|
|
中庭の出来事
|
著者: |
恩田 陸 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
読者を騙す目的でのメタフィクションとしては中途半端、というのが正直な感想。芝居に傾倒している作者の心意気はわかるのだが。あまりレトリックな仕掛けに囚われず、ストーリーテラーとしての本領発揮を期待したい。 |
関連本棚: |
LENNKA
二代目平蔵
|
|
|
|
|
|
|
|
|
許さざる者
|
著者: |
笹本 稜平 |
出版社: |
幻冬舎 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
六年前の兄・雄人の自殺で、兄が絶縁状態だった実家で多額の生命保険金が動いていた。常々兄の死に疑念を抱いていた章人は、兄の無念を晴らすべく、弁護士の楠田、兄嫁の朱実とともに真相を追究していく。<br>
謎が次々と提示され、最後まで一気に読ませる。最後は大団円というわけではないけれど(この著者にしては珍しい)、読者としては納得の結末。 |
関連本棚: |
森乃屋龍之介
二代目平蔵
|
|
|
|
|
百年の亡国
|
著者: |
海道 龍一朗 |
出版社: |
実業之日本社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
太平洋戦争終結直後、日本の新憲法、ひいては新しい国の形をめぐり、日米ソの間で熾烈な争いが始まっていた。どこからが虚でどこからが実なのかはわからないが、極めてスリリングな小説だった。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
いっぺんさん
|
著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
実業之日本社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
好みから言うと表題作も好きなのだが、少しホラー色の強い「八十八姫」「逆井水」の方が著者の持ち味が出ていると思う。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
ア・ソング・フォー・ユー
|
著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
実業之日本社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
無認可保育園の園長兼探偵という異色の主人公が活躍する、シリーズ第4弾。<br>
第1作、第2作の長編でわくわくした記憶のある読者としては、最近の短編でのシリーズ続投に不満が残る。主人公・ハナちゃんが巻き込まれる事件もどんどん小粒になっているような気がするし…。<br>
作者にとっても書いていて安心するシリーズなのだろうが、個人的に愛着のあるシリーズだけに、あまりだらだらと続けてほしくないようにも思う。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
さよなら、そしてこんにちは
|
著者: |
荻原 浩 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
萩原印のトホホコメディー短編集。帯には「働く人の悲哀」なんて言葉があるが、「トホホ」又は「ヘタレ」という言葉の方がぴったりくる。<br>
個人的には、あまりアメリカ映画のようなコメディーが好きではないので、評価は★3つ。表題作が一番面白かった。 |
関連本棚: |
nikkoro
森乃屋龍之介
二代目平蔵
|
|
|
|
|
ブラック・ジャック・キッド
|
著者: |
久保寺 健彦 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
いろいろな要素が詰め込まれている、少しファンタジー風味の成長小説。<br>
物語の前半と後半で主人公の境遇が大きく変化するのだが、後半に登場する、
熱狂的少女マンガファンの宮内君と、早熟の文学少女泉さんの二人のキャラクターが際立っていた。後半部だけをクローズアップして物語をふくらませても良かったのでは、という気がする。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
|
|
|
|
カシオペアの丘で(下)
|
著者: |
重松 清 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
良い小説なのだが、同じ作家でテーマが似通った小説が何作かあるため、ちょっと食傷気味。<br>
これが初めての重松小説というのなら、まあ、問題はないのでしょうが…。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
森乃屋龍之介
|
|
|
|
|
カシオペアの丘で(上)
|
著者: |
重松 清 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
イントロダクションから1章への流れは、相変わらずの重松節。<br>
重松清の小説を何冊か読んだことがある者であれば、この後の展開はある程度予測できるであろう。<br>
悪い小説ではないのだが、なまじ筆力のある作家だけに、もっと違ったテーマに挑んでほしいように思う。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
RJ-be
|
|
|
|
|
夫の火遊び
|
著者: |
藤堂 志津子 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
前作<a href="/%E4%BA%8C%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4087748251">桜ハウス</a>が結構好きだっただけに、今回の悲哀の漂う連作は少し悲しかった。<br>
