「ゆるゆるにゆるんだ身体」こそワールドクラスの必須条件であり、ゆるんだ身体を開発するトレーニングも既に著者によって体系化されており、あとは実行するかしないかだけなのだという事実を徹頭徹尾に示しています。サッカーファンのみならず、競技種目問わずパフォーマンス向上を願うすべての人に希望を与える本と言えます。とくに国内外の選手たちの動きを見事に捉えた写真の数々に添えられた解説がよいですね。ゆるゆるにゆるんだ「ワールドクラス」の選手たちと、ガチガチに固まった日本代表らの対照はあまりにも鮮やかです。唯一例外なのがGK川口で、彼は日本代表のなかでも群を抜くゆるみっぷりでワールドクラスに位置する選手なんだそうだ。これはぜひ写真を見て感じとって欲しいですね。じつに美しい写真が掲載されています。
有名選手の「ゆるみ度ランキング表」や、ジダン、小野、中村、中田、大黒、イチロー選手らの、ゆるみ度の変遷をたどる「個人史曲線」など、効果的なプレゼンテーションの試みにも注目ですね。全体的にたいへんよく練られた構成に感心しました。著者と編集スタッフの強い意気込みが感じられます。1600円ながらコストパフォーマンスの高い一冊です。超オススメ!
やる気になったひとは、トレーニングをDVDで実演している「ゆる」スポーツ・トレーニング革命―ウェイトトレーニングはもういらない!? (DVD book)も併せて参照するとよいでしょう。
サポーターは、スタジアムでの応援用横断幕を、例えば今までのような「ガンバレ日本代表!」に替えて、新たに「ゆるゆるにゆるめ!日本代表」とか作って欲しいですね。いや、ほんと、こおゆうところから変えてくのもアリだと思うよ。まじで。
余談。コラムのひとつとして、どうやら世界最高のマラソンランナーよりも速く走れた?!らしい、江戸時代の「神足歩行術」なる走法の再現に高岡せんせいが挑戦するとゆう試みもあって、これについてはさらに詳細な報告が読みたいと思いましたねえ。写真だけではなく、ぜひ動画を公開して欲しいものです。
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