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読了。一気に数時間で読んでしまいました。これはなかなか面白かったです。個人的には「全てがFになる」の動機の方が理解できてしまい、生理的に受け付ける事のできる私にとっては、この小説で示される動機は一般には分かりやすいものの古典的で若干陳腐かな、とは思います。また、伏線というか、犯人たちが同郷であるとか、防寒スーツの中身とか、ネタの仕込みがちょっと甘く、大体1/2から2/3のところで大体犯人かな、という推測が立ってしまうのは、作者の意図なのかな?
自分の中に複数の人格のような存在があって、自分は多分分裂症なのだろうと認識している犀川にはとても共感するところがありますね。あと、この作品を読むと、本当に自分も大学院で研究一筋の生活もしても良かったなーとか思ってしまうんですよね。私の場合は理系ではなくて国際法でしたけどね。国際機構論、組織論でチャンスはあったんですが、当時は若かったんですかね、ヤクザな道を選んでしまいました。 |