女子高生のようなべったりの女の友情ではなく、酸いも甘いもかみ分けた大人の女の友情物語をもっと読んでみたい、それも、何となく明るいものを、と思うのは私だけではないはずだ。この桜ハウスシリーズはそれができそうな気がするのになあ…。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
香菜里屋を知っていますか
|
著者: |
北森 鴻 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
個人的に香菜里屋シリーズは好きだったので、完結編というのが少し寂しい。<br>
|
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
ランチタイム・ブルー
|
著者: |
永井 するみ |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
永井するみにしては(失礼!)、非常に後味爽やかな連作集。<br>
何より主人公と女性上司の友情が良い。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
時をわたるキャラバン
|
著者: |
新藤 悦子 |
出版社: |
東京書籍 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
『ギョレメ村でじゅうたんを織る』に出会って以来、新藤さんのトルコもの、わけてもトルコ絨毯に関するエッセイはいつも清涼剤であり続けた。<br>
今回はなんとタイムスリップ小説である。常人とは異なる嗅覚を持つ主人公が古いトルコ絨毯の「匂い」に惹かれてトルコに旅立つという着想は良かったが、トータルとして、小説としてはイマイチという気がした。中高生向けの小説として換骨奪胎すればもっと良いものができあがったのではないかと思う。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
野菊とバイエル (集英社文庫)
|
著者: |
干刈 あがた |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
昭和20年代半ばの東京郊外。少女ヨシヱの目から見た日常風景を素直に描いた小説。牧歌的な懐古小説に陥っていないところがミソ。これを読んで、子どもの世界だってそれなりに大変だったよなあ、と思い出した。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
屈折率
|
著者: |
佐々木 譲 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
挫折を経験した元商社マンが、町工場を立て直す長編小説。<br>
町工場の再建と主人公の恋愛(というか不倫)が物語の主軸なのだが、主人公の恋愛に対する倫理観には最後まで馴染めなかった。純粋にビジネス小説に絞った方が面白かったのでは、と思う。<br>
それにしても、こんなに公私混同する人がビジネスで有能というのはありえないような気がする。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
イベリアの雷鳴
|
著者: |
逢坂 剛 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
相変わらず主人公がかっこよすぎる逢坂印のスパイ小説。<br>
スペインを陣営に引きずり込もうと躍起になる枢軸国と連合国の争いは面白いのだが、どうも女性の造詣が平板で興ざめ。 |
関連本棚: |
tpircs
二代目平蔵
|
|
|
|
|
天使などいない
|
著者: |
永井 するみ |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
最近筆力がめきめきあがった永井するみの短編集。<br>
最初の「別れてほしい」を読んで、女性の意地悪さが見え隠れする短編が多いのかなと思っていたら、意外に大団円ものも多かった。「別れてほしい」「レター」、短編としては十分及第点。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
氷結の森
|
著者: |
熊谷 達也 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
ちょっと御都合主義かな、という気もするが、冒険小説としてはまずまずの出来。<br>
尼港事件に興味のある人は一読の価値有り。<br> |
関連本棚: |
森乃屋龍之介
二代目平蔵
|
|
|
|
|
一瞬でいい
|
著者: |
唯川 恵 |
出版社: |
毎日新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
昭和48年の晩秋、高校三年生の男女4人は浅間山に登った。<br>
しかし無理な下山の途中、その中の一人が帰らぬ人となる。<br>
友人の死に自らを苛む3人の、その後の31年間を描いた長編小説。<br>
全く別の道を歩む3人の人生が、ターニングポイントで運命的に重なり合う構成が見事。<br>
愛情や友情が昇華するラストも良かった。<br>
ただ、物語の発端があさま山荘事件の翌年(本編では全く言及なし)というのはどうだろう、という気がしたが。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
三丁目の夕日 (小学館文庫)
|
著者: |
山本 甲士 |
出版社: |
小学館 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
漫画(映画)のノベライズということでさして期待もしていなかった。が、良い意味で非常にツボを押さえた短編ばかりで、読み終えると「良い小説を読んだ」という気持ちになる。さすが山本甲士。うまいなー。うまいと言えば、最後の一章。唸るほど良い終わり方です。<br>
07/9/27追記:この本に触発されてようやっと映画を見ました。小説とは違う意味で良かった。しかしこの小説が、映画とは似て非なる「三丁目の夕日」パラレルワールドであることが改めてわかりました。山本甲士恐るべし! |
関連本棚: |
toshi
ちーた
二代目平蔵
|
|
|
|
|
青い鳥
|
著者: |
