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音をたずねて

三宮 麻由子
文藝春秋
ISBN: 4163698701  紀伊國屋, Amazon, WebCat
カテゴリ 図書館
評  価 4.5
コメント
もつくん2_deleted000_deleted000 : 著者は小さい頃に視覚を失っていて、”sceneless”という造語で自分を表している。
まえがきに「この本を読んでいただく最大の楽しみは、本来ページを繰る音しか発しないはずの本のなかから、たくさんの音や声が音楽が放たれてみなさんの耳に届くことである。」とあり、そのもくろみはまんまと成功している。
彼女は視覚以外の感性がものすごく研ぎ澄まされている。可視光ではない別の「波長の光」でこの世界を楽しんでいるようすがどの作品からも伝わってくる。例えば、長岡の花火大会について書かれたエッセイでは、読んでいる間に著者が視覚を失っているということを忘れてしまうほど生き生きとした会場の風景が描かれている。
私が普段見慣れている世界を私は全身で感じているのか、ただ漫然と眺めているだけではないのかと反省させられた本。
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最終更新 : 2009-01-10 09:26:04 +0900
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