダムな構造をしていることは無い。 巨大なネットワークであってもノード間距離の平均は意外と短いという事実が しばしば 「スモールワールド」と表現されるが、 ランダムなネットワークではこういう現象は起こらない。
  • 世の中の複雑な事象は「羃(べき)法則」に従うものが多い。 対数グラフを描くと直線になるような関係は羃法則に従っている。 「パレートの法則」 が感じられる事象は羃法則に従っていることが多い。 最近流行の「ロングテール」というのもこの一例である。
  • フラクタルな構造は羃法則に従う。 本書では、ネットワークのにおけるこのような性質のことを 「スケールフリー」と呼んでいるが、 要するにフラクタル的性質のことを言いかえてるだけに思われる。
  • 本書では、 インターネットの構造/Webの構造/人脈の構造/細胞の構造/経済活動の構造... など様々な複雑なネットワークが「スケールフリー」になっていることを 詳しく解説している。
  • 徐々に構築される複雑なネットワークにおいて 「スケールフリー」構造が出現するのだと述べているのだが、 本当にそうなのだろうか。 パソコンの中のファイルのサイズだろうが/ メール送信間隔だろうが/ アマゾンの売れ行きだろうが/ 世の中の複雑なものの多くは羃法則に従うことがはっきりしているのだから、 複雑なネットワーク構造が羃法則に従うのはあたりまえのようにも感じられる。 どちらかというと、 複雑なネットワーク構造はほとんど羃法則に従うということが 最近まで知られていなかったことの方が驚きといえるかもしれない。
  • 複雑なネットワークがスケールフリー構造をしていることがわかったことにより、 理論的にも実際的にも興味深い結果が得られる。 例えば、エイズが人脈関係で伝染するなら、ハブの人間から治療するのが有効だし、 経済がスケールフリーなネットワークで動いているなら 予測もたてやすくなるというものである。
  • というわけで大変面白い内容である。 著者の主張がどこまで正しいのかはよくわからないが、 この分野をもっと調べると面白いことだけは確かなようだ。
  • ぷー : 遅ればせながら読んでます。面白い。読み物としてもなかなか。こういう本って、すごいなぁ。 日本語版が2002年に出たということは、原書はもっと早かったということですね。Web2.0で注目されたのじゃなく、Web2.0の考え方が生まれる過程に影響を与えたってことなんでしょうねぇ。素晴らしい。
    SKZ : ふう。およそ1ヶ月に渡ってチンタラ読み進め、漸く「空飛ぶパンツ本」を読了。
    「9.11」後に発刊された本であることもあって、古さを感じさせなかった。バラバシさんによれば世の中のほとんどの複雑系ネットワークたるや、スケールフリーモデルで表されるのだそうで。
    でもって恐るべしアルカイダなワケですが、ちょっとやそっとのハブを破壊したところで、この自己組織化されたネットワークは崩壊しないとのこと。アワワ・・・
    muziyoshiz : あまりにもすらすら話が進んでいくのでちょっと「ホントにこんなうまくいくのか?」という気にならなくもないのですが、あくまで「ネットワーク思考」という曖昧なものを飲み込むための本として捉えるのがいいのではないかと思います。そのためには、お話としても読める本書のスタイルは最適なのかも。 感想文:新ネットワーク思考—世界のしくみを読み解く
    _deleted00_deleted000 :
  • 表紙が、どうしても空飛ぶパンツに見えてしまう(もつくん)
  • なんてことを! それにしか見えなくなっちゃったじゃないですか! (増井)
  • わたしもつねづね「部屋と下着 」の表紙と似てると思っていました(suchi)
  • honjorno : ネットワークというものを体系的に理解するための本。 実世界のネットワークが実は脳の仕組みと酷似していることなど、ためになる話が多い。 非常に難しい概念を説明しているのだが、驚くことに我々と同じ目線でそれを解明している。
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    最終更新 : 2006-07-15 17:46:31 +0900
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