重松 清 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
吃音の国語教師が、学校で小さな奇跡を起こす連作集。<br>
それぞれの中学生が抱える悩みというのが、いじめ、虐待、と結構どぎつくて(重松清なのでやっぱり…という気もしたが)、正直読むのがしんどかった。<br>
こんなに深刻な題材にしなくても、ドラマは生まれると思う。
|
関連本棚: |
二代目平蔵
OKETA
ちびぷー
|
|
|
|
|
千年樹
|
著者: |
荻原 浩 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
遠い過去から現代まで、大樹のある町で過ごした人々の生活を、ポートレート風につづった連作集。<br>
間引きや女郎など、ちょっと過去の話が類型的すぎるか。<br>
無理に昔の物語を悲惨にしなくても良いのではないかと思う。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
哀歌〈下〉
|
著者: |
曽野 綾子 |
出版社: |
毎日新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
民族浄化の嵐が吹き荒れる国で、個人の無力さに叩きのめされる日本人シスター・鳥飼春菜。<br>
心身ともに傷を負い日本に戻った春菜を、更に過酷な運命が待ち受ける。<br>
帰国後の主人公の行動や、最後の結末など、いささか消化不良気味ではあるが、この小説の流れとしては妥当な気もする。<br>
女性が先天的に持つ弱さには、胸が痛くなるような哀切を感じる。<br>
どうでもいいことだが、地の文の活字が大きくて驚いた。<br>
曽野文学は今や若者には敷居が高いのか…。
|
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
哀歌〈上〉
|
著者: |
曽野 綾子 |
出版社: |
毎日新聞社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
アフリカ某国の修道院で奉仕する日本人シスター・鳥飼春菜。<br>
しかしその国では、民族紛争の芽が静かに育っていた。<br>
援助を通してアフリカに関わり続けてきた曽野綾子さんの、リアリスティックな視点がそこかしこに投影された小説。<br>
|
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
感傷コンパス
|
著者: |
多島 斗志之 |
出版社: |
角川書店 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
多島斗志之ファンを自認する私なので、最新作が発表されただけでもう五つ星をつけたくなる(寡作なんだもん…)。<br>
舞台は昭和30年代、伊賀の山里の分校。この渋さ、さすが多島斗志之である。<br>
主人公の新任女性教師、それぞれ違った家庭環境の子どもたち、そして、風変わりな営林署勤務の男性。<br>
それぞれの交流を淡くつづる、愛しさに満ちた小説である。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
恋する組長
|
著者: |
笹本 稜平 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
今回の主人公は暴力団の御用達として生計をたてる私立探偵。<br>
下手をしたらかなりえげつない話になりそうだが、さすが笹本稜平、さわやかな読後感である。<br>
それからこの作家さん、肩肘張らずに面白い文章が書く天性のユーモアがありますね。<br>
受け狙いでこけそうな文章を書く作家が多い中、非常に希少なタレントと言えましょうか。
|
関連本棚: |
森乃屋龍之介
二代目平蔵
|
|
|
|
|
俯いていたつもりはない
|
著者: |
永井 するみ |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
プレスクールを経営する女性主人公、共同経営者であるシングルマザーの道を選んだ母親、そして、プレスクールに通う子どもの父親である、かつての恋人。<br>
各パーツはそれぞれに魅力があるのに、全体としてはイマイチな印象。一番最後に明らかになるある事実も、無用な付け足しのように思えてしまう。もう少し本筋に絡めることができれば、面白かったと思うのだが。 |
関連本棚: |
☆きのこ☆
二代目平蔵
|
|
|
|
|
朝日のようにさわやかに
|
著者: |
恩田 陸 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
短編集。恩田陸は、長編のストーリーテリングでこそ真価が発揮できる作家なのだな、と強く思った。<br>
「冷凍みかん」はこの作家らしい佳作。「いいわけ」はちょっと意外な題材。こういうのも書けるんだな…という意味で面白かった。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
yasudall
Kuramode
|
|
|
|
|
赤朽葉家の伝説
|
著者: |
桜庭 一樹 |
出版社: |
東京創元社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
鳥取の旧家の女三代記。鳥取は著者の出身地だそうで、郷土に対する思い入れと畏敬の念が感じられた。こういう土着系の物語の舞台は、程よい田舎が似つかわしい。<br>
祖母の幼少期から物語がスタートするのだが、それが戦後だったのでびっくりした。今は女性三代記でも戦前には遡らないのね。<br>
千里眼の祖母・万葉、その娘で売れっ子漫画家となった元暴走族・毛鞠、と、登場人物もそれぞれに魅力的。物語も充分に面白いのだが、何となくもう一味足りない気がした。<br>
万葉よりも、万葉の姑にあたるタツの人生の方が気になってしまうのは、私だけではないはずだ。 |
関連本棚: |
2008年・しんじ
sisan_nasi
Sui
rose
ぐちお
二代目平蔵
【ひろ】
nozz -2007
ヌマシタ
姉
|
|
|
|
|
カカオ80%の夏 (ミステリーYA!)
|
著者: |
永井 するみ |
出版社: |
理論社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
ジャンル的にはヤングアダルト、もしくはジュブナイル(古い?)とのことだが、いい歳した大人でも充分楽しめる青春ミステリ。主人公は、ちょっとニヒルな女子高生・三浦凪。群れることが嫌い、親からも精神的に自立している彼女が、ひょんなことから失踪したクラスメートの行方を追いかけることに。黒幕はすぐに予想がつくものの、凪ちゃんの成長物語なので、あまり気にしてはいけません。最後のシーンにぐっときました。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
トワイライト〈1〉愛した人はヴァンパイア
|
著者: |
ステファニー メイヤー |
出版社: |
ソニーマガジンズ |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
ときたまこういうかるーい小説を読みたくなります。ちなみにこの一巻では、エドワード君が吸血鬼だということが判明してません。副題に「ヴァンパイア」と入っている割にはスロースタートやな…(大河ドラ
風林火山』で、山本勘助が甲斐入りするのに4ヶ月かかったのに似ているか)。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
モノレールねこ
|
著者: |
加納 朋子 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
のらねこの首輪に手紙をはさんでやり取りした、僕と「タカキ」の奇妙な文通の顛末を描く「モノレールねこ」を含む全8篇の短編集。いずれも、読んだ後の後味の良さが印象的。<br>
中学生の女の子とダメ叔父さんの二人暮らしを描いた「マイ・フーリッシュ・アンクル」や、ちょっと変わった視点の家族小説「バルタン最後の日」ロクデナシ親父と息子を描いた「ポトスの樹」など、シリアスだけど、どこかおかしみのある文章が楽しかった。 |
関連本棚: |
bugbug
yasudall
二代目平蔵
|
|
|
|
|
讃歌
|
著者: |
篠田 節子 |
出版社: |
朝日新聞社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
マスコミとクラシックを題材とした社会派小説。芸術を安易に「癒し」という軸で裁いてしまうことの怖さ、そして芸術と大衆、消費ということについて、再考を促す一冊でした。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
|
|
|
|
今夜 誰のとなりで眠る (集英社文庫)
|
著者: |
唯川 恵 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
自由奔放な生き方を貫き、突然亡くなった秋生。彼と関わった女たちの心に、彼の死が与えたものとは…。<br>
正直、小説の筋としては可もなく不可もなくといったところ。登場するのはタイプが違う女性5人で、そのうちの誰とも自分は似ていないなあ、と思う。しかし、その彼女たちの内面には、ときどきどきりとするほど共感できる部分があったことを告白する。小説家の観察眼恐るべし。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
kanae
|
|
|
|
|
わらの人
|
著者: |
山本 甲士 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
ふらりと立ち寄った理髪店。女理容師に「おまかせ」すると、とんでもない髪型に!しかしその髪型で、本人すら気づかなかった新たな一面が開花する!<br>
もうファンタジーと言ってもいいでしょう。とにかく人格を変える理髪店の発想にざぶとん10枚。「花の巻」にほっこりしました。
|
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
|
|
|
|
天才たちの値段
|
著者: |
門井 慶喜 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
人物造詣も良いし、着想も申し分ない。あとはやはり文章でしょうか。<br>
洒脱な文章を書くセンスは垣間見られるのだが、完全開花までは至っていない。読みやすい文章という点でもマイナス。それさえ改善されれば、もっと面白い小説を書ける人のような気がする。将来大化けするかもしれない。 |
関連本棚: |
Heidi
二代目平蔵
|
|
|
|
|
七夕しぐれ
|
著者: |
熊谷 達也 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
生まれて初めて差別と向き合った少年の成長物語。平均的な優等生の主人公の心理に、共感できるものを感じる。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
彼のこと (文春文庫)
|
著者: |
藤堂 志津子 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
謎の失踪を遂げてしまった男。長身でハンサム、頭もよく、仕事も順調と、順風万班の人生を送っていた彼はなぜ失踪してしまったのか。<br>
彼と関わりのあった12人の女たちの証言で浮かび上がる、男の姿、そして内面の深い闇。<br>
結末だけが少し納得できなったが、それ以外は大変面白かった。男性が読んだらどう思うのか、少し気になる。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
処刑御使
|
著者: |
荒山 徹 |
出版社: |
幻冬舎 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
舞台は幕末。若輩の長州藩士・伊藤俊輔は、謎の一団に命を狙われる。彼らは処刑御使。朝鮮における日帝支配のシンボル、伊藤博文を暗殺するために、50年後の未来から放たれた刺客だった—。<br>
もう何でもありのエンタメ小説。個人的には艶福家の伊藤博文が主人公というので、どうも物語にのめりこめず、★4つ。いや、小説としては十分楽しめたのですが。終幕ではあっと息をのむこと請け合い。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
よもつひらさか往還
|
著者: |
倉橋 由美子 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
→<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5">平蔵の本棚</a> |
関連本棚: |
二代目平蔵
平蔵
|
|
|
|
|
沙高楼綺譚
|
著者: |
浅田 次郎 |
出版社: |
徳間書店 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
可もなく不可もなくという印象の小説。この際、<a href="/%E4%BA%8C%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%B9%B3%E8%94%B5/4062110873">よもつひらさか往還</a>のように幻想的な話を並べた方が面白かったかも。 |
関連本棚: |
2007年・しんじ
二代目平蔵
|
|
|
|
|
|
|
|
|
芥子の花 (金春屋ゴメス)
|
著者: |
西條 奈加 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
ますます絶好調の金春屋ゴメス第二弾!新しくレギュラー入りした朱緒様(思わず様付け)もなかなか良い味を出してます。それにしても金春屋ゴメス…まだまだ先が続きそう。楽しみ。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
桜ハウス
|
著者: |
藤堂 志津子 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
かつて一つ屋根の下に暮らした4人の女性。<br>
7年ぶりに再会した彼女たちの友情物語と言えようか。
酸いも甘いもかみわけた大人のオンナの友情、というのに、ひしひしとリアリティーを感じてしまった。<br>
そうそう、この本、空腹のときに読むのは厳禁。巻き寿司、コロッケ、白身魚の唐揚げ…美味しそうな料理が目白押しでくらくらします。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
銀の砂
|
著者: |
柴田 よしき |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
柴田よしきさんは人物の味付けがうまいなあ、と思う。極端なことを言うと、特に物語に波乱がなくても(いや、この小説はそれなりに波乱があるのですが)、登場人物のかかわり合いだけで十分「読ませる」小説が書けるのだろう。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|
|
|
押入れのちよ
|
著者: |
荻原 浩 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
和洋中ごった煮のフルコースのような短編集。「コール」「押入れのちよ」は、まっとうに面白かった。「殺意のレシピ」は、昔からの荻原ファンには懐かしいはず。おや、と思ったのは「お母さまのロシアのスープ」。もしかしたら戦前の大陸を舞台とした小説でも準備しているのかしら、と勝手に推測。次回作を楽しみに待ちたい。 |
関連本棚: |
森乃屋龍之介
二代目平蔵
nozz -2007
nobuo_o
|
|
|
|
|
ランチブッフェ
|
著者: |
山田 宗樹 |
出版社: |
小学館 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
|
コメント: |
短編集。「混入」が一番面白く読めた。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
|
|
|